工場労働と分かれ際
和歌山と高槻に工場があって、土曜日の早朝とかに手伝いにでかけることがある。
まあ、冬はなんか大丈夫なんだけど、夏は地獄だ。
クーラーの効いた工場じゃないの? と父に聞くと、「そんな立派なもんではありません」とのこと。
ここで、荷物を運んだり、梱包したり、出荷の手伝いをしているのだが、わりと楽しかったりする。わりと汗を流すのが好きなのだ。もちろん、事務仕事もがんがんするのは好きだけれども。仕事がそもそも好きなのかも知れない。
工場で手伝いはじめて、まず行ったことは、虫対策だ。
近くに草むらがあるので、働いていると、3~4匹ぐらいの蚊がどんどん襲い掛かってくるので、「蚊がいなくなるスプレー」と「蚊取り線香」と「虫除けスプレー」を購入。身体中に虫除けスプレーをかければ、あら不思議、一匹もでてこない。
オヤジも、「蚊がおらんなあ」と驚いていた。「蚊がいなくなるスプレー」は、工場で使っても、工場がデカすぎて意味ないんちゃうんと思われるかもしれないが、効果はあるように思う。ほんとに全然こなくなるからだ。身体のまわりでウロウロもしなくなる。逆に効果があるのかわからんのが、蚊取り線香。これほんま効いてるのか!?
さて、この工場ではよくフォークリフトを使うのだが、さっそくフォークリフトの資格も取りに行って無事に合格した。フォークリフトの資格試験で授業を受ける日々は、なんとなく楽しかった。東大阪ってこんな感じの所かという感じ。
すげーみんなタバコ吸っていた。女子も何人かいた。
豪快な感じの人々がいたが、結局誰とも友達にならなかった。微妙に授業を受ける時期がずれていて、試験は全然知らない人と受けたし、最後のペーパーテストはかなりギリギリ合格だった。あと一問間違えたらダメみたいな、ぎりぎりさだったように思う。
フォークリフトの試験のあと、フォークリフトの事故で人間が次々とぺちゃんこになったり、細切れになるビデオを観ることになり、それが一番印象に残っている。
いま、リフトを動かしていて、一番勉強になるのもそこだ。荷物の下に人が通らないよう、注意している。
工場で働くのは結構好きだ。今まで、人間として認められて働けない、人間じゃなくて、奴隷以下として思われることが、社会人として当たり前なんだと思っていた。
しかし、転職して、そういうものではなく、人間と人間が仕事をしているんだと分かった。
転職後、結構頭の良い人としゃべる機会があった。そこで転職の話題になった。
すると、彼は言った。
「人は分かれ際に本性がでる」
それは本当に当てはまると思う。分かれ際に、その人にたいする本性がでるというのならば、最後まで心配して親切にしてくれたM先生とK先生に今年お中元を贈って本当に良かったと思った。
人の本性は、離れ際にある。
この言葉は、深く深く自分のなかに刻まれている。
今思い返せば、本当に当たっていると思う。
明日は休日で土曜日なのだけれども、工場に行くことになった。工場で汗かいてダイエットにもなるし、お金ももらえるし、一石二鳥だと思って、向かおうと思う。
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