第17話 小さな幸せ
「ごめん。今日朝当番だから先行くから」
朝6時にメールが来る。友里からだ。一年生なのにこんな朝早くから大変だな。俺は変身してもう少し寝るか。
って今何時だ?6時だよなと思い時計を見る7時なんだけど、なんで?やばい!急がないと!
目を一瞬閉じただけなのになんで1時間もうたってんだよ!そう思い支度をしてすぐに出る
「あ、おはよう」
なんとかいつも通りの時間に出発できた。
「おはよう。由真は?」
「姉さんは風邪ひいて今日学校休むそうです。」
「珍しいなあの元気な由真が休むなんてな〜」
「心配?ですか?」
「ま、まーなでも明日にはケロッと元気になってるだろ」
「そうですね。友里ちゃんは?」
「朝当番らしくて先に行ったよ。」
「2人ですね」
「そ、そうだな」
なんか変な気持ちはないけど、いつもは姉と妹セットだから、緊張するな。
「まずいですよね。カノジョいるのに私と登校って」
「い、いやそんなことないだろ。友里ならわかってくれるよ」
「私は嬉しいけど、そういうのあんまり言ってたらダメですからね。浮気です。」
「嬉しい?」
「い、いえ違います。これは言葉のあやってやつです。」
「そ、そうだよな」
「なー変なこと聞いていいか?」
「はい?」
「由姫は浮気ってどう思う?」
「ダメに決まってるじゃないですか。急に当たり前なことい、わ」
「どうしたんだよ」
「い、いえなんにもないです。優さんダメですからね。やっていいことと悪いことくらいはわかりますよね?」
「あ、ああ俺だってそれくらいはわかる。ただ気になってな。もしする立場になったらどんな感覚なんだろうな」
「でも私は優さんがもしそういうので悩んでいたら否定...できないです。」
由姫が何を言っているか俺には分からない。良いことなんてあるわけがないのに
「どうして...」
「だって優さんですから」
「理由になってないのだが」
「私は知っています。あなたは他人の為に行動したり思いやったりしています。そんな優さんなら不純な事でも裏があると思いますから」
「そんなことあるかよ、」
「あるんですよ。それに肯定すると言えば、幸せを追求してるのです。誰かの幸せのために一生に一度の人生を譲れるわけないじゃないですか」
同じだ。やっぱり姉妹なんだな。
「なら、」
「???」
「もし、俺が友里と付き合ってる今、由姫の事が好きって言ったらどう受け止めるんだ」
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