第114話集結

僕達はライティアの元に集まった。

そして最後に入ってきたのは…僕達がめっちゃ知ったあの人だったのだ。

上半身は何故か肉体を見せつけている。そして腕には海賊と言えば!!という鉄製のフックを装着!両眼が見えるはずなのに片目に黒の眼帯を付け、そして至る所に傷が増え男感を増したその人物。

そう!僕達の仲間レイオールの姿だったんだ。

「レイオール!?」

「久しぶりだな!レイオール!!元気だったか!?」

「おおーーー!!みらいにらいと!!元気そうだ!!」

「ああ!レイオールも元気そうでよかったぜ!」

「ほんとほんと!僕達も色々あってさ!」

僕の声にレイオールは涙ぐむ。

「ぐすっ…本当に!お前達が無事でよかったぞ!!…実はマリオン様が消えてしまってな…でもな!消える前にマリオン様は、もう力が消滅してしまう事を伝えに来てくれて…最後にオイラに力をくれたんだ。」

「そっか…でも実は、それは僕達もなんだ。魔幻六芒星はもう。」

「そうだったんだな…マリオン様だけじゃ…なかったのか。」

すると…らいとの頭上に一粒の光が現れる。

「えっ!?らいと!頭の上のそれは何だ?。」

「ああ…ちょっとまて。」

らいとは、その光を手で包むと皆の前にぱあっと開く。

すると光は輝きだし大きくなっていく。

そこに姿を現したのはライティア様の姿だったんだ。

「お!おおっ!?」

「大丈夫だよレイオール!光の魔道士…ライティア様だよ。」

そして一際輝くと光は落ち着いていく。

僕達の目の前には光の魔道士ライティア様の姿。

「皆様!今日は私の呼びかけにここに集まっていただき本当にありがとうございます!そしてこれから私がここに皆様を呼んだ理由を説明いたします。」

僕はライティア様の言葉にドキドキが止まらない。

ライティア様が皆を集める程の理由が今明らかになる。

それを思うとライティア様の言葉に緊張せざるおえなかったんだ。

「ここに集いし新しい魔幻六芒星よ。火の魔道士サイリス。」

「はい。」

「水の魔導士レイオール!」

「うん!」

「風の魔道士飛鳥。」

「はいっ!」

「土の魔導士ダン!」

「はっ!」

「そして闇の魔導士みらい!」

「はい!」

「最後に私の力をさずけたらいと!」

「おう!」

「ここに新たな六芒星が集まりました。そしてこれからあなた達には、とても重要な役割があるのです。それは。」

ライティア様は手のひらから光を放つ。すると光は次第に大きくなり、皆が見える程の映像を僕達の目の前に映し出す。

そこにゆっくり映し出されたものは…とある国家の武装集団だったんだ。

「これは!?」

「みらい君もよく聞いてくださいね!この映像は、ここドリームソレイユよりも遥か西の大陸『フォーゼンボルグ』です。あのアースウェル王の支配していた『ウェザルーク』には及びませんがそれでも、この世界第二位と言われる程の国。実はここにあの世界魔導協会の本部があります……。」

「魔導協会本部?ですか…魔導協会って言ったら、この国の治安維持組織ですよね…?」

「簡単に言うと俺達の世界で言ったら警察みたいなもんか?みら?」

「そうそう!さすがらいとだね!でもそんな治安維持の為の組織なのに、どうしてこんな軍兵を集めて物々しいのは何か理由があるのですか?」

「ええ…実は私があらゆる手を使い得た情報ではこの組織…つまり魔導協会は何とあの魔幻獣十二魔人により動かされていた事が分かりました。」

「ええっ!?」

「マジかよ。」

僕達はライティア様のその言葉に驚きを隠せなかったんだ。

「って事は…今や世界はアイツらに動かされてるって事なのか!?」

「残念ながら…そういう事です。ですが…魔導協会のトップが魔幻獣十二魔人の一人。やりたい放題をしていましたが…そんな横暴なやり方に疑問を感じ…それを私にずっと報告をしてくれていた人物がいるのです。その者は悪に屈しない者。」

ライティア様はそういうと更に僕達に映像にある戦士を映し出す。

「この方は?」

「そう…この男が十二魔人に屈しなかった男の一人…魔導協会聖騎士『ラージリアス・ベルリス』。」

すると突然サイリスさんが声を上げる。

「えっ!?この人…」

「どうしたんだ?サイリス?」

「ううん!兄さん…何でもないわ。この人…もしかしたら私知ってるかも。」

僕の目にはサイリスさんの驚き方に妙な違和感を覚えたのだけど彼女の話を一先ず聞く事にする。

「この人って、伝説の剣聖『ブレッティア』にもその剣技は劣らないっていわれてる有名な、あの『ラージ』様ですよね?……。」

「サイリスどうしてそれを知っているのだ!?」

「ええっと…あ!お父様に聞いた事あってお会いした事は………。」

何かサイリスさんの後の言葉がよく聞き取れないままらいとは続ける。

「へぇ…伝説の剣の技か……会ってみたいな。」

「らいとさん!彼はあらゆる物を斬りあのドラゴンの硬い皮膚でもあっという間に刺身のように刻めるとか。とにかく凄い方なのです。」

「へぇ…益々あってみてぇな。」

らいともその剣士に興味があるようだ。そしてサイリスさんは心做しかニコニコしている。

「では…続けますよ?」

ライティア様は次の人を映像に映し出す。

「そして次なる人物はこの女性魔導師…特殊とも言える魔法…召喚獣を呼べる力をもっているこの女性…名前は『レーミア』そう…実はこの子は先程の剣士『ラージリアス』の実の妹です。」

「なんと!?あの世界に名高い『ベルリス』兄妹なのか。それで私も聞いた事がある様なきがしたのだ。」

どうやらダンさんは妹の存在を確認すると、二人の名前を知っていたようだ。

するとライティア様は口を開く。

「皆さん!これから益々魔幻獣十二魔人の勢いは増しこの世界を破滅へと向かわせることでしょう…この二人を仲間に引き入れそしてこの世界を平和へと導いてほしいのです。」

ライティア様はそう言うと深々と頭を下げるのだった。

「やめてください!顔をあげてくださいライティア様!」

「そうだぜライティア!俺達がこの世界を必ず救ってやる!!」

「みらい…そしてらいと!そして皆様本当にありがとう。」

僕達だけじゃない!

皆で世界を守るんだ。

こうして僕達の新しい冒険が始まるのだった。

お読みくださりありがとうございました。

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