第7話 姉妹の仲

 「由姫〜アイス買ってきて〜」


 「いやだよ。姉さんが私の分買ってきてよ」


 「どーして頼んだ私が買うのよ!」


 「たまには妹に優しくいてよ姉さんらしく」


 「いつでもお姉さんっぽくしてるじゃーん」


 「もー甘えるなら甘えるなりのやり方ってあるでしょ?」


 「さ〜言ってみて!おねえちゃ〜んアイス買ってきて〜お願〜いって」


 「そんなんだったら彼氏いつまで経っても出来ないよ」

 

 「無愛想な由姫には言われたくないな〜」


 「姉さんよりはましよ」


 「由姫って付き合った事ないじゃん!」


 「付き合ったことはないけど、告白された事はあるよ」


 「え?!こくはくされたことあんの?」


 ここにきて初めて我が妹がモテてた事を実感する。


 「あるよ。2回、 でもあんまり付き合いたいとは思わなかった。」


 「2回も!?そ、そうなんだ」


 「由姫ってどんな人がタイプとかあるの?もしかして優みたいなら人だだりして〜」


 「ち、ちがう!私はまだ付き合いたいって考えてないだけ!」


 妹が!妹が動揺している!


 「わからないだけ、私は付き合った事もないし、誰かを好きって思ったこともないから」


 多分これは自覚してないやつかも知れない。

 

 「それより!姉さんはいないの?」


 「私はいないよ〜」


 「なんでいないのにニヤニヤして言うなよ」


 「いや〜さ最近面白い事が続くな〜って思ってさ」

 

 「面白い事?そんなことないでしょ去年の高校生活と同じでしょ」


 「そんなんじゃないんだよな〜」


 「言い方はあれかも知れないけど欲しいものができたの」


 「まさかとは思うけど、ダメだよ!」


 「何がダメなの?」


 この姉はわかっている。私が中学生の時から苦労したことなのだ。ある日突然姉が変わったのだ。他人の前では変わらないが家族ならわかる。モノなら問題はない。


 「モノだよね?」


 「も〜なんでそんな怖い顔してこっちを見るのよ〜可愛い顔が台無しだぞ〜」


 「モノだよね!人ではないよね!」


 「さ〜ね〜?」

 

 「お願いだから、人を不幸にはさせないでね!」


 「も〜心配しないでよ〜」


 姉は不適な笑みを浮かべている。ある程度予想はつくが腐っても家族だからやってほしくない。


 そして姉として家族としては尊敬できるが、この性格だけは直してほしい。


  



 私が優と友里を守らなければ



 

 

 

 

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