第2話 入社日

私は松下京子。もうすぐ25歳を迎える。

そろそろ真面目に就職をしろと両親にせかされ、なんとか仕事につけた。


仕事は中小企業の事務員だ。

小さな会社だけど、社長の人柄にとても心をうたれ入社した。


面接は中小企業の割には応募が多く80名くらいの募集より勝ち取った席なのだ。


そこは駅からも近く立地がよく、めんどくさがりの京子には最高のオフィスだった。


期待と不安をかねて、いざ扉を開けた。


そこには数名の従業員が私を待っていた。


「おはようございます」

「本日より一緒に働かせていただく、松下京子です。一生懸命がんばります」


緊張のあまり上手いことは言えず、ぎこちない笑顔とただ二十代の若さで乗り切った挨拶でおわったが、


大きな拍手とともに迎えられた。


京子はお辞儀をして目を上げると、まるで子犬か、いや麒麟のようなフサフサとした睫毛のひときは目立つ目力の強い男と目が合った。


原田純、その瞬間に彼女と彼とのストーリーは始まってしまったのかもしれない。。。

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