第2話 俺以外誰も覚えてないけど、このクラスの様相はおかしかったりする

 朝。いつもと変わらない、変わり果てた日常。フィジカルエリートになったクラスメイトの周りには同じ部活の仲間であろう友人が取り巻いているし、インテリになったクラスメイトの周囲には同じく頭の良い連中が固まって勉強に勤しんでいる。器用になったクラスメイトは何故か独創的な奴が多く、一人で写実的な絵を描いたり、一度記憶してみてもどうやってるのか全く意味が分からない方法で編み物をしており、特異な能力を持ったクラスメイトは食堂のチケットを対価に占いなどをしている。

 もうこのクラスに俺以外マトモな奴は居なくなったのだという事実に諦念を覚えるも、異世界でもサイコパス一直線だったコイツらなら大体こんなもんかと納得してしまう自分が居た。クラスメイトから視線を外し、未だに恐怖で高鳴っている心臓を落ち着かせる。仕方ないことではあるけど、クラスメイトに殺されかけたトラウマは時間が経っても癒えないようなのだ。

 机に視線を落とし、行きの電車で覚えた譜面を思い出しながら音ゲーをプレイする。もちろんスコアはパーフェクト。もはやそのことに何ら感慨を抱けないまま次の曲に、そしてさらに次の曲へ、と進んでいくとHRホームルームが始まった。

 イヤホンを外しスマホの電源を落とした。




【キャラ紹介】

 主人公

 異世界でクラスメイトが殺し合いしてたせいで名前を覚えられなくなった哀れなヤツ。クラスメイトのことは持っている異能力の名前で呼ぶ(話しかけることも話しかけられることもないので心の中限定)。名前に意味なんてなく、その人が持っている能力にこそ意味があるという考えになったのが原因。

 記憶キチ。バカ。


 フィジカルチート

 身体能力が異次元にまで跳ね上がってるのに気付かない。そうだね、プロテインだね(白目)。

 友達が多い。バカ。


 インテリ

 この世の学問簡単すぎバロッシュを素でやっている。将来の夢は総理大臣とかじゃないですか、知らんけど。

 ライバルが多いので、頭がいい奴同士お互いが考えた問題を出し合い間違った答えを教え合う、という陰険さがある。バカ。


 匠

 手先が器用なので実質生産チートを異世界より受け継いでいる。その調子で日本の職人技を受け継いで欲しいものである。

 授業中も常に何かを作っている。

 生産キチ。バカ。


 占い師(笑)

 鑑定とか統計とか分析とかできる人が集まった結果、なんか占いっぽいのができるようになった集団。そのうちカルト教団を開きそう。

 金が好き。バカ。

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