第170話ラージリアス

僕達の前で汚い手を使おうとしていたラディス。

そして僕達は。

ラージ視点

「ラージ…またもやお前が僕の前に立つか。」

「ラディス…君はどうやらやり過ぎたようだ…僕がこの剣で君を倒すとするよ。」

ラディスは僕の目の前でぷるぷると震えている。

「お前…ラージ…….貴様またこの僕の邪魔を!?」

「それはね…君が僕にとってどうしても許されざる事ばかりするからだよ!」

僕は剣を構えると魔法を纏っていく。

「くっ!どうやらこの僕も少しは力を出さないとダメらしいな。」

するとラディスはその鞘から剣を抜いていく。

「僕の剣は光の剣…ラージ…君の闇の剣では僕には勝てない!!!」

ダッと地を蹴り飛び出すラージ!!

僕の剣はラディスの身体を捉える!!!

ガキィィン!!!

僕達の剣圧は辺りに風を起こす。

ガチガチという音を立てながら僕達の剣は火花を放つ!!

「くっ!?お前。」

「くくっ!剣の技は世界一だったはずだよな?ラージ??」

「うるさいっ!!はぁぁぁーーーっ!!」

ガキイイイーーーーーーーン!!!

再び僕達の剣は交わる!!

「フン!人間の剣技の限界などそんなものだほうな…はぁぁぁーーーっ!!」

ガキィィン!!!

僕の剣を思い切り弾き剣は奴の目の前に突き刺さる。

「くっ!?」

「ふふん!どうした?ラージ?お前の剣技はそんなものか。」

するとラディスは身構える。

「いいか?光とはな…闇に食われていくものだよ?分かるかラージ?」

「何が言いたい??」

「つまり…この僕には君の力では勝てないって事さ?」

ラディスの剣から闇が現れる。

「くく…ラージ…これが何だか分かるか??」

「それは…まさか。」

「ほう?どうやらこれが何か分かるらしいな。」

そう…僕は以前このラディスの技を魔道協会にいる時…見た事があったんだ。

それは魔道協会の秘密を知ってしまったという誰かが地下牢で処刑された時の事だ。

僕はその日どうしても寝付けず建物内を歩いていた時の事。

「ラディス様!?お許しください!!!」

(ん?誰かがラディスと話しているのか?)

僕は息を殺しその光景を隠れ見る事にしたんだ。

「お前は我々の知ってはならん事を知ってしまった…これがどういう事か分かってるのか?」

「いえ!!本当にすみません!絶対誰にも言わないと誓いますので!!!」

どうやらその男はあのラディスの何らかの秘密を知ってしまい、今その事で問われている事のようだ。

するとラディスは片手を上げていくと空間にラディスの闇が広がっていく。

男は闇に包まれていく…そして次の瞬間。

バリバリバリバリ!!!

「ぎゃーーーーーーーーーーーーーっ!!!」

男は闇にバリバリと食べられていき。

そして闇に消えていったのだ。

(あれは……ヤバい……あの時の技か。)

「ほう?僕のこの技を知っているとはな?ラージ??」

「くっ!?」

「まあコイツらを脅す為に君をまずは消してやろう。」

僕の目の前に広がっていく闇!!

「くっ!くそっ!!??」

またもや僕をとらえようと迫る闇。

「ちっ!!??どこまでも追ってくるのか!?はぁぁぁーっ!!」

闇をかわす僕と僕の姿を追う闇。

僕は立つと目を閉じる。

(こいつは…絶対許せぬ相手……光よ…力を示せ。)

僕は剣を構える。

僕に襲いかかる闇!!

「ライト…バースト!!!」

ズバッ!!!

キラリと光る剣は光速となりラディスをとらえる!!!

ズシャーーーーーッ!!!

「くっ!!闇波動。。。」

ブォンという音と共に闇はラディスの傷口を塞いでいく。

「なに!?ばかな!!??」

僕の手の感触にも間違いなく奴を斬った感触は残っていた…だが。

「ふぅ……危なかったぜ……」

ラディスの傷口はどうやら闇の力が塞いでいるようだ。

「なんでおかしな力だ……うぐっ!!??」

僕の足に急に力が入らなくなる。

「ククク……危なかったぜ…」

ラディスはそう言うと奴は二人の元へと歩き出す。

(くそっ!!みらい君もダンさんもまだ回復までいかないか。せめて…あの二人を保護出来れば……。)

「ふぅ……本当にこの僕まで危なかったな…だけどねラージ。上手は僕の方だったみたいだな。」

「くっ!?止めろ!その二人は無関係だ!!」

「はぁ??知らねーな!」

ラディスの剣は振り上げられていく。

すすねちゃんとシャノワールさんは抱きしめ合い目をつむる。

「覚悟は出来たみたいだな…貴様ら……先にコイツらをあっちの世界に送っといてやる。」

ラディスの剣はキラリと光る。

そして…黒い闇の剣は振り下ろされた。

遂に振り下ろされたラディスの剣。

どうなってしまうのか!!??

お読み下さりありがとうございました!





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