ユメカナッ！！本編

第103話ミスリルという狂気

ミスリルのまさかの進化で皆その力に圧倒されてしまう。

果たして！？

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「らいと！！？？」

僕は叫ぶ…だが、らいとは中々起き上がらない。

「くっくっく…おやおやぁ？君達ってこんなに弱かったんだねぇ？」

「な…なにっ！？」

「あーあ…これじゃあせっかく僕がこの力を得る為にずっと大人しくしてたのにこうなっちゃあ…つまらないじゃないかよぉ？」

「どういう事だ！？」

僕はお腹を抑えながら問う。

「僕はね！まあ君達と戦う前からずっとこの魔幻獣十二魔人という組織をいつか自分のモノにして好き放題したかったんだよぉ？」

「なんだって？」

「だから強い君達を追いかけやられた奴の力はどんどん僕の能力で魂ごといただいてね…こうしていつでも使えるようにしてたって訳ええ」

「ミスリル！汚いぞ！！」

「関係ないね！まあ…そいつが死なないと僕はその力を吸収できないから…そうそうキューズなんかは僕がトドメをさしたしね！」

「そんな…酷い……。」

サイリスさんもどうやら目を覚ましたらしい。

「貴方は人としてまちがってます！！」

飛鳥ちゃんもなんとか無事みたいだ。

「くっ！ミスリル！！お前の相手はこの僕だ！！」

「ふん！みらいとかいったね？君はらいと君のお荷物なんだからさ！ここで寝てろ…よ！！」

ドカッ！！！

「うぐっ！！！ぐはっ！！」

僕のお腹に再び強烈な痛みが走り口から胃液が飛び出す。

「ぐっ！うあああっ！！？？」

「ふん！確かに君の友達のこのらいととかいうガキはそれなりの力はあったけどな…だが…俺の敵では無かったなぁっ！！」

らいとを足げにし顔を足で踏みつけているミスリル。

「らいと！！？？」

「らいとさんっ！？」

僕達がらいとに呼びかけるがらいとはまだ気絶してるままだった。

「僕はね…こういう女にモテるタイプが大嫌いでね…うらあああっ！！」

ドカッ！！！

らいとの頭部をまるでボールのように蹴り上げるミスリル。

だが気を失っているらいとはされるがままだ。

すると飛鳥ちゃんはミスリルに飛びかかる！！

「やめてーーーーーっ！！？？」

「飛鳥ちゃん！！？？」

僕は叫ぶ！！

飛鳥ちゃんに気が付きサイリスさんも同じく飛び出していたようだ！！

「らいとさんに…触るなーーーーーっ！！」

槍を構えサイリスさんは飛び出すと構える！！

「氷転華…マイナス『氷華（ひょうか）』！」

「馬鹿め。」

ミスリルは気がつくと構える。

「キュウソネコカミッ！！」

カキーーーン！！！

「ぐっ！ぐぅぅぅっ！！！どうして！？うあああっ！！」

パキパキという音と共に足から凍りついていくサイリスさん。

「僕は完全体の魔人になったのさ！！お前ら如き敵ではないのさぁぁっ！！」

「うああああああああーーー〜っ！！」

すると…氷漬けのサイリスさんの氷像がそこに完成してしまったんだ。

「うわぁぁぁっ！！？？サイリスさんっ！！」

「サイリス！！」

ダンさんもサイリスさんに近づき氷像に触れるもその硬さは簡単に破壊できるものでもなかったのだ。

「ふふ…さぁ……これで僕にはどんな攻撃も効かないことが分かっただろ？」

「ひ、卑怯よそんな技！！？？」

飛鳥ちゃんは怒りを露わにする！！

「へぇ…そっかそっか！君も僕に逆らうって訳かァ？」

ミスリルは品定めをするかのように飛鳥ちゃんの全身を眺めている。

「な！なんですか！？当たり前です！サイリスさんのこの氷を何とかしてください！！」

「ほほう？この子を助けたい…そう君は言いたいのかい？」

「当たり前です！！早くしなきゃサイリスさんが！？」

するとミスリルは考えるような身振りをする。

「う〜んそうだなぁ…じゃあ君が僕の物になるならこの子だけは解放してあげようかなぁ？」

ミスリルのその表情はニヤニヤととても気持ちの悪いものだったんだ。

「えっ！？それってどういう事ですか！？」

「後は皆殺しって事だよぉ！当たり前じゃないかァ？」

「そんな訳にはいきません！！」

「そう？それなら君も氷漬けにして僕のコレクションにしておこうかな？そのうち助けて！私だけは助けて！ってなるだろうしね。」

「そんな事になるわけないっ！！」

そう言った飛鳥ちゃんの身体は震えていたんだ。

「くっ！？ミスリル！僕が…僕が相手だあああーーーっ！？」

僕は身構える！！

「お前は…お前だけは！！？？」

「ほぉ？どうしたんだい？確かに君は今まで色んな所で奇跡を起こして僕達の仲間たちを倒してきたけどさぁ…そんな奇跡なんて簡単におきるものじゃないんだよ！」

「確かに今まで僕は言われた通りだったかも知れないよ！らいとだってずっといてくれたし僕は…。」

すると僕の身体に変化が起こる。

身体の自由が利かず僕は立ち尽くしていた。

(闇の…我の力を継ぐものよ……。)

この声は前に声をかけてきたこの神樹からなのかな？

僕は静かに立ち尽くしている。

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◇

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お読み下さりありがとうございました！

皆がやられそして絶望の中。

果たしてみらい達はどうなる！？