ユメカナッ！！本編

第174話ダークマリオネット

「ここは……。」

「みら！？気がついたか！！？？」

「みらいさん！！良かった！」

僕はらいとと飛鳥ちゃんの機転で救われたみたいだ。

「ありがとう！二人共！」

僕は改めてお礼を言ってるけど何か心做しか飛鳥ちゃんの笑顔が止まらない。

「いいんですよ！みらいさん！私はみらいさんを救いたかった一心で…。」

「おい！飛鳥？」

「なんですか？ししょー？あ！らいとさん♡」

「えっ？どうなってるの？二人共なにかあったのさ？？」

「えっへへぇ！！さて！その前にこの敵を…。」

僕の身体から出てきた闇は姿を変え元のラディスの姿になる。

「貴様ら…光魔法で僕の闇魔法を跳ね返すとは！！？？もう許さんぞ！！！！！」

ラディスは吠えると闇を纏っていく。

「よし！やつは俺が……ん？」

僕はらいとの手をとる。

「みら？お前…。」

「僕が……勝つよ……らいと。」

「ああ……分かった。」

僕はらいとを後ろに下げるとラディスの前に立つ。

◇

◇

◇

「ふん！僕と同じ闇の力では僕を倒す事など出来ないのに君が出てきたんだ？？」

「確かにラディスの言うように僕の魔力の根源は闇なんだよね？でもさ？」

「なんだ？？」

「僕の元々の魔法はそうじゃないんだよね…。」

「なんだと！？そんな話は聞いてないぞ。」

「そうだねぇ…僕はこないだ確かに闇に落ちかけたよ…しかもその時の僕も間違いなく強かったんだ。でもね。」

「ん？？」

「こんな風になる僕は僕じゃない！！うああああああああああああーーーっ！！！？？？」

突然僕の中で何かが弾ける。

(これは！！？？どうしたんだ？？僕。)

「クックック…どうやら闇のこの僕の力と共鳴しあいその力が盛れ出したようだな！？」

「一体！みらに何をした？？」

らいとが叫ぶ。

「僕が彼の中にいる時にね…ちょっとした覚醒ボタンを押した様なものさ…。」

「はぁ？？どういう事だ？？」

「この僕が彼を操りきれなかった時の為の秘策さ…これによって彼は……。」

パチンッと指を鳴らすラディス。

その時！！突然僕の中の何かがはじけ僕はまた意識が飛んだんだ。

◇

◇

◇

シューーーーーーッと音を立て黒の闇に僕は包まれていく。

「みら？？大丈夫か？？」

らいとの声が聞こえてくる。

「くくく…さぁ完成しただろ？？僕の操り人形…ダークマリオネット。」

僕は以前切れた時の状態になってしまったんだ。

身も心も闇に支配されている僕。

「さぁ！みらいよ！これから僕の操り人形となったんだ。踊ってくれよ？」

「…………………………。」

「ふん！まあいい！声を出す事もこれからじっくりと教えこんでいってやる。まずはあの邪魔な二人を消すのだ。」

僕は向きを変えらいと達の方向へ歩き出す。

「くっ！？お前！本当に卑怯な奴だな！？」

「くくく…さっきの時とは違い今度はそう簡単に戻らないからね！！」

「くそっ！！」

ジリジリとらいと達の元へ向かっていってしまう僕の身体。

「みらいさん！！」

「みら！！」

飛鳥ちゃんとらいとの声は聞こえている。

でも、でも身体が言う事聞かないんだ！！

その時誰かが僕に語りかけてくる。

(みらい…。)

(えっ！？)

(お前ならこの状況どうする！？)

(どういう事？？)

(こないだはお前はこの俺が覚醒を施し何を逃れたはずだ。)

(確かにそうだけど…)

(今度はどうだ？また操られたいのかい？)

僕は気がつくとらいとに殴りかかっていた！！

「らいと！？はっ！！」

バキバキっと音を立て、らいとを殴る僕の拳。

でも何故か僕にわざと殴られたような…。

「みら！戻ってこい！！」

更に僕の腕はらいとを殴ろうと操作されてしまう。

「うわぁぁぁっ！！？？」

ドゴンっとらいとを殴った衝撃を拳に感じる。

このままでは、僕はこの手でらいとを傷つけてしまう！！！

「やめろ！！やめろ！！！」

「くくく…僕のこの技はそこの仲間たちを全滅させる迄終わらないよ。」

シュンッ！！！

ドガドガっ！！！

「ぐっ！！？？ぐはっ！！？」

このままではどんどん…らいとが傷ついちゃうよ！！

バキッ！！

僕は操られ杖を構えると先を折る。

そしてらいとに向かい駆け出す！！！

「らいと！！」

その時！！

僕とらいとの間に割って入る姿！！

「ダメえええーーーーっ！！！！」

「飛鳥ちゃん！！？？」

僕の身体は止まらない！！！

振り上げる鋭利な刺すアイテムと化した杖は無常にも振り下ろされていく！！！

「バカ！！飛鳥！！やめろ！！？？」

「いやです！！私らいとさんがいなきゃ！！」

僕の身体は命令を受け付けない！！

どうしてだ！！？？

僕は誰も傷つけたくない！！！

すると。

僕の杖は鋭い音を立てた。

グサッッーーーーーッ！！！

その時。

辺りの時は止まった気がした。

◇

◇

◇

操られたみらいの攻撃は仲間を傷つけようとしている。

そしてどうなってしまうのか！？

お読み下さりありがとうございました。