5/28 おれの5月について

 GWに楽しいこともあったりしたが、全体的には運やタイミングの悪い月だった。物を失くしたり、人に連絡を差し上げる時機が悪かったり――誰の責任でもなく、僕が知り得ることでもなかった、回避しようがないものだ――と、なにかふるわないような感じであった。

 仕事は例によって詰まっている。人と交流できた2日間のみを支えに耐えた。


 忙しい中で何とか映画を観た。作業中サブモニターに流す程度ではあるが、「十二人の怒れる男」「インターステラー」「ノーカントリー」。3~4月の、映像さえ観られない状態からは幾分か回復しつつある。最も辛い時は仕事が終わるや否や横になって呻吟するしかできなかったわけで、映画館に行ったりイベントに出たりできるような状態はかなり余裕があるのだなぁ、と思う。


 小説は当然、書けていない。割にそれらしいアイディアとメモを溜めつつある。ジャンル小説にはなりえない。すべての可能性を否定しない、という基本的な立場をとれば、必然、こうなるのだろうと気づく。

 一方で無力感を抱くことも増えた。先の、間合いの悪さも然り、何かできたのではないか、言うべき言葉があったはずだ、小説へ拡張すれば、書かなければいけないことがあったのではないかと悔やむ。「文学は飢えた子供に何ができるのか」というおなじみの問いを、より近い次元で肌に覚える。それでもなお、小説に呪われているのだけれど。

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