7歳 ダンジョン制覇後②
ギルドから屋敷に戻り、初代様の本を読む。
そこには回復魔法の使い方が書かれていた。
「体内のマナを対象に触り送り込む。細胞を修復するイメージでマナを送り込む…ふむふむ…詠唱式は…なるほど、修復と再生、解毒と輩出。レベルがあがると範囲と効果が広がるのか」
回復魔法について治癒過程の構築方法が書かれてあり、今まで使えなかった回復魔法がこれで使えるようになった。
読み終えた私は次に卵にマナ供給を試してみることにした。
「供給をどうすれば良いんだろう?色々試してみるか」
何度か試してみた結果、卵に両手を付けると体のマナが卵に供給されるのがわかる。結構な勢いで体内のマナが持っていかれる。卵が反応しだす孵化するのか?卵の殻にビキビキと亀裂が入る、私はマナを注ぎ込む。
「頑張れ!殻を割るんだ!!」
「パリッ、パリッ」というように卵が割れて雛が孵る。
「産まれた!!!」
産まれたモンスターの赤ん坊は30cm程度の体躯、鳥の頭に黄色のクチバシ、真っ白な体毛の胴体から小さな翼が生え、手足に肉球がついてる。
「もしかしてグリフィンの赤ん坊なのか!?だから親の名前はフィンなのかな?」
「”ミャオ〜”」と喉を振るわせ、しっぽを立てて声のなる私を探す。
目がまだ見えないのか小さな頭を震わせ私を探す。
「動物の赤ん坊の育て方はわからない…まして魔物の赤ん坊だとどうすればいいんだろう」
グリフィンの赤ん坊を抱きながらイワンを探す。イワンを見つけて赤ん坊が産まれたことを説明する。
イワンは毛布と巣箱を用意し室温と湿度を上げる。食事に何を与えて良いのかわからないので何種類か用意をして赤ん坊の反応を試してみる、ミンチにした肉を食べてくれた。
数日で目が見えるようになり私を親だと認識し始め甘え始める。
グリフォンの赤ん坊が卵から孵化してから問題が起こった…命名問題である。
グリフィンの赤ん坊を見た屋敷のもの全員がメロメロになってしまった。実際に見た目は凄く愛くるしい。
皆が名前の候補を言い始め、勝手に呼び合うという親バカ集団に屋敷内がなってしまった…。
その夜、屋敷の大広間で命名会議が始まる。
まずは名前の候補を選定するところから始まった…
「絶対にフィーフィーよ!」
「ここは譲りません、グリップです!」
「いや、センスがなさすぎだ!グリグリだろ!」
「リゼル様の獣魔の名前ですよ、もう少し品性が有る名前でグリモールにいたしましょう」
「リーフィはどう??」
各々、好きに呼び合ってたようだ…話し合いの結果、”グリフ”、”グーフィー” この2つの名前に絞られた。
屋敷全員の多数決の結果…名前はグリフに決定した。
それから屋敷の中はグリフ・フィーバーが起こる。私のいないときの餌やりは抽選制となった…
”私の物語に獣魔のグリフィン "グリフ”が加わった”
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます