第71話更に地下へ
フレアース様の炎で焼き尽くされていったスケルトン達。
誰もが余裕の表情でいたその時!
後ろから奇妙な気配を感じる!!
「なんだ!?今の気配は!?」
フレアース様の声に皆固まりその気配を感じ取る。
すると口を開くネージーさん。
「この迷宮は黄泉の国への入口と言われる場所…つまり黄泉の国のモンスター達が蠢いていると言われる地下迷宮なのです。」
「そういう事…か。」
ネージーさんの言葉に納得するフレアース様。
「そうです…ここからどんどん下に降りていく度今まで以上に…アンデッド達の巣窟になっています。故に……。」
ネージーさんがそこまで話すと突然の地響きが鳴る!!
ゴゴゴゴゴゴ……。
「この音と地響きは地下から感じるぞ。」
「ああ…ダンも聞こえたか?」
「フレアース様!更に地下には今まで以上の怪物が居るということですね?」
僕達は地下の音に立ち止まっていると突然壁が崩れ落ちる!!
「皆!!地下へ急ぐぞ!!」
「「はいっ!!」」
僕達は更に地下へとその足を急がせる!!
スケルトン!ボーンナイト!スカイボーン等不死のモンスター達が溢れ出す!!
「はぁぁぁっ!!!」
ドガッ!!
バキッっっ!!!
「たぁぁぁっ!!」
皆一斉にモンスター達を仕留めていく!!
そして更に地下へ地下へ!!
◇
◇
◇
するとどれくらい降りてきただろうか…僕達は戦いながらも遥か下まで降りてきていた。
それも不死のモンスター相手となると一度叩くだけでは簡単に倒せず再生しながら襲ってきたんだ。
そんな僕達はある広さの部屋へと降りると妙な違和感を感じる。
「ここは…?」
「妙な違和感を感じるな…。」
ネージーさんもフレアース様も何かを感じてるようだ。
すると突然目の前に闇が現れ広がっていく!!
巨大な闇は不気味な気配を出している。
「これは…」
「嫌な気配と空気を感じます。」
ダンさんも飛鳥さんもこの気配に身震いをしている。
すると中から徐々に姿を現してくる巨大な影!!
「あれは…」
「デスドラゴン!!??」
死を司るドラゴンと言えば!?
と想像つくその恐ろしいモンスターの正体はデスドラゴンだったのだ。
死の魔法を使いこなしそして不死の身体を持ち再生してくると言われるデスドラゴン!!
その巨大なモンスターは僕達を見つけ不敵な笑みを浮かべたかと思った瞬間!!
ぐォォォォォーーーっ!!!
禍々しい黒渦を空間に作り出すデスドラゴン!!
そしてその黒渦は空間に広がり僕達を包みこもうとしている!!
「まずい!!皆!心を強く持て!!」
フレアース様のその声に僕達は咄嗟に耳を塞ぐ!!
うわあああっ!!何だこの声!!
僕は意識が飛ばないように思い切り耳を塞ぐ。
「これは!闇魔法の一つ死の魔法デスウエーブ!!皆!頑張れ!!」
「ぐっくぅぅぅ!」
「これは恐ろしい技だーーっ!!」
フレアース様の声!そしてダンさんもネージーさんもこの魔法に必死に耐えている!
「キャッ!!」
その時飛鳥ちゃんの悲鳴が聞こえる!
僕は目を開けていくとデスドラゴンの手が飛鳥ちゃんの身体を握りしめる!!
「飛鳥ちゃんっっっ!!」
僕が声を上げるとデスドラゴンはそのまま飛鳥ちゃんを捕え握りしめていく!!
「いやぁぁぁっっ!!!」
ヤバイ!!
このままでは飛鳥ちゃんが!?
その時!!
僕の心臓がトクンと鼓動する。
◇
◇
◇
「!?どうしたみらい!?」
僕の異変に気づいたフレアース様の声!!
僕は突然視界を失い真っ暗な世界へと堕ちていく。
(おい……。)
僕の脳裏に聞こえてくる何者かの声。
(お前は何者なのだ?)
僕はそう声の主に質問をされる。
(僕は…みらい……南雲みらい。)
(ほう…どうやらお前はこの世界の者ではないようだな。)
声の主のその声は深い闇の中から聞こえてくる。
(どうして貴方にそれが分かるの?)
(私はそう…言葉にしたらこの世界を知る者…『世界樹』とも人は呼ぶな。)
(世界樹?)
(そうだ…世界樹だ。)
(そんな世界樹が僕にどうして話しかけてきたの?)
(いいか?君…ともう一人をこの世界に呼んだのは他でもない…私なのだ。)
(えっ!?)
僕達をこの世界へと召喚したのは今話しかけてきてる世界樹なのか…。
(この世界の力の原点は光と闇…お前達二人にはその力を与えてあるのだ…)
(僕の力…)
(そう…もう一人には光を…そしてお前には闇を…その力はいずれこの世界を統治する力…いつか我が元へくるがよい…全てを与えよう…。)
そこまでの会話で僕の意識はフッと我に返る。
「何今の?僕に何か…あ!飛鳥ちゃん!!」
僕の身体に力が漲る!!
僕の手から黒い闇が溢れだしてくる。
僕の掌に徐々に闇が集中する!!
「みらいくん!」
「みらい君!!」
「みらい…お前……その黒炎は……」
フレアース様がそう呟いた瞬間!!
ボシュっっっ!!
僕の黒炎はデスドラゴンを焼き尽くす…。
◇
◇
◇
あのデスドラゴンをあっさり焼き払ったみらい。
みらいに宿った黒い力とは!?
お読み下さりありがとうございました!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます