第96話サイリスかららいとへ

フレアース様は完全魔物化を果たした。

そしてその技は恐るべきものだった。

皆がやばいと思われたその時!

サイリスさんの技が皆を守ったのだった。

「くっ!あんたは私の邪魔ばかりするわね!ほんっとに頭にくるわ!!」

咲楽はサイリスさんに本当に腹が立っているようだ。

「いいわ!ここから本当の意味での地獄ってのを見せてあげるわ!」

咲楽はそう言うと何かを取り出す!

するとパクッと口の中に薬のようなものを入れてのみ飲む。

「んくっ。はぁ………。」

すると咲楽の身体が一瞬ドクンっと全身で脈打ったように身体が跳ねる。

次の瞬間ただならぬ力を咲楽から感じ始める!

「くっ!うぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!!」

咲楽の身体からはしゅーー〜っと煙が立ち込めていく。気づくと部屋の中は煙で視界が消えている。徐々に視界は戻っていくと部屋の中に恐るべき力が立ち込め空間全てに危険を感じる。

しかしその時僕達の目の前には咲楽の身体の変貌した姿があったのだ。

ワームというモンスターが存在したりもしているがまさにその姿!!

するとモンスターと化した咲楽は声を上げる。

「ふふふ…うふふふふ…これが私の身体をも使った究極の生物兵器。私は鳥の魔人から全てを喰らい尽くす魔人『朱雀』へと私の身体ごと変化させたのよ!!」

咲楽はこの時まさに究極の進化を果たしたと言っても過言では無いパワーアップを見せたのだ。

しかも怪物と化したフレアース様までもがいる。

地上はこのままだとこの二体のモンスターに全て破壊されそうな状況だ!!

「ど、どうしよう?らいと?」

「ふ…あいつら二人は野放しにしておいたらこの地上ごと壊滅するだろうな。」

「ええっ!?」

僕達のその会話にダンさんの治療を終えたネージーさんが声をかけてくる。

「ダンは大丈夫みたい…でもフレアース様と咲楽あのままではまずいわね。」

するとらいとが前に出ていく。

「じゃあ、こっからは俺も行くぜ?」

「僕だって!やってやるさ!」

僕達はフレアース様を救う為!そして咲楽を退治する為に立ち上がる。

「私だって戦うわ!」

「私も!やれるだけやってみます!」

サイリスさんも飛鳥ちゃんもやる気を出したようだ。

するとネージーさんも立ち上がる。

「私も…。」

「いや…あんたはダンさんについててくれないか?」

らいとはそう言うと笑顔を見せる。

「えっ!?でも…」

「大丈夫!任せておいてよ!」

僕も改めてネージーさんにいう。

僕達二人は二つの強大な敵を前にする。

「俺達が揃えば!!」

「敵はないっ!!」

「おっ!?みら!お前言うようになったじゃねぇか!?」

笑いながらからかってくるらいと!

こんな非常事態なのに僕も思わずつられてしまう。

するとそれに怒りを増す咲楽。

「ぐぬぬぅぅぅぅーーーっ!!!行くのよ!フレアース!!」

フレアース様は目を赤く輝かせると改めて炎を纏う。

ボワッ!!!

「おっ!?さすがはフレアース!じゃあフレアースは俺が相手する!みらはそっちの化け物をよろしく!」

「えっ!?あ!うん!その方が…戦いやすいっ!!!!!」

僕は身体に黒い闘気を纏っていく。

「へぇ…みらはやっぱり闇属性か…じゃあ俺はフレアースが炎なら…」

らいとはそう言うと身体に青い光を纏う。

「サイリス!お前も俺のサポートよろしくな!」

「あっ!らいと!さんっ…もぉ…本当にいつも勝手なんだから。」

「ふふ…でもなんだか妬けちゃうな…」

「えっ?なぁに?飛鳥ちゃん?」

「なんでもありません!」

そう言った飛鳥ちゃんの顔は赤く染まったのだった。

らいとの目の前で炎をたぎらせ真っ赤にそして黄色…そこから白く変色するフレアース様。

「フレアース!本気だな…俺もお前相手では本気で戦わないとな。」

らいとの身体は青い光を点滅させる。

「あれって?」

ネージーさんの問いに飛鳥ちゃんは答える。

「あれはらいとさんの修行で身につけた技みたいです。さっきは風神でした。」

らいとの刀は青く光る。

キランッ!!

そして、その刀身から滴るなにか。

武神流奥義ぶしんりゅうおうぎ…。」

その瞬間フレアース様は激しい炎を両手に纏わせらいとに襲いかかる!

「シュコココーーーーーーッ!!!」

「あれは!?あんな高温の炎…フレアース様は本気だ。」

ネージーさんは語る。

らいとにグングン高速で向かっていくフレアース様。

「フレアース!その意気よ!!そんなガキ!燃やし尽くすのよ!!!」

咲楽は叫ぶ。

そしてらいとが呟く。

水神すいじん

らいとの身体は青く光り輝く!

そしてその身体は水の竜となる!!

「なんだ!あれは!?」

「さっきは風神だったのですがらいとさんの技は…」

飛鳥ちゃんもネージーさんもらいとの技に驚きの表情を隠せないみたいだ。

「らいとはきっと…今は水になってフレアース様を何とかしようとしてるのかも。」

すると水竜はフレアース様の身体に食らいつき全身を水で飲み込んでいく!!!

ゴーーーーーーーーッ!!!

水竜はフレアース様を取り込み飛びそして宙を舞う!!

カシャンッ!!!

らいとの刀は鞘に収まる。

な次の瞬間。

水竜は消えフレアース様が現れる。

身体中の炎が消えさったフレアース様は、そのまま静かに倒れていくのであった。

らいとの奥義VS超高音のフレアース様。

そして倒れたのはフレアース様だったんだ。

お読み下さりありがとうございました。

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