第169話ドリームソレイユの悪夢

僕達は久しぶりにきたギルドでシャノワールさんと久しぶりに会う。

そして。

シャノワール視点

「さぁ…飲んだ……わね。ごめん…なさい。」

私はそう言うとみらい君、ダン、ラージリアス君も眠ってしまう。

「ククク…よーくやってくれたなぁ?シャノワール?」

私の背後から現れたのは数日前にここに来てこの街ごと全て破壊すると脅してきたラディスという男。

「くっ!!??さぁ!あの子を返して!!」

「はぁ??あの子ってこいつの事か??」

ラディスがそう言い闇から出して床に叩きつけたのは私の手伝いに偶然来てくれていたすずねちゃん。

「すずねちゃん!!??」

私は涙を流しながら痛みに耐えていたすずねちゃんの姿。

「いっ……大丈夫…もう……みらいお兄ちゃんもきてくれたし…シャノワールさん!私の事は大丈夫だから!!」

「ダメ!!!」

すずねちゃんを抱きかかえると彼女は身体を震わせていた。

「ククク…しかし…ざまぁねぇなコイツら。」

私は涙を流し言い放つ。

「もういいでしょ!!??この子だけは返してあげて!!」

「はぁ??そうはいかねーな??」

「くっ!?」

「まだコイツらの息の根をとめてねーからな!」

ドカッとダンの身体を蹴り上げるラディス。

しかし私がラディスに渡された睡眠薬の効果は凄いらしくダンは激しく蹴りあげられても全く起きない。

「ククク…さてさて…万が一起きられても厄介だな……じゃあこれを。」

ラディスはそう言うと三人の腕に何かを装着する。

「それは……なに??」

「ん?これか??こいつはこいつらの力を弱らせる手錠だよ。これで万が一起きたとしてもこいつらは……。」

ドカッ!!!

今度はみらい君を吹き飛ばす。

ドガガガッ!!!

みらい君はギルド内の壁に叩きつけられそのま倒れてしまう。

「お兄ちゃん!!??」

「みらい君!!??」

私もすずねちゃんもみらい君の元へ駆け寄る。

「みらい君!!??しっかりして!!」

「お兄ちゃん!!すずねだよ!起きて!!」

「クク…無駄……だよ?そしてお前ら二人は。」

「なんなんだよ!!!??」

ドカッ!!

「うぐぅッッ!!!」

すずねちゃんを殴り飛ばすラディス。

「すずねちゃん!!??」

私はすずねちゃんの元に駆け寄る。

「うらぁぁぁっ!!??」

ドカッ!!

「うっ!!??」

「邪魔するな!!」

バキッ!!

「ううっ!!」

ラディスはすずねちゃんを庇う私の後ろから殴る蹴る!!

痛みに耐え私はすずねちゃんを守る。

するとすずねちゃんは、か細い声をあげる。

「シャ…シャノワール…さんっ……僕は…だ…大丈夫……だから……にげ……て。」

「すずねちゃん!!??」

私は彼女を抱きしめる。

(こんな…いい子を……私は見殺しになんか出来ない。)

痛みに耐える私にラディスは更なる凶暴化してしまう。

徐々にエスカレートしていくラディスの攻撃は私の身体を痛めつけていく。

「邪魔だーーーーーーーっ!!??」

ドガガガッ!!??

「ぅあっ!!!!???」

強烈な痛みを頭部に感じる。

そして頭から何か流れてくる温かい液体。

「あ………ぅ……………。」

「シャ…シャノワールさんっ!!!??」

すずねちゃんは叫ぶと私を抱きしめてくれる。

「に…げて……すずねちゃん……。」

「やだ!!やだよ!!」

「はぁ??何してるんだお前!!!??」

ラディスは、すずねちゃんの行動にキレたみたい……。

どうしよう……。

私もう……うごけ……ない…かも。

「はぁはぁはぁ…このガキぃ…僕の邪魔を。」

ラディスがすずねちゃんを狙ってる……。

でも……動けないの…。

どうして??。

私。

「はは!!じゃあトドメはガキ!!お前からだ!!??」

ラディスは腰にさしていた剣を抜く。

シャキンっ!!!

「まずはガキ………。」

(ああ………すずねちゃん……私もそっちに…すぐ。)

私は目をつむる。

「お前だーーーーーーっ!!!」

ガキイイイーーーーーーーン!!!!!

「えっ!?」

私はゆっくり目を開けていく。

するとそこには。

すずねちゃんを庇い守るみらい君の姿。

そしてラディスの剣を止めていたのはラージリアス君。

「大丈夫か?シャノワール?」

「ダ……ン。」

私を起こしてくれていたのはダン。

「お兄ちゃん……ありがと。」

「もう…大丈夫だよ!すずねちゃん!」

三人は救いに来てくれたんだ。

この悪魔に支配されかけていたドリームソレイユの街を。

みらい達はシャノワールさんとすずねを救った。

そして汚い許されざる敵ラディスを許すな!

お読み下さりありがとうございました。


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