第181話破滅へのカウントダウン
バラキはこの世界を津波で飲み込ませようとしていた。
◇
◇
◇
「リヴァイアサン!!!」
ゴゴゴと言う音。
海面の上昇と共に波の音を誰よりもいち早くキャッチしたレイオール。
「皆!!津波だ!!!!!」
「なにっ!!??この状況!!逃げ場もない!!!」
「レイオール君!?君は水のコントロールは!?」
「ん?あ!おにいさん!?」
「お兄さん?」
「あ!今はそうじゃなく!オイラの力が奴の力に負けてるんです!だから押し返しコントロールが試してるけど効かなくて!!!」
「そうなのか…なにか方法が。」
するとバラキは叫ぶ。
「いいか?俺様がカウントダウンをしてやる!!それが貴様らの残りの生命のカウントダウンだ!!!」
「なにっ!!??バラキ!!そんな勝手な事はさせねーぞ!!!」
「ふん!貴様のチンケな力では俺様の力は止めれん!!祈って死ぬがいい!!!」
するとバラキはレーミアの身体を抱き寄せる。
「きゃっ!!」
「レーミア!!??」
「いいか…人類よ…これが力だ!!!まずは…」
『十!!!!!!!!!!!!』
こうしてバラキのカウントダウンが開始された。
その時!!レイオールの鉤爪が飛んでいく。
バラキは瞬時に鉤爪を手に取る。
「なんだこんな攻撃は…俺様を舐めてるのか?」
「くそっ!!」
「そういやお前達に更なる絶望を与えようではないか。」
バラキは巨大な槍をその地に突き立てる。
「さぁ…絶望の時間だ。」
ゴゴゴと大地が揺れ動く。
「何をする気だ!バラキ!!!」
「ふん!黙って見てろ小僧。」
次の瞬間!!!
ドシャーーーッと音を立てて地面から大量の水が吹き出してくる!!!
そして。
『シーサーペント。』
吹き出した水は形を変え皆に襲いかかる!!
「くっ!!??」
「たぁぁぁっ!!!」
思わず飛びのき水の龍シーサーペントを交わす僕達。
今奴を攻撃したいがそこにはレーミアちゃんの姿。
迂闊に攻撃出来ない僕達。
そして。
僕のそばに居たベレッタさん。
彼女は震えていた。
僕は彼女の手を握る。
「えっ!?みらい君?」
「大丈夫!僕がついてます!!」
「うん!ありがと!みらい君。」
でもこの状況明らかに僕達が不利な事に変わりはなかった。
その時。
『九!!!!!!!』
カウントダウンは一つ過ぎたみたいだ。
すると更に水の音は大きく聞こえてきたような気がする。
ここまでこのバラキという男の驚異に晒されるとは僕達も思ってはいなかったんだ。
その時。
「皆!!聞いてくれ!!オイラは今この世界の水の魔道士だ!だから何とかするから!!オイラの元に集まれーーーーーーっ!!」
レイオールの声が聞こえる!!
「「分かった!!!!!」」
皆にレイオールの声が届く。
レイオールになにか秘策があるというのかもしれない。
「よし!いこう!!」
僕達は必死にレイオールの元へと移動を開始する。
『八!!!!!!!!!』
無情のカウントダウンはしっかりとられているみたいだ。
だけど今の僕達のこの状況の打開策は。
現この世界の水の魔道士であるレイオールなんだ!!!
僕達はレイオールを信じよう!!!
僕もそう思ったけど。
きっと。
皆の思い!考えは一緒だと思う。
「はぁぁぁーーーっ!!?」
「たぁぁぁっ!!」
「レイオールも!!」
「言うようになったわね!」
僕達はそれぞれ。
レイオールを信じて!
彼の元へ向かうのだった。
「七!!!!!!!!」
その時。
ふと僕に気がついた事があったんだ。
だけど急がなきゃ!!!
「たぁぁぁっ!!!」
僕の隣を走るベレッタさん。
「ベレッタさん!?飛鳥ちゃん…見ませんでした?」
するとベレッタさんは走りながら首を振る。
「えっ!?」
「彼女は……。」
「はぁっ!?何かあったんですか?」
「飛鳥ちゃんは…らいと君を探しに……。」
「えっ!?」
その時またカウントダウンだ!!!
「六!!!!!!!!」
「信じましょう!彼女はきっと。」
僕は忘れてた訳じゃないけどきっとらいとならって信じてたんだ。
でも彼女は。飛鳥ちゃんは。
僕は思わず胸が熱くなった。
そこまで僕の大親友を愛してくれる飛鳥ちゃんに。
「生きて帰ってきて。」
心からそう呟いたんだ。
「五!!!!!!!!!」
「はーーーっはっはっはっ!!!!!どうした??もう半分だぞ!!??」
そう、この死へのカウントダウンはもう半分きってしまった。
僕達はそれでもレイオールを信じる。
「ふはは!どうやらお前の仲間たちはあと半分で消え去る…これからはお前と俺様の世界を作ろうでは無いか?なぁ……………。」
「レーミア。」
そのバラキの言葉はレーミアを絶望へと落とすのだった。
◇
◇
◇
津波への秘策はあるのか?
そしてレーミアは!?
らいとと飛鳥ちゃんは!?
バラキの恐ろしいカウントダウンは続くのだった。
お読み下さりありがとうございました!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます