③
「参ったわね…」
館内マップを確認してみたが、ここは、今時珍しい、古風な小劇場だ。
規模なんてたかが知れている訳で、案の定、マップにも、3番シアターの位置までしか記されていない。
ー進むしか、ないわよね。
ここで立ち止まっていても仕方がない。
館内をくまなく探す事にして、私は劇場へと続く大きな扉を押し開ける。
その先には、横に広がる通路と共に、3つの扉があった。
扉の上には、それぞれ、「1」「2」「3」という数字が記されている。
「やっぱり、他に行ける所はないようね」
3つの扉がある以外、めぼしいものは特になく、他に行けそうな所もない。
引き返す訳にも行かず、私は、1番シアターの扉を開けてみることにした。
少し、年季の入ったその扉をゆっくりと押し開ける。
その先にあったのは、スクリーンの広がる劇場内ではなく、
先程と全く同じ光景だった。
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