第104話みらい覚醒!!

僕の頭に…誰かの声が響いてくる。

(この世界に転移しそして我が力の片鱗を宿す者よ…)

(う…ううぅぅぅぅ…だ、だれ?)

(俺は魔幻六芒星の一人。闇を司る魔人シェイド…これまでお前のピンチの時には声をかけてきた男だ。)

(え…!?そんな貴方がどうして今、僕に!?)

(我々…魔幻六芒星…創始者の光の魔道士はお前達の片割れに今声をかけてるだろうが…後の四人は…)

(え?それって!?)

(ああ…光の魔道士ライティアはらいと、という者と今会話をしているようだ。)

(そうなんですね?)

(ああ…そして四人…水のマリオンは町人の為に人柱になり…土のアースウェルも戦死…そしてフレアース…残った風雅は今や行方知れずだ…。)

(そんな…)

(もはや光と俺しか残ってはいないのだがな…この世界は先まで俺達の力で世界の均衡バランスはとれていたのだよ…ところが、一人また一人と受け継ぐ者へ力を託し…そして…世を去っていったのだ。)

(でも!それならまだお二人が…)

(そうしたい所ではあるのだが実は…既に俺と光のライティアはこの神樹内に封じられてるのだよ…)

(えっ!?どういう事なの?)

するとシェイドは静かに語るのだった。

あれは数ヶ月ほど前の事。

魔幻獣十二魔人は邪馬国に攻め込んだ時の事だ。

「どうしたのだ?ライティア?俺の元へ尋ねてくるとはな…」

「ああ…たまには闇に入る事も落ち着くのではないかと思ってな。」

「フン…要件はなんだ?」

俺は光の魔人ライティアとは陰と陽、光と影、同じ魔道士としてその力を持つもの同士ではあるが相違するのが常だったのだ。

しかしこの時のライティアは違っていたのだ。

するとライティアは口を開く。

「水のマリオンが…全ての力が消えてしまった。」

「なにっ!?」

俺は思わず驚きの声を上げる。

そう…人柱となりはしたがマリオンは魔道士の力をずっと使い続け世界の水を沈めていたのだ。

つまりこれは世界の水の力の暴走を意味する。

何か一つあれば津波をおこし全ての生物をもその力で飲み込みそして大地も水の中へと沈めてしまう。

水の暴走はそんな事が簡単に怒る事を意味していた。

「水…マリオンが消えたという事は…。」

「ああ…だが…マリオンは極秘に自分に何か起こってもその力を弟子であるレイオールという若者にいく様にしていたようだ。よって暴走まではいかなくてすんだようだ。」

「そうか。だがなぜそんな話を?」

するとライティアは目を細める。

「ああ…そして風雅は今暴走をしているがあの異世界人達に私も力を与えようと考えている。」

「なにっ!?あの…異世界人か。」

俺はお前の話もライティアから聞いていた…お前の相棒があそこまでの力を得たのはライティアが修行をさせていたそうだ。

(そうだったんだ。らいとの修行ってライティア様のところでしていたのか。)

(そうだ…本来は力を託せばいいのだがアイツはライティアに修行を懇願したようだな…)

(なるほど…でもお二人は今捕まっているって?)

(実はな…俺とライティア二人だけは魔人のなかでも特殊でな…俺達は精霊を母体にしている魔人なんだ。)

僕はその話に驚く。

(お二人は精霊だったんだ。)

(ああ…だから俺達二人に関しては特殊だからライティアはお前の相棒にその力をなんとか与えるだろう…そして俺はお前に。)

(時間が無い…ゆくぞ。)

そこまで話したシェイド。

すると僕の身体に変化が起こり始める。

目の前は暗闇へと代わり僕の辺りは無音の闇空間へと変わってしまったんだ。

(ここはどこなの?)

(ああ…お前はこの空間の中で俺の力を得なければならん…他の奴と俺が違うのは他の力は修行などで力を得れたりもするものでもある。だがこの俺の力は素質が全て。)

(素質?)

(ああ…だからこそ特殊であり中々この力を得れる者は少ないのだ。)

(僕にそんな力…)

(ふふ…いいねぇ…いい入り方だ。)

僕の脳裏に様々な事が浮かび上がってくる。

(これは…過去の…僕?)

幼稚園であの頃は一人寂しく遊んでいたな…親の転勤の影響で中々友人と呼べる子はできずほとんど一人だったんだ。

だから遊びって言っても一人で遊べるものばかり。

そうして過ごし普通の生活を送る僕は話を書くようになっていったんだっけ…物語を書いてる時なら僕は一人じゃない気がしたから。

でも気がつけばいつも一人だった…いつもいつも一人だった。

いやだ!!僕は一人はいやだ!!

僕の中でやりきれない感情が爆発した!!

その時!!

僕の身体に変化が起こる。

身体中にエネルギーが溢れ僕は気を失いそうになる!!

(ククク…お前は闇の素質だらけ…暗い闇に一人…その感情そしてその力!それをコントロール出来るようになれば…お前は最強だ。)

そう僕の中にシェイドの声が入ってきたんだ。

そして突然僕の身体は闇と同化したんだ。

「なにっ!!??」

僕はミスリルのその声で気がつく。

すると僕の身体に漲る力。

僕は力に満ち溢れていた。

「ククク…ミスリル……だっけかぁ?」

「お!お前は、、、一体何者だ!!??」

ミスリルはその身体を震えさせ恐怖する。

先程までのミスリルはそこにはいなかったんだ。

「ククク…僕だよ!君をこれから倒す南雲みらいだよ。」

負の感情を大きくさせ闇の力を得たみらい。

変わってしまったみらいはミスリルを倒すことができるのか!?

お読み下さりありがとうございました。

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