エルフの美少女
怒涛のような王都から領地へ戻ってきて一ヶ月がたった。
一ヶ月の間に父様から風魔法を習った。初めて風魔法を使えたときの父様の喜びようが凄かった。
アラビス領からフードを被っている来客がやってきた。
「こんにちわ、ドラキュラ閣下から話を聞いてやってきたわ。私の名前はディー、見ての通りのエルフ族よ。人族で精霊魔法が使えるって聞いて、面白そうだから頼まれてやってきたわ。はい、これが閣下からの手紙ね〜しばらく、この屋敷にお世話になるから部屋を用意してちょうだい。今日は移動で疲れたから明日から修行をつけてあげるわね。これからよろしく〜」
ディーはフード付きの旅用のマントを脱ぐ。
薄緑の服が似合う細身の美しい女性、長い金髪の下から長い耳が見える。
前に第二首都で見かけたエルフ族の特徴と一緒だ。
明日から精霊魔法の修行、楽しみだ。
翌日、ディーと共に屋敷の中庭に。
「今日から精霊魔法を教えるわね。あなた達、人族の魔法は四大魔法って言われているわよね?精霊魔法も似たように四大精霊が存在するの。他にも精霊はいるんだけどね、残念ながら私には使えないの。
人族の魔法は体内から魔力を発生させるの。
精霊魔法は精霊の力を使って発生させるの。
3歳時のリゼルにわかりやすく言うとね、精霊と友達になって、精霊の力を貸してもらうのよ。わかるかな?」
「うん、ディー先生。精霊と友達になれば良いんだね?」
「そうよ。これから四大精霊を呼び出すわ。精霊に気に入られればその精霊の精霊魔法が使えるようになるわ。最初から精霊に気に入られるとは限らないから、友達になれなくても気にしなくても良いわ。私も四大精霊全てと契約するのに時間がかかったしね。
いい?これから呼び出すわ。最初は、人族には色のついた丸い球体が4つ宙に浮いているように見えると思う。”サラマンダー”、”ウンディーネ”、”シルフ”、”ノーム” 私の前に現れて」
私の目の前に2等身の精霊が4体、宙に出現した。
「ディー先生、赤いトカゲと水色の幼女、2対の翅を持つ女性、茶色の髭を蓄えた小人が見えます。4体とも僕に手を振ってくれています。精霊って可愛いですね。」
「え!?本当!? 四大精霊が全員リゼルのこと気に入ってるの!?
精霊たちにね、仲良くなってほしい、契約してほしいって伝えてみて。契約が完了したら、呼び出せばあなたのそばに現れるから試してみて」
「”サラマンダー” 私と仲良くなって。」
「”ウンディーネ” 私と仲良くなって。」
「”シルフ” 私と仲良くなって。」
「”ノーム” 私と仲良くなって。」
4体の精霊それぞれに契約してほしいことを伝える。
次は契約できているか、確認してみる。
「出てきて、”サラマンダー”、”ウンディーネ”、”シルフ”、”ノーム”」
眼の前にいた4体の精霊が、私の頭のそばに出現し直した。
「凄い!!四大精霊に最初から契約できるってエルフ族にもいないのよ!?長老に伝えたら間違いなく驚くわ。リゼル、あなたなら他の精霊や伝説の精霊とも仲良くなれると思うわ」
屈託のない笑顔でこちらを見るディー。美人に微笑まれるのはご褒美だと思う。
「今日から精霊魔法や精霊たちのことを教えていくからね。さっきの光景見たら、私も勉強のし直しよ、一緒に学んでいきましょう。もぉ先生は付けなくていいわ、ディーって呼んでね」
”私の物語に、精霊との出会い、ディーとの出会いが加わった”
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます