煙草遍歴 第1回

 煙草遍歴・第1回。


 吸った銘柄・味的な感想・創作ではこう使うイメージがあるかも・個人的なエピソードあたりを書いていきます。

 吸わない人も創作内においてこんなイメージでこの煙草使えるかもなーっていうひとつの引き出しにしていただければと。言って僕自身の備忘録だね。



■1 ピース・ライト

 10mg。最初に吸った煙草で今も時折買う。自分にとって煙草といえばこれ。

 もともと喫煙にそこまで興味はなかったが、大学時代、ある飲み会を機に「何か美味い煙草ないですか」と訊いた際に教えてもらって吸い始める。

 バージニア葉のシンプルながら深みのある味、香りはストレートティーを思わせる。紅茶と合わせて吸うのもいいし、食事後には落ち着ける。

 封を開けたときの一本目は格別に香り高く美味い。切り分けたスイカの頂点といい勝負。

値段が600円になって以降はさすがに軽々と手を伸ばせなくなってしまったが……。

 かつてライターとのセットで売っていて、蓋が金色、下が蒼のターボを持っていたのだが何かの拍子になくしてしまった。あれは今でも悔やまれる。


 大学を卒業した翌年あたりに高校時代の部の集まりで飲んだ時、喫煙者の4/5がこの銘柄で、途中で誰のものかわからなくなったりした。しっかり煙草を吸いたいタイプには人気なのかもしれない。

 深夜に散歩をしながら吸った時の、冷たい空気に吐き出された煙、妙に澄んで感じられる紅茶の香り。あるいは夏の夜、電話をしながら外で吸った、味は覚えていないけれど流れていく煙と何でもない時間。ピースに関しては一体的過ぎて思い出という思い出を掘り起こすのは案外難しい。またどこかで整えて書こうと思う。


 キャラ付けとしては比較的スマートなタイプに吸わせたくなる煙草。パッケージのロイヤルブルーといいノーネクタイながらスーツを着こなしているタイプに合わせたくなる。

 後は学究タイプが愛飲しているというのもありか。医者の友人たちも割と多く吸っている気がするし。


 GGIでは最初青龍寺天が愛飲しているのですが、これは意図というよりピースが自分の中で「基準」だから選んだところがあります。

ここからコロコロ変わったら誰の影響になる? そりゃヒロイン七世の影響だよねというのをやっていました。本当、煙草って人の色が見えやすいところなので。



■2 マルボロメンソール アイスブラスト

8mg。先日買ったら600円でぶっ倒れるかと思った。

メンソールで、自分が初めて吸ったカプセルタイプ。徹麻の際にコンビニバイトの先輩が試供品としてくれた。めちゃくちゃに目が覚める。おかげで快勝し、その後も徹夜で書類を仕上げなければいけない時に愛用していた。苦しみの記憶。

とにかくミントが凄い。アイスと銘打ってあるだけあって清涼感の強さは桁違い。最近キャメルなども吸うが、やはり質的にはこれ。

コーヒーにはあまり合わない(個人的には)。コーラと噛み合う、と思う。やったことはないけどコンビニ前でスミノフを飲みながら吸ってる学生いそうですよね(偏見)。合うかもしれない。


略称としてマルボロメンソールは「マルメン」と略されるが、これは白緑パッケージのイメージ。ブラックメンソールは黒緑の箱。

吸い始めたばかりの大学生が肺に入れずふかしているのをよく見かける煙草。僕の周りではダメ大学生を気取りたがるタイプによく見られた。でも彼らは3年後半になると急に髪を黒に戻すのである。

とある教授が「就活では自己アピールするんでしょ? 自分らしいと思って染めているならそのままでいいのにねえ」みたいなあてつけを言っていたのを思い出した。全然煙草とは関係ないですね。


 グラサンに髪ツンツンタイプのお兄ちゃんに吸わせるといい感じがします。ギザ歯だとなおよし。




■3 ホープ 

14mg、220円ぐらいだった煙草。

 パチンコ・スロットを打つ人間ならまず一度は余り球と交換したことがあるはず。

 がっつりと煙草。濃くて重く初心者には向いていない。肺が疲れる。長さ=1本あたりの時間が短くそれゆえショートホープ(略称はショッポ)。はちみつが香料というけれど言うほどでもない。意識して吸えばまあわかるか、ぐらい。

 昔わかばしか吸わないスロカスの先輩が大量に流してくれたおかげで吸うようになった。今でも余り球が中途半端になると選んでいます。もう打ちには行っていませんが。

 執筆時以外であれば飲み会の終盤にちょっとキツいの欲しいかなという時に吸う傾向がある。コーヒーとの相性は大変良い。



 スロットと密接に結びついている記憶のせいでかなり踏み込んで自堕落、ギャンブラー、レギュラーの煙草では満足できないという人物に当てはめると立つかも。

 

 印象に残ったホープに関するエピソードは、山際淳司の『江夏の21球』でベンチ裏にて江夏が煙草を吸うシーンがあり、「けれどホープをゆっくり吸っている時間はなかった」となって9回のマウンドに行く記述があるのですが、それは広島の攻撃がかなり短く終わったかということでもあり、江夏がややなんとなく最後のイニングに入ってしまった(結果、先頭打者にあっさりヒットを打たれたところからピンチになっている)ということでもあろうかと。



次回はキャスター、アークロイヤルから2種。

あと葉巻とかパイプもあるので、そのうちつらつらと書くかもしれません。よしなに。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る