1話…係決め、委員会決め。【前編】

 キーンコーンカーン


 桜井さんが転校してきてから3日がたった。


 桜井さんは、人当たりがいいらしく、もうみんなと仲良くやっている。特に、朱音と仲がいいそうだが、あの正反対の二人がねぇ


 今日は、係と委員会を決めるらしい。僕は、前期図書委員だったので、そのまま図書委員に入ろうと考えている。でも係は決めてないなぁ。何があったっけ?ええと...


「きゃっ!」「うわっ!」


 ドン


 いたた。前見てなかった。謝らないと


「ごめんなさい大丈夫ですか?」


「はい。大丈夫です。こちらこそすみません。」


「「…えっ!」」「桜井さん!?」「尚弥君!?」


 ...よし。一旦状況を整理しよう。


 僕は、係のことを考えていなかった。そのせいで人にぶっつかった。それで、そのぶつかった人が桜井さんだったと...


 え~!


 僕めっちゃダサいじゃん⤵


「えっと、尚弥君大丈夫?」


心配してくれる桜井さんもかわいい...


「尚弥君?」


 ...は!?


 いかんいかん見とれていた。


「うん大丈夫だよ。」


 ...めっちゃ気まずい。。。


 何か話さないと


「そ、そうだ、桜井さんは係何にするか決めた?」


 まずい焦ったせいで声が変になった!


「?う~ん、まだ決めてないかな。でも、日直係とかは、恥ずかしいからいやかな。尚弥君は?」


 毎回下の名前で呼ばれると、ドキッとする。ほんと心臓に悪い。あ、答えないと。


「僕も特に決めてないかな。でも、僕も日直係とかはいやかな。」


 キーンコーンカーンコーン


 あ、やばい、予鈴だ。急がないと


「桜井さん、予鈴なったから、教室行こう!」


「う、うん」


 僕たちは、授業に間に合うように教室まで走った。




「えー、じゃあまずは係を決めたいと思います。」


 そういうと、紗栄子先生が冴子先生は、黒板に係を次々に書いていった。


 まとめるとこんな感じである。


・配達係

・保険係

・図書係

・日直係

・ホームルーム係 

・体育係

・数学係

・国語係

・公民係

・地歴係

・英語係

・理科係


 う~ん、どの係にしようか。


 簡単なので行くと、教科係かなぁ。でも、毎日聞きに行くのめんどくさいし、ホームルーム係でもいいけど...


 やっぱり、保険係にしよう!


 保険係は、誰も立候補しなかったので、僕は、保険係で決定となった。ただ、やはり教科係が人気らしく、保険係の相方や、日直係などは決まっていない。


 ちなみに、桜井さんは配達係だった。...配達係かぁ。めんどくさそうで僕は嫌だな。


 お、僕の相方が決まったみたいだ。えっと...三宅さんか。三宅さんなら安心だ!


 三宅さんは、去年も同じクラスだった子で、少しおっちょこちょいだけど、まじめでいい子だ。確か、去年も同じ係だった気もする...


 まぁ、知ってる子なだけマシだよね!!



「え~、係は黒板にある通りだ。しっかりメモを取っておくように!さて、次は委員会だが...」


 そういうと紗栄子先生は先ほどと同じように黒板に書き始めた。


 委員会はこんな感じだ。

・クラス委員

・風紀委員

・体育委員

・放送委員

・情報委員

・運営委員

・飼育委員

・栽培委員

・図書委員


 王道のものから、マイナーなものまで様々だな...


 ...でも、やっぱり図書委員だな!


「クラス委員に立候補の人...放送委員に立候補の人...運営委員に立候補の人...」


 次々に委員が決まっていき、ついに図書委員の番になった。


「では最後、図書委員に立候補の人~!」


「「はい!」」


 僕ともう一人誰かが、大きな声で立候補した、「誰だろう...?」と思って右を向くと...


「「えっ?」」


 なんと、もう一人の立候補者は桜井さんだったのだ。桜井さんも驚いているようで、じっと僕を見てくる。


 そんな僕たちを見て、男子からは僕に殺意の目を向けられる。桜井さん大人気なんだなぁ。


「え~、じゃあ図書委員は、桜井と高橋でいいか~?」


 みんな異論はないらしく、桜井さんと僕は、図書委員となった。

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最高にかわいいヒロインと天才高校生の日常記録 一ノ瀬凪沙 @NagisaItinose

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