第193話竜也の異世界転移一
寝ている竜也。
夢を見ているのだろうか。
そして、これは竜也がこの地へ異世界転移してきた話である。
◇
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◇
竜也視点。
僕の暮らしているこの国。
俗に日本と呼ばれる国だ。
僕はこれまで何も問題ない生活。
両親がいて経済的にも何不自由ない、そして僕は。
◇
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◇
「行くぜ〜竜也!!」
バシッとバスケットボールをキャッチするとそのまま相手を交わしゴールへ!!
シュート!!!
「決まったーーー!!流石竜也!!!」
「「竜也くーーーーーーん!!素敵!!!」」
そう…僕はこんな風にスポーツも万能らしい。
そして。
「よし!いいか?じゃあテストを配る!!」
「「マジかよ!!??」」
「「うわーーーっ!今回のテストももしかして学年トップって……竜也君??」」
先生はにこりと微笑むと頷き、そして。
「今回の学年トップは…………。」
教室内は静まり返る…そして。
「うーーん!残念ながらまた竜也が一位だ!」
「「うぉぉぉーーーっ!!やっぱりか!?」」
教室内は僕の話で湧き上がるのだ。
そうなんだ…僕は何をしても人に負ける事の無い全てを兼ね備えている。
◇
「竜也君…私……あなたの事が……好きです!良かったら…付き合ってください。二年○○」
こんな手紙はしょっちゅうだ。
僕は手紙を破り捨てる。
「はぁ……退屈だな……。」
僕は全てが完璧にこなせるし僕の思い通りの結果になるこの世界があまりにも退屈すぎたんだ。
そして僕は家に帰る事にする。
一人で歩く帰り道。
すると突然道に現れる数人の隣の学校の生徒達。
見るからに素行の悪そうな奴ら。
「おい…竜也……ちょっと俺達とあぞぼうぜ!?」
数名の奴らのリーダーと思われるそいつ。
うへへと笑いながら集まってくる奴ら。
どうやらこの僕に喧嘩をふっかけてきているのだ。
「ふぅ~~~仕方ないなぁ。」
僕はそう呟くと男達についていったんだ。
◇
◇
◇
男たちが僕を招待した場所。
街の中の路地裏…という場所である。
そこへ待ち構えたかのようにワラワラと集まってくる烏合の衆。
普通ならこんな状況はあまりにも恐ろしい光景なのだろう。
だけどこの僕にとっては。
ドカッバキッ!!
「なっ!!??」
「こ、、これがあの竜也なのか。」
「うわーーーっ!!??」
震え逃げ出していく輩たち。
「はぁ……弱いくせにさ……。」
ドゴッ!!バキッ!!バキバキ!!!
「んぐっ、!?」
「ぐはっ!!」
僕は自分の服についた埃を払い落とす。
「僕にたてつくなよ。」
こうして僕はようやく帰路に着く。
退屈だ。
あまりにも退屈過ぎる人生。
こんな世界…壊れてなくなってしまえばいいのに。
あれっ!?
何だ…僕は何を考えてしまったんだろう。
こんな事を考えるようになってからは僕はおかしな事ばかり考える様になっていたんだ。
◇
◇
◇
しかし僕に…その後これまでと違った何かが起こる。
ある時…僕は教室へと行くといつもの様に自分の机に向かう。
すると。
僕の席に違和感を覚える。
クラスメイトの視線に何かこれまでとは違うものを感じる。
「えっ!?」
僕が机を見ると…そこには。
無数の落書き、それは僕への誹謗中傷の言葉で
埋め尽くされていた。
ハッと思い僕が周りを見回すと何故かクラスメイトの僕への視線が今までと違うように感じる。
「なんだ…これ………。」
気がつくと僕への誹謗中傷は机だけではなかった。
僕は唖然としながら黒板を見るとそこには。
僕を貶しそして誹謗中傷の言葉の群れ。
そして…ここから僕は一人になったんだ。
学校へ行っても誰と話せる訳では無い…これまで友達だと思っていた奴ら。
僕を慕ってきていた奴ら。
男女問わず僕を…人…として見なくなっていったんだ。
◇
◇
◇
僕はゲームも結構好きだった。
だからそれから僕はゲームとネットにハマっていく。
ゲームはね…ものによっては運も左右されるから難しいものもあったりする。
そう…運も実力のうちという言葉もあるけどそれだけでは無い世界って事もある。
だからこそ僕はゲームが好きだしハマっていくんだ。
それに僕はもう一人だったから。
◇
「くそっ!!??これはどうやったら上手くいくんだ??」
僕はこうしてゲームに熱を上げてしまう。
『お?竜也君おつかれーー!また遊ぼうぜ?』
『今度は俺が勝つ!竜也またな!』
僕はそのゲームチャットに返信する。
『ああ!僕もたのしかったよ!あ!何か楽しそうな事あったら教えてくれたら嬉しいぜ!』
そう僕が返信する。
「さぁ…そろそろ寝るか。」
僕は布団に潜り込みチャット画面を閉じようとしたその時。
ピコンッ。
一通のメールが着信したんだ。
僕はメールが気になり開いてみる。
宛先は。
さっきのチャットしてたヤツからか。
なになに……。
『最近聞いた話なのですが…このURLから異世界へと転移出来るとの情報が…竜也がくだらないと思うなら消してもよし入ってみるもよし…但し…入ってからの保証は一切しないのでそのつもりで。』
何言ってるんだこいつは!?
僕は、そう思いながらもそのURLにどうしても興味が湧いてしまう…ただ…本当におかしな世界へ行ってしまったら…果たして僕はどうなってしまうのかも分からない。
僕は送り主に疑問のメールを打ってみる事にした。
『ここへ入った人はいるのかな?戻ってはこれるのかな?』
僕はこの文面を送信すると…。
返信が届く。
「さぁ…君の思うがままの世界へ。」
(何だこの返信おかしくないか??)
そして………。
もう一通。
『あなたのワンクリックが夢の様な世界へ。』
僕は思わず押したくなってくる。
「竜也…世界は君を呼んでいる。」
うぉぉぉっ!!
思わず惹かれる文面。
その時。
突然パソコン画面が光り出す。
「うわっ!!??」
僕はその光にあてられ…そして意識を失った。
◇
◇
◇
光と共に竜也は異世界へと。
お読み下さりありがとうございました!
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