「参ったわね…」

館内マップを確認してみたが、ここは、今時珍しい、古風な小劇場だ。

規模なんてたかが知れている訳で、案の定、マップにも、3番シアターの位置までしか記されていない。


ー進むしか、ないわよね。

ここで立ち止まっていても仕方がない。

館内をくまなく探す事にして、私は劇場へと続く大きな扉を押し開ける。

その先には、横に広がる通路と共に、3つの扉があった。

扉の上には、それぞれ、「1」「2」「3」という数字が記されている。


「やっぱり、他に行ける所はないようね」

3つの扉がある以外、めぼしいものは特になく、他に行けそうな所もない。

引き返す訳にも行かず、私は、1番シアターの扉を開けてみることにした。


少し、年季の入ったその扉をゆっくりと押し開ける。


その先にあったのは、スクリーンの広がる劇場内ではなく、


先程と全く同じ光景だった。

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