第57話怪物風雅…そして。

僕達の目の前で完全なる怪物へとその身体を変えた風雅…。

その力は以前の風雅のはるか上のモンスターへと変わり大いなる破壊神と変えていた。

力を暴走させた風雅は風を巻き込み、もはや辺りの物建物を巻き込みその地に立てるものは僕達力を持つ者のみとなる。

「兄さんっっ!!!」

飛鳥さんが叫ぶも先程までの風雅ではなくもはや唯の殺戮と破壊の神となっていた。

「くっ!!さっきまでとは姿もパワーもまるで違いすぎる!!」

「ダンさん!じゃあ土の魔法はお願いします!」

僕の声に頷くダンさん、そして魔力を集中するとダンさんは叫ぶ!

土竜凱壁防どりゅうがいへきぼう!!」

ドゴンドゴンと音を立て僕達の足元の大地が唸る!!

するとシン…と大地は静まり返る!!

「よし!準備はいいぞみらい君!!」

「わかった!ダンさんありがとう!!」

僕は風雅に向き直し攻撃を仕掛ける!!

僕の身体は青く光り風雅に向かっていく!!

「水か!?みらい君!水では決めてにはならないぞ!!」

「見ててよダンさん!はぁぁっ!!」

「グク…ぐあああっっ!!」

風雅は声と言うより叫び声を上げみらいに巨大な触手攻撃を仕掛ける!!

数本の触手がみらいに襲いかかる!!

「危ない!!」

ダンさんの声がこだまする!!

その時周囲の時が止まる。

静かな空間…何も無い音。

僕の視界には風雅の触手が超スローモーションで見えている…。

(これは…?)

一方…風雅の軍隊は風雅の暴れている隙間を狙い今や江渡守えどのもりに入ろうとしていた。

「グヘヘヘ…風雅様が今はああなっては自意識はないだろう…こうなったら今江渡守を壊滅させれば俺達の手柄だ!行くぞ!野郎共!?」

巨大な身体を持つ風雅の軍隊を率いるモンスターが吠える!!

するとそれに連なる連中は大声で同意する!

「「うおおおおおっっっ!!!」」

その大声と共に軍隊は街へと入ろうとしている!!

「くそっ!この数は厄介だ!!オイラは回復とバリアでどうにもならない!!」

レイオールの悲痛な叫び!

「ここは…私達が行くわ!!」

立ち上がるサイリスさん!そして、隣には飛鳥さん!

「兄さんはみらいさんに任せるわ…。」

「飛鳥ちゃん…。」

サイリスさんは飛鳥さんを抱きしめる。

「サイリス…さん?」

「貴女は兄さんを見てて!ここは私が…。」

サイリスさんが槍を手に取り構える!するとサイリスさんの肩に手をポンっとおく男の姿が!?

「らいとさん!?」

「俺も行くぜ!サイリス!一緒にやろう。」

「はいっ!」

サイリスさんはとても嬉しそうに笑顔で返す。

二人は飛び出していく!

「僕も負けていられないな…頼むぞ飛鳥。」

沖田さんはそう言うと刀を構えると二人の後を追ったんだ。

「皆…ありがとう……私も行かなきゃ!!」

飛鳥さんは僕VS風雅の元へと走り出す!

風雅軍の兵隊戦いの火種が飛びその数は大分減ったがその数未だ数百名程は居るだろうか…。

そこへらいと、サイリスさん、沖田さんの三人は猛然と挑んでいく!!

沖田さんは刀を構える!!

沖田さん目掛け多数のモンスター達は一斉に襲いかかる!!

「いくぞ…雑魚相手ならこの剣技で一掃しよてぞ……。」

沖田さんの刀に風の魔力が集中していく。

「天然理心流…奥義……風烈撃ふうれつげき

沖田さんが刀を振るうと風は風刃となりその刃は敵を切り刻んでいく!!

「「ぐぁぁぁっっ!!」」

ズザザザーーーッッッ!!

多数の敵の切り刻まれた残骸が横たわっていく。

「流石この国の侍だな…。」

「ありがとう!でも君も中々だけどね。」

らいとと沖田さんは互いの力を褒め称える。

「もう!二人ともまだまだ来るわよ!」

サイリスさんはそう言うと向かってくる敵に向かいその槍を構える!

「行くわよ…水龍の槍……『氷転華ひょうてんかマイナス』」

水龍の槍はその刀身を氷に変化させていく。

「たあああっっ!!」

サイリスさんの刀身から放たれた氷の龍はモンスター達を飲み込んでいくとカチカチに氷漬けのモンスター達の群れの姿が!!

「おお!すげぇぞサイリス!」

「へへ…でもこれだけじゃないわ…。」

サイリスさんの槍の刀身は今度は赤く輝いていく!

「水龍の槍…『氷転華ひょうてんかプラス』」

「たあああっっ!!」

赤く輝く刀身から次は炎の龍が飛び出し氷漬けのモンスターを粉々に破壊していく!!

「おおっ!!これは!サイリス…よくぞここまで強くなったな。」

沖田さんもサイリスさんの技に驚いているようだ。

「プラスとマイナスなんてな…やるなサイリス…。」

「私だって…らいとさんに追いつきたくていっぱい頑張ったんだから!」

らいとはサイリスさんの頭を撫でると二人の前に立ち…そして構える。

らいとの身体は黄色の光と緑の光に発光する!

「あれは!?魔法の二属性!?彼は一体…。」

沖田さんはそういうとらいとを眺めている。

「らいとさん!?」

「いいか?俺が修行に出て極めた技…俺の身体にも負担が激しくて中々出せねぇけどここが使い時だ…。」

らいとの身体が勢いを増し光り輝く!!

武神流ぶしんりゅう……二極煉撃にきょくれんげき

らいとの両手にはそれぞれ緑と黄色に光る刀が握られていた!!

「雷鳴の怒り《らいめいのいかり》!!」

ドガガガガーーーーーン!!!

辺りに響く激音と衝撃!!

敵も味方も視線はらいとに向けられたのだった。

らいとの必殺の奥義炸裂!!

お読み下さりありがとうございました!

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