第135話竜也のゲーム。
竜也の言うゲーム。
それがまさに今スタートしてしまったんだ。
僕が動けずにいる中、ゲームは始まる。
「ああ!そうそう!君の駒の配置はこうだよ!君の相棒とあの風の力の子は邪馬国、ダンとかいうのは地下世界そして水の力の男とラージの妹とベレッタはラナグラス、そしてラージとあの女はフォーゼンボルグさ、そこに僕の力がかかった魔物が登場し戦うっていうゲームさ!」
そう言い放った竜也は嬉しそうな顔をして僕の反応を待ってるようだ。
「さぁ!どうなるかな?このゲーム!すっごく楽しいだろう?」
「そんなわけないだろ!?僕も行かなきゃ!?皆が!!??」
「ダメに決まってるだろ?君はそこでじっと見てなよ!」
竜也がそういうと画面越しにバチンと指を鳴らす。
すると突然画面内のモンスターがあばれだす!!?
グオオオオオーーーーーーっと叫び出す怪物達。
次の瞬間!!
フォーゼンボルグの街中を破壊し始める!!!
「きゃーーーーーーっ!!??」
「うわぁぁぁーーーーーっ!?」
「「怪物だーーーーっ!!??」」
街中の人々が突然現れた怪物達に襲われはじめる。
地上で建物破壊しながら人々をも襲い始めるドラゴンと上空からはスカイドラゴンが炎を吐きながら人々を襲う!!!
「やめろーーー!!」
「きゃーーーーっ!!もうやめて!!!」
人々は口々に助けの声と叫び声をたてはじめる。
「なんて…事を。」
「だからこれもゲームだよ!いいからじっと見てなよ。今に君の仲間達がきっと出てくるからさぁ!」
人々はその突然の恐ろしさに逃げ惑う!!
すると街の兵士達は武器を取り現れたんだ。
「皆!いいか!?この街を守るのだ!!」
一人の兵士がそういうと一斉に賛同した兵士達が怪物達に戦いを挑み始めたんだ。
「ドラゴンとスカイドラゴンだ!!皆でなんとかやり過ごすぞ!!」
「おおっ!!俺も昔何度かドラゴンとは戦った事がある!!皮膚は確かに硬いが倒せない敵ではないぞ!!心してかかるのだ!!!」
「「おおーーーーーーーっ!!!」」
皆々が声を合わせ賛同しドラゴンを相手に闘志を燃やす。
「凄いよ!皆さん本当に勇気と力を合わせれば何とかなりそうだよ!」
僕は兵士達のその気持ちと力に思わず感動の声を上げる。
「ふん…そんなのは幻想だね。」
「何がだよ!そんな事ないよ!僕達だって今までそうやって力を合わせて君達を倒してきたんだよ!」
「それは…ないんだよ。」
竜也は右手を上げていく。
するとやがて竜也の身体が光っていく。
それを見ていた僕はなにかに気づく。
「えっ!?」
画面の向こうのドラゴン達が光り輝いていく。
「なんだ!?」
「ドラゴンが光り出しだぞ!!」
「ひるむんじゃない!!もう少しだ!!」
画面の向こうの兵士達が必死に戦っている。
次の瞬間!!
ドラゴンの形態が進化していく。
「おおっ!?」
「なんだ!?ドラゴンが姿を変えてくぞ!!」
ぐあああああああああああーーーーーっ!!!
咆哮を上げるドラゴン!!!
先程までとは全然違う力をそのドラゴンから感じてしまう。
すると突然炎を口から吐き出す!!!
「ぐあああああああああああーーーっ!?」
一人の兵士が炎に巻かれてしまう!!
そして次の瞬間!!
ブフゥゥゥゥゥーーーーーッ!!!
なんと!事もあろうにドラゴンは冷気を吐き出す!!!
「うわぁぁぁーーーっ!!??」
「うぎゃぁぁぁぁああああーーっ!!」
僕はその光景に驚きを隠せない。
「こうなったら!!ウィンドカッター!!!」
一人の男が風の魔法を使用する!!
ドラゴンを風の刃が襲う!!!
「やったか!!??」
僕は見ながらもそう口に出してしまう。
「だから、そう簡単に行くわけないじゃん!」
「えっ!?」
竜也のその声に僕は思わず声を上げる。
「ん?なんだ??魔法が!!??」
「うわぁぁぁっ!?なんだ!このドラゴンに魔力が奪われる!!」
「えっ?まさか??」
兵士達のその声に僕は。
すると竜也はニヤリと微笑む。
「そうだよ!あいつらは僕が滅魔石の力を与えてやったんだ…ほうら!もう魔法も効かないドラゴンの出来上がりぃ!!」
「くっ!!??なんて事を!!」
次の瞬間!!
兵士達は武器を次々と放り出す。
カランッ。
カラカランッ。
「うわぁぁぁーーーっ!!??」
「こんなドラゴン相手なんて!!」
「ヤバイ!!逃げろ!!!」
一人の兵士がそう言い放ち逃げ出す。
すると次々に兵士達はそれに習い武器を捨て逃げ出してしまう。
「そんな!!」
「くく。そうなるだろう…タダですら強いドラゴンが滅魔石で魔法も効かなくなったんだからね!」
「「うわぁぁぁ!!!」」
一斉に逃げ出しはじめる兵士達。
こんな危機的状況に陥り皆逃げ出してしまう。
これはどうなってしまうんだ。
僕はこの時はそう思うしかなかったんだ。
◇
◇
◇
魔幻獣十二魔人の竜也の力。
皆バラバラにゲームと称した戦いが始まる。
お読み下さりありがとうございました。
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