第83話そいつの名は眠兎
エリーン様の力により僕達は世界樹と呼ばれる神樹へと辿り着く為にその入り口となる森へと入る事になった。
そこに待ち受けるものとは!?
僕達はエリーン様から道を示された。世界樹を目指し森の奥へ奥へと進んでいく。
「おおーい!」
僕は何となく広大な森の中に大声をあげてみる。
「ちょっとみらいさん!それは危ないかも?」
「そうかな?飛鳥ちゃん心配しすぎだよ、だってこの森がどれくらい深いのか?神樹までどれくらいかかりそうか分からないしさ?」
「まあそうだけど…」
僕達がそんな話をしながら先へと進んでいるとガサッ!!
どこからともなく何者かの足音が聞こえる。
「誰!?」
僕の声に先程の動いたと思われる足音の主は立ち止まりどこからか僕達の方へ視線を感じる。
ぐああああーーーーーっ!!
僕達はその声の主を見るとそこにいたのは何者かに襲われそうになっている者の姿!!
よく見ると……。
「ああーーーーーーっ!!??」
僕はつい大声を上げてしまう!!
襲われそうになってる者の姿を見ると!!
長めの耳はぴょんと立ちその鼻はピクピクと動きその口はにこーーーっと笑顔でいる。
そこに立っていたのはあの眠兎だったのだ。
すると吠えた野獣は涎を垂らし眠兎に今にも飛びかかりそうだ!!
ぐるるるるる。うううぅぅぅぅ。
その瞬間!!
野獣は眠兎に飛びかかる!!!
眠兎は野獣の攻撃をすかさず飛びかわす!!
「うあああーーーーーっ!!」
ドゴオオオーーーーーーーんっ!!!
「
眠兎が叫ぶとその身体に光が宿り見る見るうちに眠兎の身体は一回りも二回りも大きくなる!!
そして眠兎の眼は鋭く光る!!
キランッ!!!
「やあああーーーーーーっ!!」
ドガンンンンンーーーーーッ!!!
眠兎の蹴りは野獣の頭を捉え蹴りつけると野獣はそのまま吹き飛ばされる!!!
野獣の身体はぶつかった木々を次々となぎ倒していく!!!
バキバキッ!!バキバキーーーっ!!!
ドガーーーーーン!!!
大木に衝突した野獣はピクピクとして倒れていた。
僕達の目の前で野獣をあっという間にかたづけた眠兎。
そして僕達に気がつくとニッコリと笑顔の眠兎は徐々にその身体は普段サイズに戻っていく。
「おおっ!凄いね眠兎!」
「おおーーーっ!君達久しぶりだねっ!」
そこには魔幻獣十二魔人とも思えないような笑顔が可愛らしい兎の獣人が立っていたのです。
◇
◇
◇
「ムシャムシャ…ガツガツ……。もぐもぐもぐ。」
僕達の目の前で眠兎はガツガツと荷物の中に少しばかり残っていた食料を食べている。
「ムシャムシャ…ムグムグ……んぐっ!!!」
「どうしたの眠兎!?」
目を大きく見開いた眠兎に声をかける僕。
「んんんーーーーーんぐっ!!」
「大丈夫?」
「うんっ!はぁーーーっ!!食べたァーーー!ありがとみらい!!」
食べ終えた眠兎は満足したようでニッコリ笑顔で僕に答える!!
「うん!良かったね!ところでこんな所でどうしたのさ?」
「うん…あのね…僕はあれから食べ物を求めて大亀と一緒にこの大陸に来たんだけどあの森に僕の大好きな実がいっぱいなってたんだぁ…」
眠兎は笑顔でそう話すと次はその顔に陰りを見せた。
「でもさ、こないだ火の鳥が飛んでそしていーっぱい怪物がきて反対側の森の実をつけた木とか森もボロボロになってさ!それで反対側のこの森に来たってわけさぁ!」
「そうだったんだね?じゃあさ!今度はここの森でお腹いっぱい食べようって訳だね?」
「そうそう!でもね?」
「うん?何かあった?」
僕のその問いに眠兎の顔は今度は怒りの表情に変わる。
「うっ!!何だこの力は!?」
「ええ…これが魔幻獣十二魔人の力なのね。」
ダンさんとネージーさんも眠兎の力に驚く。
「そう!この森にまだまだあるはずの実がね!ちょーっとしかなかったの!!!」
そう怒りを露わにし答える眠兎。
するとどこからか僕達の頭上の方から誰かの声が聞こえる。
「ふふ…ふふふ……あーっはっはっは!なんだよ〜眠兎ぉ〜!そこの人間なんかと仲良くしてらぁ~〜〜っ!!」
「誰だ!?」
ダンさんの叫びにそいつは木の遙かてっぺんからバッと飛び出す!!
「うおっ!!」
ダンさんの身体をかすめたそいつ!!
シューッと音を立てながらゆっくりと僕達の目の前に降り立ったその姿はなんとダンさんの姿の男が降りてきたのだ。
「えっ!?」
「ダ…ダンさんが……二人?」
すると木から降りてきたダンさんは首を鳴らしながら話すのだった。
「なーにいってるんだい?そう!俺はダン!そっちの偽物は誰なんだい?」
「何っ!?お前こそ誰だ!!??」
ダンさんとダンさんが言い合いをする。
見た目声も本当に瓜二つの二人。
すると眠兎ちゃんは口を開く。
「やめなよ!
「えっ?眠兎?」
「そう…こいつは魔幻獣十二魔人の一人、猿の魔人、
「「なにっっっ!!??」」
◇
◇
◇
眠兎と再会したみらい達!
そしてそこに現れた猿の魔人の
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます