11/13 2ヶ月半で見たものとかやっていたことなど
前回の更新は8/28だったらしい。たしかに忙しく、10月は原稿をやっていたので1本の小説も漫画も映画も見られていなかったので終わりだった。
そう、長編をやっていたのである。
たしか9月後半にプロットを作りはじめて10月下旬に差し掛かったあたりで初稿が上がった。どこで出るかはわからないが、それはお楽しみにということで。
当たり前だが続き物を書くに比べてイチから小説を作るほうがハードルも高いに決まっており、筆の速さって文字数だけで比較できんよな、などと思っている。
その長編で吐き出したものを補うべく、11月に入ってはちょくちょくいろいろなものを摂取している。
映画は「裏切りのサーカス」「テルマ」「最強のふたり」「英国王のスピーチ」。
割合アクションが少なめで自分にしては珍しめのセレクションだが、ヒューマンドラマに目覚めたわけでもなくPrimeからもう少しでなくなるよと言われ慌てて見ているだけである。
1ランク上だなと感じたのは「最強のふたり」。実話ベースだが、エンタメ性を失わず、派手な事件はさして多くないが必要なシーンでは緊張感のある画作りも見られ、さらに社会の実情をメインプロットに取り込もうとする動きは細密な計算を感じた。感情が動かされるほどではないにせよ(物書きになるとそうそう筋書きで驚いたりぐっとくることはない)、テクニカルではある。
「テルマ」に関しては読み方が重要になってくる映画だが、極端に読みすぎてもいけない。リアリズムがベースの構成だがガジェットすべてに意味論を持たせるわけでないという意味では自然主義的であり――むしろ「意図的すぎる」という部分を排除したいのだろう――そのまだらになった部分を認識できるかで評価は違ってくるだろうなと思う。超自然とパーソナルなテルマの問題を結びつけた企画という部分からもじっくり見たいが、しかしこれもPrimeからはなくなってしまった。残念。ともあれ芝居の引き出しを多く持ちたいなと思わせられる。
漫画。皆川亮二「PEACE MAKER」を読み始めて1部(7巻)まで読み終わる。
ARMS育ちとしては青年誌ということもありやや抑えめに感じる部分もあるが、ドラマ自体はやはり皆川亮二……! という感じで、基本早撃ちの話にも関わらず必殺技的なものを出す心遣いもありでエンタメのラインを熟知しているなあと思わされる。
ちなみに二部(8巻)からは女主人公・女バディとなるので好きな人にはおすすめです。これ、ADAMASと似た時期にやっていたのかな?
小説・芝居。
文學界12月号に載っている「オーシャンビューの街のやつ」(奥野紗世子さん)。
「逃げ水は街の血潮」で文學界新人賞を受賞され、他中編として「復讐する相手がいない」「無理になる」など。特に「逃げ水~」「復讐する~」は女女の関係性なので好きな人はどうぞ。
文章としてはドライブ感のあるタイプで、僕もGGIの冒頭あたりは参考にさせていただいた。ライトノベルゆえに全開で発揮できなかったのは悔やまれるが、とにかくノっていかせる中に感情を差し込み、またこれがドキッとさせられるタイミングなのである。
「オーシャンビューの街のやつ」は今この時の新宿、トー横あたりをベタッと描いた話で、ストーリーラインが強めだった「逃げ水~」「復讐する~」に比するとややスケッチ的な印象を受ける。土地勘がある人はその生らしさがより際立つはず。
「肝っ玉おっ母とその子どもたち」(母アンナの子連れ従軍記)。
ベルトルト・ブレヒトの代表作。
もちろん芝居で見るのが最善だが、改めてホンを読み直すと台詞回しが軽妙なことを再確認する。別にブレヒトは徹頭徹尾芝居に入り込むなというのではなく、物事の核心部分について理性的になるように仕向けたかっただけだから、当たり前といえば当たり前なのだけれど。今後シナリオもやりそうなので「ガラスの動物園」(テネシー・ウィリアムズ)と共に必携である。
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