第118話魔人ねこま
僕達の前で兵士達を一掃しラージを救おうと奮闘するサイリスさん。
だけどそこに現れたのは。
◇
◇
◇
「何だ何だぁーーーっ!!??お前達情けねーな!こんなか細い女一人相手になーにやってんだ〜!??」
「ねこま様!!??」
「「うおぉぉぉーーー!ねこま様!!!」」
兵士達は声を揃え現れた騎士長ねこまを絶賛する!!
「誰!!??」
サイリスさんのその声に気がついたラージさんは声をあげる。
「サ…サイ……リス…なのか?」
「ラージ!!??」
サイリスさんはラージさんに近づき声をかける。
「どう!?大丈夫!?痛くない!?私が来たからもう…だい…」
そこまで話したサイリスさんの後ろから襲いかかるねこま!!
「邪魔だ…。」
ねこまの太くてごついその腕はサイリスさんを掴みにかかる!!!
「サイリス!!にげろ!!??」
ラージさんの叫び声!!!
「氷転華…プラス……『
ボワっ!!!
サイリスさんの槍から炎が舞いねこまの身体を包み込む!!
「ふぉぉぉーーーっ!!」
ねこまは驚きの声を上げ炎に包まれる。
「「ねこま様ーーーっ!!??」」
兵士達は叫ぶ!!
炎に焼かれ苦しみの声を上げ悶えるねこま!!
この時は僕達は勝てた!!
そう思ったんだ。
◇
◇
◇
ねこまは悶える!!
すると突然炎に焼かれながらねこまはニヤリと笑みを浮かべる。
「えっ!?なに!?」
サイリスさんの目にも僕達の目にもその身体を焼かれながら微笑んだねこまがいたんだ。
「ふふ…はーっはっはっはーーー!!」
炎に焼かれながら大声で笑うねこま!!!
すると突然ねこまの後ろに影か現れる。
「……………ねこま。」
「闇犬様……分かりました。そうしますぞ。」
影と何かを話した様なねこま。
すると影はフッと辺りと同化したかのように見えなくなったんだ。
そして同時にサイリスさんの放った炎は消え去りねこまは平然な顔をしてサイリスさんをニヤニヤと見ている。
「なんだぁ?これで終わりか?でもお前も魔力は中々あるみたいだな…それがこうして弱いお前を調子づかせてるなぁ…。」
「なによ!負け惜しみ言わないで!!」
「いやいや…お前が魔力を無くしたらなーんにも出来なくて悔しくて泣いちゃうのかなーって思ったら…。」
するとねこまは背中から何かの武器を引き抜いていく。
三メートルはあろうかと思うほどの巨漢のねこま、その背中に携えていたのは一本のハンマーだったんだ。
「ふぅ~~~!猫ハンマー!!!」
ピコピコハンマーの様な形状のハンマーを取り出したねこま!!
だがどんな力を秘めているのか!!??
「ふぅぅぅん!!はぁぁーーっ!!??」
ぶるんと軽々とハンマーを振り回すねこま。
「そんな重そうな武器で私に攻撃なんて当たらないわ!!」
「サ!サイリス!?ダメだそれは!!に、げろ。」
「えっ!?」
ラージさんのその声にサイリスさんは驚きの表情を浮かべる。
その瞬間!!!
ガクンと突然サイリスさんは身体の力が抜けたかのように膝まずく。
「はぁっ!うぁぁぁーーっ。」
◇
◇
◇
サイリス視点
あのねこまが武器を振り回すと私の身体から急に力が抜けていく。
ヤバい!このままじゃラージを救う事もできない!!
するとねこまは私を見て笑っている。
「ふっふっふ……勢いだけでここまで来たようだが…それでは俺には適わない!なんたってあのラージをこうして捕らえたのも俺だしなぁ。。」
「ぐっ!?くっ!?あ…アンタなんかにラージが負ける訳ないわ!適当な事言わないで!!」
私の言葉にイラついたのか、ねこまは私の前まで歩いてくるとハンマーを振り上げる!!
「減らず口を…なら、お前は声も出せないようにしてやろう…。」
「ふんっ!私は貴方なんかに負けないわ!!きっと私の仲間がアンタを倒してくれるわ!」
「なに?まだお前に仲間がいると?」
「ええ…私にはいっぱい仲間!いるんだからぁーーーーーーっ!!!」
「ふん!もう寝てろ。」
ピコっ!!!
私の頭の上で不思議な音が聞こえた。
するとガクッと私の魔力はどこかに消えたの。
今の私には何も見えなくなった。
何も聞こえなくなった。
え?これって私…死んじゃったの?
暗い暗い空間。
◇
◇
◇
ねこまはサイリスさんにそのハンマーで不思議な技を使った。
するとサイリスさんはそのまま起きなくなってしまった。
力無くただそこに横たわるサイリスさん。
そこへ現れる黒い闇。
そしてその闇はサイリスさんとラージさんを包み込みそして。
消えたんだ。
「サイリスさーーーーーーん!!!」
「サイリスーーーーーーっ!!!うぉぉぉーーーーっ!!!」
ダンさんは激高!!
「くらえ!!!
ダンさんの噴火砲が炸裂!!!
「ほぉ…こいつも………。」
ねこまはハンマーをぐるぐる振り回し振るう!!!
次の瞬間!!!
ダンさんの魔力は尽きそのまま気を失い倒れたんだ。。。
バタッ…………。
◇
◇
◇
サイリスとラージは闇に消える。
そしてねこまの技に倒れるダンさん。
お読みくださりありがとうございました。
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