第3話高校1年生
晴れて高校生になった僕は、オシャレに力をいれた。まだ、勉強には自信を持っていたので本気で勉強しなかった。
部活は弓道部と美術部に入部した。
髪型で一番力を入れていたのは、もみあげである。
まだ、1年生はバイク通学を許可されない。
バス通学だった。
同じバス停から、僕と同級生の田島が乗る。
2人で毎日通学していたら、バスの中の女子から羽弦派と田島派に別れていたらしい。
今は豚メガネだが、当時は痩せていてモテたのだ。
同級生の男は、年上の女子に告白されても兼ねてことごとく、突っぱねていた。
ある日、当時はスマホなんぞ無くて、家電に電話がかかってきた。ブス久米田からだ!
「いずみちゃんが羽弦君と付き合いたいって言ってるけど、どうする?」
「あ~3組の丸山さんね。いいよ、付き合っても」
それは、夏休み前の7月の出来事であった。
僕は中間テストで数学のテストが37点だったのだ。
だから、常にトップクラスのいずみちゃんに勉強を教えてもらうことにした。
1年生の夏休み。僕は茶髪になった。スニーカーもこだわる様になった。
16歳の男女が集まればする事は一つしかない。
しかし、付き合って3ヶ月は手も繋ぐ事はなかった。
辛抱出来ない、彼女は、
「羽弦君、手を繋がない?」
「う、うん。いいよ」
しばらくは手を繋いで、登下校をした。
そして、彼女は言う。
「付き合って半年間経つのに、キスしてないよね?わたし達は」
「う、うん。いずみを大切にしたいから……」
「明日、親が旅行で居ないんだよね。うちに来る?」
「うん。行くよ!」
僕はとうとう、チェリーボーイを卒業するのか?と、わくわくしてきた。
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