第137話フォーゼンボルグの危機

僕達の目の前に再び更に大きく移る画面。

「さぁ!これからフォーゼンボルグの街を運命づける審判が下されるねぇ。」

竜也はそう言うと笑いながら画面を見ている。

「くそっ!!ここから出せよ!?」

「まあまぁ…どうなるか見てなよ!」

すると画面が大きくなる。

ここから見たフォーゼンボルグ。

国民は混乱しながらもマルコス王子の言葉を戸惑いながら見ている。

するとマルコス王子は口を開く。

「さぁ!国民よ!どうする?僕に従うか?それともここで消えるか?どっちを選ぶ?」

マルコス王子のその言葉は国民全てを混沌に落とす。

「ああ……王子!?何故!?」

一人の男が膝を落とし…そう呟く。

マルコスは笑い話す!!

「さぁ!どうするんだ!?」

狂気のマルコス…街の人々は恐れおののく。

その時!!

ギャーーーーーーース!!!!!

グエエーーーーーーッ!!!!!

大声を上げる怪物達!!

「「うわぁぁぁっ!!ドラゴンが!!??」」

「「やめろ!!やめてくれ!!!」」

人々は叫び狂乱する!!

その時!!

「うわぁぁぁっ!!!」

一人の男が逃げ始める!!

ドラゴンは男を背中から襲いかかる!!!

グシャッ!!!

ドラゴンにあっという間に食われそして絶命する街の住人。

それを見た人々は次々と声を上げる。

「や!やめてください!!」

「マルコス王子!!もうおやめ下さい!!」

マルコスはその男をじっと見る。

「こんな事!国王様が知ったらどうなさるのか!?お考えになってください!!」

「ん?親父?親父は関係ないだろ?何か僕のやる事に親父とて同じだ…命乞いして僕に従うならば良し…でなければ。」

マルコス王子はパチンと指を鳴らす。

その瞬間。

グガーーーーーーーーッ!!!

怪物の一声。

そして。

「ぐぁぁぁぁーーーーーーっ!!!」

一瞬で男は怪物に食われそして消える。

「ははっ!!ははっ!!あーっはっはっはっは!!!我に従え!!そして敬うのだ!!!」

そこへ。

「待つんだ!マルコス王子!!!」

現れたのは。

ラージリアス、そしてサイリスさんの姿。

二人がこの街フォーゼンボルグの危機を救いに来たんだ。

するとニヤリと竜也は笑顔をみせる。

「二人とも…。」

僕のその声に竜也が口を開く。

「やっと君の駒が揃ったねぇ。」

「駒なんかじゃないよ!二人は友達だ!!」

「フン!さぁ!じゃあ僕の駒と君の駒の勝負だね!」

「だから!!駒なんかじゃないっ!!??」

僕はそう叫ぶと僕達の目の前の画面は更に大きくなったんだ!

「マルコス王子!貴方は何故こうなってしまったんです!?」

「ふふ…お前は魔導協会元騎士団長ラージリアスか…。」

「はい、ご存知いただいてるのは有難いです。しかし王子よ!これはどうするおつもりか?」

「何が言いたい?お前も国民の一人ならば選ぶが良い!僕に従うのか!?」

「そうはいかない!僕達はこの街をも大切に思っております!そしてここの国民全て王子にとっても大切な民なはず。」

「ラージリアス…お前にお前に!!何がわかる!!!」

王子はそう叫ぶと突然王子の姿は肉が盛り上がり口は裂けていきその身体はまさに怪物へと変化していく。

「王子!!??」

「なんて事!王子はアイツらに怪物へと変えられていたって言うの!?」

ラージの叫びに答えるようにサイリスさんが続ける。

するとドラゴン達が暴れ出す!!!

ギャーーース!!!

グエーーーーーーーッ!!!

街中の皆が逃げ回る!

「ええ!ラージ!私はドラゴンを食い止めるわ!!」

サイリスさんは槍を構えるとドラゴンを抑えるみたいだ。

ラージは剣を抜く。

そして王子に叫ぶ!!!

「さぁ!!王子よ!僕達が相手だ!!」

こうしてフォーゼンボルグの戦いが始まる。

グエエーーーーーーッ!!!

ぐぎゃーーーーっ!!!

空からはスカイドラゴンが火を吹く!!

「さぁ!僕の真の力をここで見せつける!!!」

ラージの身体が光り輝いていく。

「ライトソード!!!はぁぁぁーーーっ!!」

ズシャッ!!!

ズバッ!!!

ラージのその身体は光りを纏いスカイドラゴンを斬り倒していく!!

その姿は正にサイリスさんも絶賛していた通り聖騎士としても凄い剣の技をラージは持っていたんだ。

「へぇ!流石は、聖騎士ラージリストだね!君はいい駒持ってるねぇ。」

「だから皆は駒じゃないって言ってるだろ!?」

「じゃあ僕のドラゴン達を成らせるとしようか。」

「ん?」

パチンっ!!

竜也が指を鳴らす。

するとラージの目の前にいたスカイドラゴンは次第にその姿を変えていく。

「なにっ!?何をした!?」

「あはは!僕達がいた世界にもあった将棋って知ってるかい?あれは敵陣に入ったら金とか玉になれるだろう?それだよ。そんな魔法を僕はかけたんだよ!だからあの竜達は成ったんだよ。」

竜也はそう言い…微笑んだんだ。

竜也により更にパワーアップしたドラゴン達。

お読み下さりありがとうございました!









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