第94話ダンVSフレアース様

今や完全なる炎の魔人と化したフレアース様。そして対抗するかのように炎の魔人となるダンさん。

今のフレアース様にはどうやら自我は完全にないらしい。

咲楽は言う。

「さぁ…フレアース!いくのよ!生意気なアイツを消すのよ!」

するとフレアース様は背に大きな巨大な深紅の炎の翼を纏う。

バサッ!!!

炎で彩られた巨大な炎の翼。

ドシューッ!!

そしてダンさんに攻撃を仕掛けていくフレアース様!!

ボウッ!!ボウッ!!ボウッ!!

フレアース様のフレア弾がダンさんを襲う!!

「はぁぁぁーっ!!!」

ダンさんは拳に炎を纏うとその拳でフレアース様の炎を叩き消していく!!

ドシュッ!!ドフッ!!

「凄い!!ダンさん!!!」

僕は感心してつい見入ってしまう。

「ふぅ…やはりフレアース様…炎の精霊サラマンダーの私に炎攻撃はききませんよ。」

「こぉぉぉぉぉ…。」

フレアース様は次なる力を貯めるかのように口から何かを発する。

次の瞬間フレアース様の炎の色が変わり始める。

「それは…炎の性質変化…炎が赤から黄色に変わった…私もこれはやばいな…こうなれば。」

ダンさんは魔力をため始める。

「うぉぉぉーーーっ!!」

「こほぉぉぉーーーっ!!!」

フレアース様の炎は黄色へと温度変化し攻撃してくる!!

しかもスピードも先程より上だ。

ボウッ!!ボッ!!!

ダンさん目掛け温度の上がった黄色の炎が吐き出される!!

「ぐっ!!これは炎では防げぬ!!はぁぁぁーっ!!!」

ダンさんの足元の大地は揺れる!

ゴゴゴ……。

爆土土龍壁ばくどどりゅうへき!!!」

ダンさんの足元から土の龍が現れフレアース様の炎を防ぐ!!

と!思ったその瞬間!!

ピキ…ピキピキッ!!

「何っ!!??」

ばりーーーん!!

ダンさんの土壁はフレアース様の炎によりたちまち破壊されてしまったのだ!!

「ぐああああーーーっ!!」

ダンさんの身体は黄色の炎に焼かれ包まれる!!

ボオオオオーーーッ!!!

ダンさんを炎が包み込み焼いていく!!!

炎はダンさんを焼いていくと徐々に弱まりそしてプスプスと音を立て炎は消えていく。

まだダンさんは固まったままだ…するとそのままバタリとその場に崩れ落ちるダンさん。

「うふふ…フレアース……上出来よ、その調子で他の奴らも焼き尽くしてしまいなさい。」

「ダンさんっ!?」

僕と咲楽の目の前で始まったフレアース様VSダンさんの戦い。

僕はその光景にヤバさを感じ始めていた。

「おのれ……。」

「なにっ!?貴方まだ生きていたの?」

するとダンさんは震えながらゆっくりと立ち上がる。

「私は…あのアースウェル王から力を授かったのだ…こんな所で…やられる訳には…ぐっ!!」

ダンさんは倒れそうになりながらも堪え立ち上がっていく。

「ダンさんっ!?」

「みらい君…私は君達がこの世界に来てからこれまで何一つしてやれてなかった…だが…ここからは違う!!」

ダンさんは手を組み構える。

土龍爪奥義どりゅうそうおうぎ…。」

「ダンさんその技は!?」

「ああ…私がこれまでの力を…いや!それ以上にアースウェル王の力を授かった私がこれから行う究極の奥義…これを使ってしまったら私はしばらく動けん…みらい君…後は任せたぞ。」

「ダンさん!分かった!後は僕が。」

するとダンさんの魔力は最高潮に膨れ上がっていく!!

「いくぞおおおーーーっ!!!フレアース様っ!!!」

ダンさんが叫ぶ。

するとそれに呼応するかのように炎を燃やすフレアース様。

「うぉぉぉーーーっ!!」

ダンさんの土色の光は赤の炎と混ざり合う!!

「えっ!?ダンさんそれって!?」

「ああ…みらい君…これは私がアースウェル王よりその力を貰い進化した炎と土の融合技。あのフレアース様に対抗するにはこれしか手はない。」

するとダンさんの身体は赤く燃え上がる。

「フレアース様!!貴女の炎を私の炎と土を融合した技で破ってみせる!!」

ダンさんの身体からプスプス熱く煮えたぎる何かを感じる。

「普段優しいダンさんがまるでフレアース様がこんな事になった事に怒りを感じるような力…これは…!?」

「そう…みらい君の察した通りさ…私の怒りを具現化した力!!言うならば火山!!」

ボンッボンッとダンさんが沸き立つ雰囲気を感じる!!

「これは…何をする気だ!!??」

咲楽がそう叫んだ瞬間!!

「はぁぁぁーっ!!これが私の怒りだ!!!」

そしてそれはフレアース様と咲楽を狙い撃ちするダンさんの姿!!!

憤怒ふんぬ噴火ふんかぁぁぁーーーーーっ!!!」

ボンッ!!

ボボンッ!!!

ダンさんの両手から放たれた噴火した爆炎と爆石の融合した力!!!

咲楽もかわすがその攻撃範囲と威力にかわしきれないようだ!!

「きゃっ!!やめてっ!!」

そしてその攻撃はフレアース様にもヒットしていく!!

ボスッ!!バスッ!!!

食らったフレアース様の身体の一部は傷ついていく!!

ドガーーーーーン!!!

ダンさんは火山の力を体現する!!!

「うあああーーーーーっ!!!」

ドシャーーーーーーーッ!!!!!

そしてその力は敵を全てのみこんでいく。

その後には溶岩が流れふつふつと煙をたてたのだった。

ダンさんがついにやったのか!?

引き続きお楽しみくださいませ!

お読み下さりありがとうございました!


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