第149話地下世界とダン
ダン視点。
私は確かに、みらい君達とあの地に居たはずなのだ。
だが不思議な事が起こり、いつの間にか気がついた先は。
ネージーのいる地下世界エルフの王国だったのだ。
すると私に誰かが声をかけてくる。
その聞き覚えのある声は。
「ダ、ン………なの?」
「ん??ネ、ネージーなのか?」
私が気がつくと、ここはどこをどう見回してもエルフの女王が治めている地下世界の中なのだ。
「なぜ私はここにいるのだ?」
「私にも信じられないけど……でもね。」
「ん?どうしたというのだ?」
「うん。私が今ここにきた話をすると、実は女王様から貴方がここにくるって言われて確認の意味で、ここまできたの。」
「なんだと?エリーン様は私がここに来る事を分かっていたという事か??」
「そうみたいね。ひとまずエリーン様の所へいきましょ?」
「分かった。」
私は、こうしてエリーン様の元へと向かったのだ。
◇
◇
◇
私達が先程居た場所から歩く事三十分。
私の目の前にきらびやかな城が見えてくる。
辺りには妖精も飛んでいるのが、ここを精霊の城と認めよう光景だ。
「さ!ネージー!私を女王の元まで頼む。」
「分かったわ!さぁ!」
私はこうしてネージーの案内でエルフの女王エリーン様の元まで進むのだった。
◇
◇
◇
「ダン…やはりきましたか?」
その姿。
とても美しいと言う言葉がまさにピッタリなエルフの女王。
数多の妖精達は彼女の周囲を飛び回りそして他のエルフ達は女王の元へ進む事を警戒する。
そして私が近づいて行くと女王が右手をかざす。
すると精霊、妖精達はさぁーーーっとその身をひいていく。
「ダン!よくぞ…ここまで来てくれました。」
「エリーン様。お久しぶりです!」
私の目の前には、この世の中でも数本の指に入るであろう美しさの女王様がその玉座にかけているのだ。
私がそんな事を考えていると隣にいたネージーは咳払いをする。
「んん……ダン!まずはエリーン様の話をきいて!」
「あ!ああ!すまない!」
「さぁ、ではダンよ!これから話す事をよく聞いてほしいのです。」
「はい。エリーン様!ではお願いします。」
するとエリーン様は頷き。
話し始めたのです。
◇
◇
◇
この地下世界はずっと地上のアースウェル王の城があった頃は本当に守られてきました。
ですが…あの事件でアースウェル王はこの世から消えました。
それをきっかけに実はここの力の源でもある精霊の力が外の世界へと漏れ出すようになってしまっていたのです。
そして遂には外の世界へ精霊達が散って言ってしまったのです。
精霊達の力でなんとかこの地は安定していましたが多大な数の精霊が消えた事によりこの地を守るものが減り…今はここを防御するものがないのです!!
そして、先程この地に何かが舞い降りました。
「何かとは!?」
私がエリーンに尋ねると彼女は悲しげな表情を浮かべる。
「その者とは…魔幻獣十二魔人………炎の魔人…ファノタウルス。」
「なにっ!?あいつが…復活したというのか。」
「ええ…そして以前より遥かにパワーも格段に……!!!!」
エリーン様の声が止まる。
するとこの地に地響きが鳴り大地は揺れ始める!!!
ゴゴゴゴゴ………………。
グラグラと私の体も今にも持っていかれそうな程に地面は揺れる。
私は、すぐさま城の外へと出る。
そして。
ボッボッボッ!!!
炎が私の目の前に現れる!!!
するとどこからともなくかの宿敵とでも言えよう。
魔人ファノタウルスの姿が炎と共に現れたのだった。
◇
◇
◇
そしてみらい達
「アイツは!?ファノタウルス!?」
「くくく。そうだな、確かに以前アイツを倒したのは君だったねぇ。」
そう言いながらも余裕な表情を浮かべた竜也は飲みのものをくいっと一口飲む。
「はぁぁぁ…あいつは君がどこかに飛ばしたんだよね?」
「そうだけど…もうどこまでいったかなんて僕は知らないさ!!」
「だろ!?だからこうして出てこれたんじゃない??」
パチンッ!!!
おもむろに指を鳴らす竜也。
すると僕達の目の前にあるスクリーンには恐ろしい力を秘めたであろうファノタウルスの姿があったんだ。
「何をしたんだ??」
「ん?これは余興だよ!楽しまないとさぁ。」
「そんな勝手なこと!!」
「ふぅ〜〜〜〜。」
「なんだよ!?」
竜也はため息を一つ。
「君に僕の兵がやられてるんだ。僕だって強いコマが必要だろうよ??」
「なにっ!!??」
「まあ見てなよ!君のコマが勝つか僕のコマが勝つかの勝負なんだからさ!?」
そう言った竜也の表情はさっきまでと違い。
真剣な表情へと変わりつつあるのを僕は知ってしまったんだ。
◇
◇
◇
ダンさんの目の前に久しぶりに登場したのはなんと!!あのファノタウルス!!
どうなってしまうのか!!??
お読み下さりありがとうございました!
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