第64話ウェザルーク上陸

僕達は船旅をようやく終えいよいよウェザルーク大陸へと上陸する。

その広大で遥かな大地に僕は思わず声を上げる。

「うわぁ…凄いや…。」

「ここがこの世界で一番大きな大陸…ウェザルークだぞ。」

フレアース様のその言葉に僕の目もきっと輝いていたのだろう…飛鳥さんが声をかけてくる。

「みらいさんもウェザルーク大陸初めてですもんね!まあ…拙者もだけどね。」

「私もウェザルーク大陸は始めてきた!だがここに土の魔導士『アースウェル』がいる。」

ダンさんは新たな力の大魔導士であるアースウェルと会う事を待ちわびていたのだろう…その目は輝いて見えた。

こうして僕達はウェザルーク大陸へと到着したのだった。

「おーい!ちょっとそこのお客さん!?寄っていきませんか?」

僕が声の主の方を見ると辺りに長々と立ち並ぶ出店の魚屋さんの声だった。

「凄い活気だね!」

「ウェザルークはこの世界で一番の大都市がある場所…ここまで栄えた魚市場も珍しくはないぞ。」

「フレアース様の言う通り!大都市ニューエデンまで行ったらきっとまだまだ発展してるぞ」

きっとこの情報は世界では誰でもわかる事なのだろう。

「凄い!凄いよ!!」

飛鳥さんも僕に並び目を輝かせて辺りを見まわしている。

やがて…様々な種族の者達もチラホラ見えてくる。

「あれは!ドワーフ!?あっちにはエルフ!?うわぁ!こっちにはドラゴニュート!?凄い!本当に凄いよ!!」

僕もこの光景にドキドキ胸が高鳴るのだった。

僕は異世界に来たらこうして色々な種族の子達と友達になりたいと思っていたんだよね!

だからこの大都市は僕の目を奪ったんだ。

「みらいさん!大丈夫ですか?聞こえてますか?」

「えっ!?あ…ああ!ごめんね!つい…興奮しちゃって。」

僕が我に返るとそこには飛鳥さんが立っていた。

「みらいさん!フレアース様が呼んでますよ!」

「うん!今行くよ!」

僕は読んでいたフレアース様を見ると待ちくたびれた様子だった。

「フレアース様!遅れてすみません!」

「まあ…いいさ!みらいはこの世界にきて初めてこんな大都市にしたんだ!興奮するのも無理はない。ではまず城まで行ってアースウェル王に会いに行こう!」

「アースウェル王!?」

「ああ…土の魔導士アースウェル王…彼に風雅復活の為の話を聞きに行こう!」

「はい!」

こうして僕達はアースウェル王に会いに行くことにしたのだった。

この街の城それはこの巨大な街に相応しく立派すぎる程の城を構えていた。

兵士達が立ち並ぶがその数およそ100名は並んでいるだろうか…それだけでもこの国の大きさが計り知れるもの。

僕達はフレアース様の後に続き城門まで辿り着くと彼女は門兵に訳を話す。

すると門兵の一人が王の元へ報告にいく。

数分後兵士が戻ると巨大な門は大きな音を立てて開いていく。

「「フレアース様一行お通りください!」」

こうして僕達は城の中へと通され王の前まで案内されたのだった。

僕達は緊張感の中…王の待つ玉座のある王の謁見の間まで案内される。

「緊張しますね。」

「大丈夫!私と王であるアースウェル王は同じ魔幻六芒星だよ!」

僕が一言呟くとフレアース様は後ろを振り返りそう言うのだった。

奥には巨大な玉座がありそこに座っている巨大な大男がアースウェル王であろう…。

その貫禄は流石といった感じだ。

僕達は王の前に並ぶと膝まづき王への挨拶をする。

「久しいなアースウェル王。」

「おお…久しく見なくともお前の美貌は衰えを知らぬな…フレアースよ。」

「いや…アースウェル王とてその力は健在…いや…それ以上か。」

「あーっはっはっは!フレアース良くぞまいった。」

「いえ…私達は実はここにきたのはある願いがあってきたのです。」

「何?願い……だと?」

「ええ…実は我々は邪馬国からアースウェル王に会いに来たのです。」

「邪馬国か?確かあそこには風雅がいたはずだがな…。」

「実は…。」

こうしてフレアース様は一部始終の出来事をアースウェル王に話を聞かせたのだった。

「ふむ…そういう事だったのか。」

「ええ…そういう事なので風雅復活の為の話を聞きたくここに来たのだよ。」

フレアース様がそう言うとアースウェル王は急に厳しい表情に変わる。

「フレアースよ…その風雅の件なのだが…風雅はこの世界の脅威としている『魔幻獣十二魔人』の一人となっていたのであるな。」

「ああ…だが奴にも奴なりの事情というものを抱えていたのだ…かつての同胞としてそこは分かって欲しい…。」

「だがな…風雅をその様な姿にしたのもお主の弟子の仕業だと…そしてフレアース…お前がそれを画作した…とワシは聞いておるのだが。」

アースウェル王のまさかの発言に僕達は衝撃を受ける。

「何を言っているアースウェル王よ…我々はそんな事など…」

「ええい!我に何と物申すか!?」

アースウェル王はその声の大きさと威厳のある言葉で辺りを鎮める。

「この者共を捕え牢に捕らえておくがよい!」

「「はっ!!」」

王の命により僕達はまさかの牢に捕らわれる事になってしまったのだ。

アースウェル王にまさか捕われる事になってしまった僕達は…果たして。

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