モーニング珈琲
nkt.
第1話 はじまり
私は今日もぼんやりと外を眺めながら230円あまりのブレンド珈琲に移る自分の顔を見る。
何気ない朝のひとときが至福だったりするのだが、どこか寂しく、変わらない平凡さに嫌気がさす。
松下京子29歳。あと10ヶ月で30歳になろうとしている。二度目の結婚ラッシュというところだろうか。仕事は中小企業の事務員。転職して5年目になろうとしている。今の給料に満足もしてないが、不満ではもない。このご時世だか、残業代は1分単位で出してくれる、有給は自由に使えるホワイトな会社だ。コロナ禍で仕事があるだけでありがたい話だ。年上のあいさつは給料に反映されないから挨拶はしない主義の後輩に、仕事のできない元劇団員でAB型の二つ上の先輩、毎日飲み歩いている少し変わり者の四十独身の女上司。会社にも慣れ、ちょっとした不満は全て飲み込めるようになっていた。
京子は誰もが羨むような容姿である。
年齢のわりには若々しい肌、すらりと細身の
黒髪ロングの長い髪、透き通るような白い肌、子猫の様な大きな瞳。
仕事も要領よくこなし、社長のお気に入りでもある彼女。少しの気の強さも彼女の良さだろう。彼女の存在は会社でも一目置かれている。
京子がこの会社へ入社した日からのストーリーとなる。
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