第190話反撃の狼煙

僕が気がつくと暗い闇の中だった。

永遠なる闇と無音の世界。

そんな時。

突然光が現れ…そして…僕を包み込む。

「これは?」

僕は気がつき目を開けていく。

「はっ!!??」

「「みらい!!???」」

僕が目をあけてそこに見た光景は。

仲間達の笑顔だった。

らいと。ダンさん。サイリスさん。レイオール。飛鳥ちゃん。 レーミアちゃん、それにベレッタさん。にラージ。

皆いる。

「うわあああーーーーー!!!皆無事でよかったよーー!!!」

僕は無事な皆の姿に涙が溢れ出す。

「みらは本当に泣き虫だな!?」

「そうですよ!みらいさん!私達はいますよ!」

らいとも飛鳥ちゃんもいつもの二人だ。

ダンさん、レイオール、サイリスさんそしてラージも無事なようだ。

皆……僕の復活をニコニコと喜んでいてくれているようだ。

そしてベレッタさんが僕の元へ。

「みらい君?よかったわ!あの時……。」

「えっ!?」

ベレッタさんは顔を赤らめている。

「ううん!なんでもないわ!」

そんなベレッタさんを見ていたレーミアちゃんはニコニコして僕の元へくる。

「みらいさん!ベレッタさんは素敵ですからね!よかったですね!」

レーミアちゃんにこんな事を言われるとは!そしてベレッタさんはレーミアちゃんにぶぅぶぅ言っている。

なんか…皆が無事で本当によかった!!

するとレーミアちゃんは口を開く。

「皆さん…私の話を聞いて貰えますか?」

皆真剣なレーミアちゃんのその声に振り返る。

そこへレーミアちゃんの頭上からフェニックスがゆっくりと降りてくる。

そして…フェニックスは、光を発しながら、その姿を変えていく。

「「ライティア様!!!???」」

皆一同にその光景に驚きに声をあげる。

そしてライティア様は口を開く。

「皆さん。これまでの事を話します。そして、これからの事をここで確認しましょう!!」

すると、ライティア様はこれまでの事を語ってくれたのです。

バラキの技に皆沈んでしまったこと。

これは。

本来は復活などできないのだがバラキはこうなる事を見通し僕達の復活ができるような攻撃をしていたらしいとの話だったのだ。

「そうだったんだ…それでバラキは竜也にやられてしまったんだね?」

「ええ…彼は私を庇いそして。」

僕の問いにレーミアちゃんはその表情に翳りを見せつつ答えてくれた。

「そ!そんなオイラだったらレーミアを助けて竜也も倒してやってたぜ!!」

「レイオール!相変わらずだな」

「うるせぇ!らいと!」

「いやいや!君たち喧嘩はやめておこう!では今は世界は危険な状況ではあるんですね?ライティア様?」

こういう時のダンさんは流石だ!

頼れるダンさんの発言にライティア様は話を続ける。

「ええ…竜也はもはや怪物…あのバラキを倒した後は世界に攻撃を仕掛けた…そして今は世界の最果て…『ヘブンズゴッド』に居城を構え、そして彼は自分の気分次第で世界の場所場所へ気まぐれに出てきては国を崩壊させるって事を続けています。」

「竜也のいる『ヘブンズゴッド』はここフォーゼンボルグから遠いんですか??」

「ええ…この世界の最果てと言われる場所よ…何者も簡単には辿り着けない場所よ…そこに、あの竜也はいます。」

「ライティア!その竜也の持ってる能力は詳しく分かるか?」

らいとの問いはもう負けられないという彼の思いだろう。

「ええ…まず、今回は皆復活の為に私の力は膨大に消費してしまい…また皆さんに何かあって、すぐに蘇生をするという訳にはきっと私の力が足りない事でしょう…だからこの事は初めから言っておきます。」

ライティア様はそう告げる。

緊張感の中、僕達はライティア様の言葉を待つ。

「いいですか?最後の敵である竜也は、まさに史上最強の生物です!あのバラキですら敵わない相手でした。今回この戦いから逃げたいって思う人は参加はしなくても構いません!無事にすむかも分からない…だけど生き残っていても竜也の奴隷としてこの世界で生きるしかないと思います!ですが、私には生命をかけてまでこの戦いに参加してくださいとはいえません。」

ライティア様は震えながら訴えていた。

すると、らいとが先頭をきったのだ。

「ライティア!俺は、もう負けねーよ!見てろ!」

「そーです!私だって!ししょーと一緒なら最強なので!!」

らいとと飛鳥ちゃんは相変わらずのようだ。

「僕たちも不覚はとりません!ライティア様の弟子のこの僕と。」

「私も!フレアース様の分も!!」

ラージとサイリスさんも覚悟を。

「私もここからだ!ネージーにも生きて帰ると約束したのだ!」

「私達も負けないわよ!みらい君!?」

「はい!もちろん!」

「よーし!じゃあレーミア!オイラ達も愛の力を見せような!!」

「えっ!?えと!、」

ん?何かレーミアちゃんの様子がこないだと違った。

何かあったのだろうか。

まあ…いいか!?

僕達全員がそう思っていたに違いなかったのだが。

「よーーーーし!じゃあ!反撃の狼煙いくぜ!!」

らいとの掛け声!!

そして皆!!

「「おーーーーーーーーーーっ!!!」」

こうして僕達の最終決戦への道は開いたんだ。

みらい達は竜也とのラストバトルへ!!

お読み下さりありがとうございました。

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