第69話地下迷宮
ネージーさんの案内で地下迷宮へと乗り込む事になった僕達。
城の地下に迷宮の入口はあるというネージーさんの後ろを僕達は続く。
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城の地下牢より更に下に階段はあり…そこから僕達は地下へとの道を進んでいく。
暗い暗い階段をどんどん降りていくと辿り着いた先には巨大な扉が現れたのだ。
「ここが…?」
僕がそう問うとネージーさんは後ろを振り向く。
「そう…ここがドワーフの地下神殿へと続く迷宮の入口。」
すると門にネージーさんが近づくと扉に手を添える。
「心と身体の準備はいいですか?この迷宮はドワーフが自身の神殿を守る為に作られた地下迷宮…凶悪な魔物達を住まわせ神殿を守っているのです…貴方達にそれでも風雅復活の為の意思はありますか?」
僕達はネージーさんに頷くとフレアース様は言い放つ。
「その為にここまできたのだ…皆…覚悟せよ!」
僕達もそうだ…ここには遊びに来たのでは無い……僕達は風雅さんを復活させる!
世界を皆で守る為なんだ!!
僕達の誰一人としてここで退却を考える者はいない。
「皆…いこう!」
僕の言葉にダンさん…そして飛鳥さんも頷く。
こうして僕達は迷宮に降りていくのだった。
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地下迷宮一F
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そのダンジョン内はひんやりと…そして静寂に包まれ石壁石畳で視界一面がまさにダンジョンと言うべき内部…僕もゲームではダンジョンRPGなどでは遊んだ事はあるがリアルにこんなダンジョンの中を歩くのは初めてである。
僕が辺りをキョロキョロ眺めながら歩いているとネージーさんは声をかけてくる。
「どうしたんだい?迷宮…洞窟探索は初めてなのかい?」
「いえ…そういう訳ではないんだけど僕…ゲームの中のダンジョンを思い出しちゃって。」
「ゲーム?とは一体?」
「あの…実は僕は異世界からきたので…。」
僕達は歩きながら僕が異世界人である事をネージーさんにも伝える事になったんだ。
「へぇ…異世界かぁ…異世界人は貴重なんだよ…この世界では異世界人がやってくる事もたまにあるらしくてね…確か…この大陸には異世界人の暮らす街もあったはずだよ!まあ…私達のいる街にもいたけどね!」
「そうなんですか?うわぁ…会ってみたいかも!」
「そうだね!まずはこの迷宮をクリアして風雅さんを復活させたら…ね?」
ネージーさんはそこまで言うと立ち止まる。
「ん?何かいるな…」
フレアース様も異変に気づいたらしい。
僕達は身構える。
ダンジョンの奥からコツコツと足音がこちらに近づいてくる!!
グウェェェ……。
その足音の正体とは!?
◇
◇
◇
ぶうぅぅぅん!!
空を切る音が聞こえると何か巨大な物が飛んでくる!!
「これは!?皆伏せろ!!」
フレアース様の叫びに僕達はその身を伏せると後方からドガーーーンと壁に何かがぶつかりその衝撃で破壊された石つぶてがパラパラっと音を立て転がる。
「斧!?」
僕はその攻撃の正体を口にすると斧を放った敵が僕達に迫っていた!!
「ぐがあああーーーーーっ!!」
巨大な斧を放った敵は三頭のミノタウロスだったんだ!!
「ミノタウロス!それも三頭か!?」
ネージーさんはそういうと剣を構える!!
すると一頭のミノタウロスは斧を振りかぶりネージーさん目掛けて振り下ろす!!
「くっ!?」
「
ゴゴゴとネージーさんの目の前の瓦礫が盛り上がり壁を作るとミノタウロスの斧は壁に跳ね返される。
「んっ!?…なんだと……これは…凄い。」
「大丈夫!私の土の魔法も捨てたもんじゃないはずだ。」
ダンさんはそういうとミノタウロスに飛びかかる!!
「くらえ…私の攻撃も甘くはないぞミノタウロス!!」
「
ドガガガーーーーーン!!!
あっという間に一体のミノタウロスを粉砕するダンさん!!
「ダンさんに続き!私も!!」
そう言い放ち飛び出したのは飛鳥さんだった!
小柄なくノ一の飛鳥さんはミノタウロスの頭上高く飛び上がる!!
「くらえミノタウロス!!」
飛鳥さんの身体は緑色の光に包まれる。
やがて光は風に変わり飛鳥さんは風に包まれていく!
そして飛鳥さんは身構える!!
「はぁぁぁっ!!『
「あれは!?」
僕が叫ぶとフレアース様は口を開く。
「あれはらいとくんに飛鳥ちゃんが必死に頼んで教えてもらった技らしいぞ。」
「フレアース様…そうだったんですね!」
「ああ…彼女も彼女なりに強くならないといけないって思ったんだろうな…。」
僕達は改めて飛鳥さんの戦いをみる。
「くらえ!ミノタウロス!!」
ズガガガーーーン!!!
凄い音と共にピクリとも動かなくなったミノタウロスが横たわっていたのだった。
◇
◇
◇
お読み下さりありがとうございました!
強くなったダンさんと飛鳥さん!
残り一頭のミノタウロスはどうなる!?
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