結局のところ、そういうことで得られた才能だけで、あとは万事良しのバラ色の人生が・・・、なんてことは、ない。
その結局の結局は、最初の段階で、既に示されているわけですな。
サーフィンに乗れる才能。
確かに、サーフィンのできない、というより、興味すら持たない人のほうが、出来る人よりはるかに多い。
そんな中、サーフィンができるというのは、確かに確かに、すばらしい。
だが、それとて場数を踏んで努力というより鍛錬を重ねない限り、その道は、究められない。ましてプロになって、のレベルにもなれば、なおのこと。
いくら「才能だけで野球をしていた」と言われるプロ野球選手でも、最低限以上の鍛錬をしているはずです。先に述べた言葉は、「もっと努力を重ねれば、もっともっとすごい選手になれていた」という意味に過ぎません。
そこに気付いて、そこから自分をスタートできるか。
そして、それを継続できるか。
それが、すべて。
この作品は、才能というものを活かして生きていくための「原点」に、気付かせてくれます。
とはいえ、そういう「才能給付」という制度、あったら、結構いいかもしれませんな。
少なくとも、自分を見つめなおすいいチャンスになるはず。
それがたくさん集まれば、社会は、ますますよくなっていくことでしょう。