第4話

俺が困っていると、背後から声がした。

「シンジ、なにぼけっと突っ立ってんの。

早く空いてるとこ座ればいいでしょ?」


「そ、それが、、どこに座ったらいいか

考えあぐねていて...」


「バカね。

ほら、私の隣に座ればいいでしょ!

そこ、空いてんだからさ!」


「あ、ありがと...」


そこは女子軍団のど真ん中。

めちゃくちゃ居心地が悪いけど

しょうがなかった。だが。


突如!俺は吹っ飛ばされる。

「う、うわ...!!」


俺はバランスを崩し、ラーメンを床にぶちまけそうになるすんでのとこでなんとか食いしばった。


学年一位の男前。

サッカー部のエースストライカー藤島くん。


女子からモテモテで、カースト最底辺のインキャな俺とは真逆の存在。


「おっと。

ヒナタちゃんのとなりはこの俺様が座ろうかな...!」


「ちょ!フルーツバスケットじゃないんだからさ!」とヒナタ。


せっかく空いていた席は藤島くんに占領された。


「インキャめがねは、どっかほか行けよ。

ほら、あすこ、食堂の隅の壁際。あの隅っこの席がちょうど空いたぜ。

日当たりの悪い、ジメジメした暗っぽいスペースに、座ればいいだろ、な?なめくじみたいなお前にぴったりの居場所だろwww」


イケメンだが、

性格の悪い男、それが藤島くん。


さっきまで、埋まっていたが空いた席。


俺は諦めてそこに座り、ラーメンをすすった。


ヒナタはぶすっとしつつ、

ランチ定食を食べてた。


なのに。

隣の藤島くんは、ずうっとヒナタに話しかけてた。


ま、俺が女子のなかに混じって食べるのは確かに落ち着かないからこれでいいよな。。


そう思っていた矢先のことだ。

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