第152話地下世界の攻防

人質をとり汚い手をまたもや使ってきたファノタウルス。

そして遂にとうとう切れたダンさん。

果たして戦いの行方は!!??

ダン視点

「アイツらになにもされてほしくなかったら動くなよ?」

「くらええええええーーーーーーっ!!!」

ファノタウルスの紅蓮の炎が私に放たれる!!

ボブゥゥゥゥーーーーーっ!!!

私の全身はファノタウルスの炎に巻かれてしまう!!!

「ぐふふふふーーーあーっはっはっはー!!どうだダン!?貴様の全身を覆う俺様の炎は貴様の全てを焼き尽くすまで決して消えんぞ!!」

私の身体は以前よりも火力が増したファノタウルスの炎によりプスプスと焦げ始めていた。

「くっ!?これは!?」

(まずい…ファノタウルス…以前の奴の炎とは明らかにパワーアップしているのかも知れない。)

私はその強烈な炎にやばさを感じる。

しかも人質が。

(くそっ!?またもや奴の汚い手に私は屈するしかないのか!?くっ!!??)

そのとき。

私の身体はファノタウルスの炎により燃え上がっていたはずなのだが。

ドクンッ!!

ボウッ!!!

(なにっ!!??)

自身の心臓がドクンッと軽く鼓動を早める。

すると私の身体の中の何かが起きたようなそんな感覚。

(これは!?)

「よーし!お前が動かないうちにこんなものを付けてやろう。」

ファノタウルスは私に近づいてくる。

「くらえ!!」

バシュッバシュッ!!!

ガチャリッ!!!

動く事の許されない私の両手に錠がはめられてしまう。

「うぐっ!!??」

私の身体は重くなり魔力がどんどん何かに吸い取られそうな感覚。

「これは!!??」

「あーっはっはっはー!!今のは滅魔石の錠さ!!俺様は間違いない勝ちを手に入れてそしてまた魔幻獣十二魔人として返り咲く!!!」

そう言い放ったファノタウルスの行動は私の力を確実に弱めたのだった。

私の身体からみるみるうちに抜けていく力。

「くっ!?」

だが。

ドクンッ!!!

(まただ!?何だこの感覚は!!??)

私の中で何かが起ころうとしているのか!?

不思議な感覚。

確かにこの状況は私にとってはハッキリいって不利なのだ。

だけど私の中で何か落ち着いてしまう。

(ダンよ。聞こえるか?)

(これはアースウェル王!?)

(そうだ。土の魔導士としてお前には力だけは渡したがその本質をさずけてなかったのでな。)

(そう…なのですか??)

(ああ。よいか?お前の力はまだまだこんなものでは無い!その気になればこの大地をも揺るがすのだ!!そしてその地をお前は操れるのだ。)

(!!??。なるほど…そうか。)

私は落ち着きその身体に力を貯め始める。

「ふん!何をするつもりか知らんが、ダンよ!お前はこのファノタウルスには勝てんのだ!!そして動くんじゃねえええーーーーーっ!?」

ファノタウルスは大斧を振り回し私の頭上より振りかざす!!!

「くらえーーーーーーーーーーっ!!」

ズババババッ!!!!!

その時!!!

ガキイイイーーーーーンッ!!!

「ぐぬぬ!!!!!」

ファノタウルスの斧を斧で同時に重ね弾く!!

重量級の重い斧を私の斧でなんとか弾く!!!

シャキンッ!!!

「フン!俺様の斧をまさかお前が使ってるとはな。面白い。」

ファノタウルスは斧を軽々と振るうと構えをとる。

「この俺様のこの炎舞の斧を扱える者がここにもいたとはな…。」

「炎舞の斧だと??」

「フン!何も知らずにその斧を振り回してたとはな。まあいい。動けないお前をやるのもいいがアイツらに手出しはさせんでおいてやる。そして肩慣らしにちょうどいい!お前を一振りで割ってくれるわ!!!」

言い放ったファノタウルスは炎舞の斧を振り上げる!!

このままではやられる!?

私がそう思った瞬間手にしていた炎舞の斧から炎が吹き出す!!

「なにっ!!??」

「はぁぁぁーーーーーっ!!??ファノタウルス!!」

私の身体は宙に舞う!!!

そしてファノタウルスを頭上からとらえ私は炎舞の斧を振りかざす!!!

ズババババーーーーーーーっ!!!???

一閃。

私の身体はファノタウルスの目の前に降り立つ。

次の瞬間。

ずしゃーーーーーーーっ!!!!!

ファノタウルスの身体から血しぶきが吹き出す!!

「ぐわぁあぁぁあああぁあぁぁあぁぁあぁあぁぁーーーーーっ!!??」

「やった………か。」

私は倒れゆくファノタウルスをじっと見つめながら自分が倒れそうになるのを耐えたのだった。

「おわったか。ぐっ。」

急に力は抜け膝から崩れ落ちようとする私の身体。

すると。

「ふふふ……ふふふふ。あーっはっはっは!!」

「ぐっ!!ファノタウルス……。」

私の目の前で大笑いをし立ち上がるファノタウルス。

私の身体は動かない。

(どうしたら?このまま私はファノタウルスに負けてしまうのか。)

ファノタウルスの巨大な気配は私を飲み込もうとしていたのだった。

またもや危険な状況!ダンさんはどうなるのか!?お読み下さりありがとうございました!

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