第17話 疲弊しきった女の子

レベルも上がったことによりボス戦に挑もうと思う、ダンジョンが現れてまだ数日、かなり早い方であろう。ボス部屋のあるほうに向かうと1人の女性を発見する。

「こんにちは、いやこんばんは?」


「あ、ああ、こんばんは」


かなり疲弊しているように見える、かなり無理をしているのでは?


「相当疲れているように見えますけど大丈夫ですか?」


「(小声)どうせ私なんか、、

あ、いえ、大丈夫です、おかまいなく」


レベルが上がりステータスが上がったからか、聴力も上がっている気がする、そのどうせ私なんか、はとても気にかかる。


「ならよかったです、この先ボスがいるのでお気をつけて」


「ああ、ありがとう…

って君、なんでこの先がボスだと?私より早い冒険者がいたってこと?」


「、、、いやあ、少し前に来て周辺を探索してたんですよ笑」


「嘘、私は昨日の夜ここにきてから何度もボスに挑戦しているんだもの、来ているわけはないわ」


「、、、実は少し知っているんだ、ここのことを、、でも無理しないで休んでレベルを上げてから挑戦した方がいいんじゃ?」


「だめなの、、、急がないと、みきは、、、」


「みきさん?」


「ええ、私の大親友だった人なの、、、

一年と少し前に病気になっちゃって、余命一年って、、、だからわたしには時間がないの、、あと1ヶ月で死んじゃうかもしれないの、、だから早く状態異常を回復できるかスキルを覚えなきゃなの、あなた、ここを知っているなら何か早く突破できる方法は知らないの、、?」


「そうか、、君、今のレベルは?」


「21よ」


「そうか、、初級状態異常回復はレベル80で覚えられるんだ、おそらくこれが使えればある程度の病気は治せるだろう、中級はスタンや怯みなどの状態異常回復、上級は呪いの回復だからね、だから、レベルを80まで上げなきゃいけない。

でも、初級状態異常回復薬なら10層で手に入る、10層の街の合成屋で聖水、魔力茸、 ポージョ草の合成で手に入るんだ。そこまでいければきっと」


「そ、そうなのね…!?でもここのボスに勝てなくて…」


「21レベでよく頑張ったよ、一応ここの適正レベルは25って言われてるんだけどそれでも難しくて、俺は今50だから、20層くらいまでの安全マージンは取れてるはずだよ、一緒に友達さんを救おう」


「あぁ、ありがとうございます泣」


俺はパーティ申請を送りボス戦に備えた。

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