第194話竜也の異世界転移二

僕に意識が戻り気がつくとそこは不思議な場所にいた。

「ここは………?」

そう…この見知らぬ景色。

それは僕…竜也にとっても不思議な場所だった。

昔…両親に連れていってもらった記憶のあるヨーロッパ…西欧風な景色が広がりまるでここに旅行にでも来たかのような…。

すると突然僕の後ろからおかしな音がする。

ドドドというその足音はまるで僕に向かって何かが突進でもしてくるかのような…。

僕は恐る恐る後ろを振り返る。

するとそこには僕に向かい激しく突進してくるなにか!!??

「なにっ!!??」

僕はそいつの突進を並外れた運動神経でなんとかかわす。

するとそいつはこちらの動きを察知し方向転換をする。

そこに居たのは野生の猪のような熊のような図鑑には載ってないようなおかしな獣だ。

ふーっふーっと息をあらげまたこちらに襲いかかろうとするように見える。

「おいおいマジかよ??なんだこれは??」

僕のその声に反応するかのようにそいつは前足で突進の為の準備をしているようだ。

「くっ!?この…豚が!!!!!」

僕は吠える!

すると僕の声に準ずるかのように僕の身体は黄金に光り出す。

不思議と力が身体中に広がってくる感覚。

その時僕には分かってしまった。

この力で目の前の豚を倒せるチカラが僕には備わっている事を。

「喰らえ豚!!!」

僕が豚目掛け手を伸ばす!!

掌は熱くなりそこに集まるエネルギーが感じられた。

そして、僕は。

「はぁぁぁーーーーーーーーーっ!!!」

ドウッという音が聞こえると掌からエネルギー砲が放たれた。

そして、、、あろう事か。

豚……だけじゃなく辺りの木々岩など周囲の景色も僕のエネルギー砲により枯れ果てた大地と化したのだ。

「これは……凄いぞ!!しかもこの世界、僕はもしかして異世界なんてところに転移したのか!?そしてこの僕の能力は…この世界でも支配して僕がこの世界を支配できそうじゃないか!!!??凄い!凄いぞ!!!」

こうしてチート級の能力を持ってこの世界へ異世界転移したこの僕竜也は。

この世界の支配者となるべくしてこの世界へきたと思ったのだ。

案の定、、、この世界は剣と魔法のファンタジーの世界だ。

運にも恵まれ僕のこのチート級の能力の元力こそ全てのこの世界では僕は羨まれそして崇められ崇拝されるようになっていった。

僕の噂を聞きつけ沢山の経済人、そして力を求める奴らは僕の元を訪れ、僕を恐れつつもこの世界の裏の顔として認識されていくようになったのだ。

僕はいつしか自分の名前をヒントにし十二支つまり干支から魔幻獣十二魔人という裏の組織を作り上げる。

部下にはもちろん力を持つ者を集めそして表での活躍はせず裏でこの世界を操る事をするようになっていった。

僕の力に屈し味方へとなった者。

僕の崇高な考えに賛同してくる者。

女なんかは僕の力に惹かれてくる者などもいたのだ。

それから僕はやりたい放題だった。

僕が気に入らないことは部下が潰してくれる。

僕がやりたい事も好きなようにされてくれ僕はいつしかこの世界のトップに君臨するかのような動きをしていたんだ。

僕は楽しくて楽しくて仕方がなかった。

この世界は僕の為にあるような世界なんだ。

僕が以前暮らしていた世界などとは比べものにはならない僕がこの世界でナンバーワンでありオンリーワンなんだ。

そんな時。

突然僕の部下の一人が何者かに倒されたんだ。

「は?あのキューズがやられただと??」

僕の元へ報告に来た部下の話によるとそいつらはどうやら僕と同じく異世界から転移してきた転移者だという話だった。

「ふぅん…ちょっとイラッとしたけど…でも楽しそうじゃないか!!??」

それまで本当の意味で好き勝手出来てきたこの世界で僕の邪魔をしてくる存在が現れただって?

しかもそれは僕と同じく異世界人だという。

そして僕の頭の中にはゲームとしてこれを楽しもうという考えが浮かぶ。

「異世界人二人か…僕と勝負だよ。お前らが勝つか僕が勝つか…この世は弱肉強食なんだ…こっちの世界ではそれが真理であり道理だ…奴らに見せてやる…この僕と奴らの力の差をな!」

こうして僕は更にこの魔幻獣十二魔人を強化しそして…まずは僕の邪魔をしてきたこの世界の魔法の力の源でもある六魔道士を葬り去りあの異世界人をも地獄へ落としてやるよ。

「ふふ…さぁ!楽しいゲームの始まりだ!!あーっハッハッハーー!!!!!!」

「はっ!なんだ………夢か。」

僕は目が覚める。

変な過去の夢を見ていたようだが……。

確かに僕の元に近づいてくる何者かの力をこの時僕は感じ取ったんだ。

「やれやれ…来てしまったか……。」

竜也はこうして今に至っていました。

そして竜也の元へ近づいてきたのは…そう。

お読み下さりありがとうございました!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る