第136話魔道協会マルコス王子

ドラゴン達は竜也の力でパワーアップしてしまう。

思わず絶望に陥りそうな、その状況。

そんな中……そこへ一人の男が姿を現す。

「おおっ!!??」

「あれは!!」

「魔導協会の新リーダー!!マルコス王子だ!!」

「「おおーーーーーーっ!!??マルコス王子!!!」」

一斉にマルコス王子への賞賛の声!!

「ふぅ、彼が来てくれてらなんとかなるかな…これで僕達の方だっていけるさ!!」

「ふぅん…そうかなぁ……彼って誰に新リーダーって立場に置いてもらったと思ってるのかなぁ?」

「えっ?」

「彼は…あのバラキから新リーダーにしてもらったんだぜぇ?」

「はっ!!まさか!?お前ら!!!」

「ふふ。御明答!!言ったらあのマルコスだって僕達の仲間だぜ。」

そう言った竜也はにかりと笑う。

「くそっ!!何でそこまで!!??」

「くくっ!僕達はねぇ…この世界を自分達のやりたいようにする為に魔幻獣十二魔人を作って少しづつ行動してきたんだよ!」

「そんな。」

「だからもう既に僕達が好きにする為に世界を裏で操ってきたんだ…君達が僕達の邪魔を色々してきたけど…まあそれはそれで鬱陶しかったけど…今ではもうほとんど僕達の好きにできるんだ…まあ歯向かう国もまだ沢山あるからこれから潰していくけどね?」

「そんな事はさせない!!」

「へぇ…まあいいさ。お!?マルコスが出てきたけど何かしてくれるんじゃないかな?」

僕達はマルコスの様子を見る。

マルコスは壇上へ上がり何かをするようだ。

「国民よ!我が名はこの国の王子マルコス様だ。」

モンスターに襲われかけている街中の人々もなんとか逃げ惑いながらもその言葉に耳をかそうとしているようだ。

「皆!マルコス様だわ!!」

「おおーーーーーっ!この緊急時に来てくれたのか!?」

「さすが我が国の次期国王マルコス様!!!!!」

どぉーっと歓声が沸き起こる!!

皆はマルコス様の言葉に安堵を覚えマルコスコールが街中に響き渡る。

この国のマルコス王子!

それが新たなる魔導協会のトップになる。

この事実は今の恐ろしい状況を何とかしてくれる。

国民は藁にもすがる思いでじっとマルコスの動向を観察する。

それは例外無く皆だ。

そしてマルコス王子はその口を静かに開く。

「皆の者よく聞くがいい!!このマルコスがこれより世界の魔導協会のトップになる!!」

「うぉおおおーーーっ!」

「「マルコス王子ーーーーーー!!!」」

そしてマルコス王子は手を高々と上げると観衆はその声を止める。

「いいか?国民!そして街の人々よ!これより皆に課すのは税の課税!!国民は全てこの国の為にその身を粉にして働くのだ!!」

「えっ?何を言い出すんですか?」

「王子様!!そんな横暴な!!」

誰かがそう言い出す。

「今現在!!お前達はモンスターに襲われているだろう?そのモンスター共を我々は追っ払ってやろうというのだそれなりの見返りを僕達も貰わなきゃ…ねぇ。」

国民…皆の表情は青ざめ変わっていく。

「そんな!あんまりです!王子様!そんな横暴な話ありますか?」

ズシャッ!!!

その声を上げた者が兵士によって斬られたのは皆を支配する為だろう。

「ギャーーーー!!!」

「王子様が!おかしくなったぞ!!!」

「ふふ…何がおかしい?そう増税とは命の税金を払えと言ってるんだ。」

そこに居たのは王子の皮を被った何かに見える。

「なんだよ!あの王子!?おかしいんじゃないの?」

「ふふ…そんな事ないよ…あの街はね!今はもうアースウェルが消滅したから世界の中でもこの街が結構な大きい都市なんだよね?だから税収を上げちゃえば僕ら魔幻獣十二魔人のいい収入源になるんだ!そしてこれからマルコス王子がやろうとしてるのは怪物を使った脅迫さ。」

ニヤリと笑う竜也。

そしてこの魔幻獣十二魔人の脅迫は各地で行われたんだ。

「くく。生かさず殺さずで国民全てから富を奪う。こんなの僕達が住んでた世界では出来なかっただろ?面白いよなーー!?」

「だからってこんな事、許されるわけないだろ??」

「へぇ…君はさぁ…元いた世界で普通に生きて楽しかったかい?」

「そ!そりゃあ色んな人がいて色々な国とか色々な物があってそれなりに楽しかったさ!」

「嘘だね!君は僕と同じ匂いを感じるんだよね。毎日がつまらなくて退屈でこんな世界つまんねーなってさ!?」

竜也は僕にそう問いかけてくる。

「僕はそんな事…ないよ?」

「まあいい!だから僕はこの世界でこうしてやりたい放題して楽しむのさ!!分かるだろ?俺の気持ちも??」

「そんなの!僕は望んだことない!!」

「ふふん。まあいい!じゃあこの街の結末を見よーぜ?」

更に画像は大きくなり僕達は見る事になる。

これから始まるゲーム。

恐ろしく長いこのゲームを。

遂に竜也の手により仕掛けられたゲームが始まる。

お読み下さりありがとうございました!

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