ユメカナッ！！本編

第122話飛鳥の時。

飛鳥視点

私がししょーと来たこの魔鉱山。

そして、ここはなんと！魔導協会…裏(魔幻獣十二魔人)で滅魔石を採掘している鉱山なのです。

今私達が見ているのはその入り口から顔を出した化け物。

カエルの顔！ガッチリとした大きなその身体、そして手に持っているムチはきっと滅魔石が埋め込まれた魔力を吸い取るであろう武器。

「飛鳥…アイツの武器はきっと滅魔石を使ってるな…気をつけていくぞ！」

「はい！きっとそうでしょうね！私もそんな気がします！それならこのまま遠くから攻撃しますか？」

私がそう質問を返したその瞬間！！

「キャッ！？」

私を抱きかかえ横に飛ぶししょー！

「くっ！？アイツいつの間に気づいたんだ！？」

ドガッ！！！！！ガラガラッ！！

シュンッと飛んできたあのカエルのムチ攻撃！！

私達の後ろにあった大岩を一瞬で粉々にするその攻撃はししょーがいなかったら私は、もう攻撃を受けていたところだったの！！

「ししょー！どうしたら？」

「とりあえずアイツの舌の様な自在に動くあのムチは厄介だな。よし！一先ず魔法攻撃いってみるか！？」

「はい！」

ししょーは私の右手に立つと魔力をために入る！私も負けじと隣で魔力を溜める。

ししょーの方が早く攻撃態勢をとる！そして私も遅れながらも魔力は十分溜まった。

「行くぞあすか！？」

「はい！！！」

私達が飛びかかろうとした瞬間！！

カエルからふわりとした風が吹いてくる。

「くっ！？」

「何これっ！？何か生臭い。」

私達はその風を受けてしまったの。

すると大きなカエルは口を開く！！

「ふふ、、、おまーら！このおれをーだーれーだーとおもってーおーるー？」

私達は、そのカエルの話し方に驚いてしまう。

「なんなの？アンタのその喋り方？おかしいんじゃないの？」

「はぁ…確かにこんなのが敵とか拍子抜けだぜ…。」

「ふん！ワシはこれでも魔幻獣十二魔人の後継者と呼ばれるものの一人『ウォン』お前達の様なガキ共に名乗るのもこれが最初で…最後だ。」

するとウォンは、はぁぁぁーーーーーーーっと息を吸い込む！！

「我が武器に勝てる者などいないのだ！！！」

するとウォンは鞭を構えぶんぶんと振り回し始める！！！

「うぉぉぉーーーーーーっ！！！！！！」

「かえるぴょこぴょこ…『みぴょこぴょこ』。」

そのおかしな呪文に私達は妙な感覚にとらわれてしまったの。

「えっ？えっ？これってなに？？」

「う…これは…ヤバい！！飛鳥耳を塞げえぇぇ！！！」

らいとさんの声が聞こえたと同時に私の身体から力が抜けていく。

「あ…う……あ………。」

「飛鳥ぁぁぁーーーーーーっ！！」

ガクッと私は膝から力が抜け地に膝をつけてしまう！！！

らいとさんはそう言うと私の肩に手を添える。

「ウォォォォーーーーーーーっ！！！」

どうっっっ！！！！！

「きゃぁぁぁっ！！！」

その時私の身体に力が戻り倒れるのを防げたの。

どうやらししょーが私に力をくれたみたい。

「飛鳥！！同時攻撃！！いくぞ！！！」

「はい！！！」

私は再び魔力を集め風の巨大手裏剣を作り出す。

するとらいとさんもその手には黄色に輝く刀を構えている！！！

「風神！！！」

「雷神！！！」

「「はぁぁぁーーーーーーーっ！！！！！」」

巨大な私の手裏剣とらいとさんの刀の攻撃刃は一気にウォンに向かって飛んでいく！！！

こおぉぉおーーーーーーーーーっ！！！！！

カキンッッ！！！

その瞬間ウォンの身体から血しぶきが上がる！！

「ぐぁぁぁーーーーーーーーーーーっ！！！」

苦しみながら悶えそしてやがて…。

ドサッという音と共に倒れるウォン。

「やったの？」

「いや…まだだ！！飛鳥！！避けろ！！！」

「えっ！？」

私が気がつくとウォンの舌に身体の自由を奪われてしまう。

「う！くっ！！！」

私は力がより奪われる。

さっきの鞭からの攻撃よりももっと酷い脱力感。

「くくっ！やっとこの自分の舌でお前を捉えることが出来たわ。」

「なにっ？？」

「そう…この俺様はな！武器だけではなく自身の身体にも『滅魔石』を埋め込んだ…まさに滅魔石魔人ウォンだ！！」

「なんだと！？」

「だからな…こうして。」

ウォンがそういうと私の身体からは更に魔力が奪われていく。

「あ…くっ……うあああっ！」

「くくく…どうだ？飛鳥とか言ったな！お前の魔力は実に美味…じゅる。」

「やめろーーーーーっ！！」

「あーーっはっはっはっ！とりあえず大人しくしろよ！この娘の生命の魔力まで吸い取られたいか？」

「やめて…くれ……。」

ウォンのその声にししょう…らいとさんは無抵抗でウォンの前に立っていたの。

「し…しょー……わたしの為なら…た…たたかって…くだ……さい。」

「だめだ…飛鳥…俺はお前を必ず守ってやる。」

「ししょー？ダメです……私はここでダメだったとしても…あっちには……お兄ちゃんが待っててくれると思います……くああっ！！！」

「やめろ！ウォン！！」

「だ！だから…ししょー…私ししょーが大好きだから……勝ってください…ね。」

私はらいとさんの前で力なくグッタリ倒れ込んでいく。

「あーっはっはっはっは！！！この女勝てないと分かって自分から俺様に魔力を差し出したんじゃないのか？」

そして私の意識はくらい闇へと消えてしまったの。

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お読み下さりありがとうございました！

そして飛鳥はどうなる！？