第46話更なる最悪
皆の身代わりになり強敵孤薙の力を僕達に知らせてくれた沖田さんに代わり今度は僕達が何とかしなければ!!サイリスさんが先手をとり孤薙に槍の攻撃の猛襲を繰り出す!!
「ええいっ!!くっ!?その持っている薙刀も飾りじゃなさそうね…。」
「ふん!当たり前じゃないか…それに…はああっ!?」
ダンッと足を踏み込み振るう薙刀の払い技でサイリスさんの槍は一瞬弾かれる!!
「くっ!?」
サイリスさんが徐々に押されてきはじめる!!
「くくっ…どうやら我の方がやはり力も上のようだな…。」
カアアアンっと音を立てサイリスさんの槍は中に弾かれそのまま敵前に突き刺さる。
「サイリスさん!?」
僕が飛び出そうとすると突然僕めがけ何かが飛んでくる!!僕はそれをかわすとどうやら三人目の男の僕に向けての攻撃だったんだ。
「くっ!?お前か!?」
僕が男に向き直し身構えると男は口を開く。
「フフ…これで折角の二対二になったではないか…あの女の相手は孤薙に任せてお前の相手は我がしようではないか。」
僕の相手天狗の面をつけた敵がその面を外し放り投げる!そこには今までその膨大な魔力を抑えていた敵の姿が、、、。狛犬の顔、目は赤く光り口は耳まで裂け白く光る牙が見えていたんだ。そして禍々しい魔力を纏った敵は僕達に声をかけてくる。
「我が名は狛犬獣人、裂空の『
銃天はそう言うと腰に手を添える!するとその瞬間銃を構え僕に向かい発砲する!!
「うわっ!?」
僕はギリギリかわそうとすると急な風がふく!そして次の瞬間僕の左手を激痛が襲う!!
「いっっっ!!??」
僕は思わず痛みをこらえるように腕を押さえると血で赤く染まっていたんだ。
「いつの間に…かわしたはずなのに!!??」
僕は焦って銃天を見ると余裕な顔をしてこちらを見ている。
「我が銃の弾丸は正確にお前の身体に届きお前を不能にできるのだ。」
(あいつの攻撃結構エグいかも…それなら。)
僕杖を取り出す!そして杖が光ると僕の腕の傷は癒えていく。すると銃天が口を開く。
「ほう…ヒールで傷を癒したか…それならヒールを使うまでもなく一発で仕留めなければならぬようだな。」
「そうはいかない!!」
僕がそう言うと銃天は銃を構える!!
バン!!バーーーン!!
銃天の銃が火を吹くと僕に銃弾が迫る!?
「僕の力よ…銃弾を伏せろ…」
僕の杖より放たれた光は銃弾の勢いを止め銃弾は僕の足元に転がる。
「なんだと…。」
銃天は眉間に皺を寄せ僕を見ている。ところが急に向こうで戦っていたサイリスさんの叫び声が聞こえたんだ。
「きゃあああああっ!!??うぐ…ぅぅぅぅ。」
僕は慌ててサイリスさんの方を見る!!するとサイリスさんは左肩をおさえて苦しみ倒れていたんだ。
「サイリスさん!?」
僕はサイリスさんに近づこうとすると僕の足元に銃弾が届く!!
「うわっ!?」
僕の目の前に銃天は現れる!!
「貴様…どこへ行く気だ…?」
「お前の銃弾がサイリスさんを攻撃したじゃないか!?」
僕が叫ぶと銃天は薄ら笑いを浮かべる。
「ほほう…我は知らんな…だが流れ弾が当たる事はあるかも…なあ…ククク。」
僕は熱くなり冷静になれなかった。
「ふざけるなーーーーーっ!!」
僕は構えサイリスさんの元へ走り出す!するとこちらに向かい銃天は走り追ってくる!
「冷静じゃない奴を打つ事ほど簡単な事は…ない。」
銃天の銃口は僕に向けられた!!
(うわっ!?やばい…しまった。)
僕は目をつむると銃天の銃の発射音がした。
パンッ!!パンッパーン!!
「少し耐えろみらい!!オイラの新技…海王撃!!!」
レイオールの技で僕の後ろから発せられた津波は海王類の怪物達を生み出し気がつくと僕は怪物の頭の上に乗っていた!!クラーケンにシーサーペント!二匹の怪物は僕の味方らしい。僕がレイオールを見るとレイオールは僕に微笑むとそのまま気を失ったみたいだ。
「ありがとうレイオール!!」
僕はレイオールに一言。そして怪物に命じる!!
「よし!!サイリスさんを救うんだ!!」
僕が命じるとクラーケンは触手をうねらせサイリスさん目掛け触手を伸ばす!!サイリスさんの身体を捉えるクラーケンはサイリスさんを引こうとする!!
「よし!!いけ!クラーケン!!」
僕の合図でクラーケンはサイリスさんをひく。そしてサイリスさんを確保した僕は彼女の回復を試みると徐々に彼女の傷は回復していった。
「良かった…。」
僕が彼女に声をかけるとサイリスさんは目を覚ます。
「う…うーーーん。あ!みらい君、ありがとう。」
僕はほっと胸を撫で下ろす。すると奴らはこちらを見て笑っていたんだ。
「フフ…。」
「はは…あーーーっハッハッハ!」
僕は笑う奴らを見て叫ぶ!!
「笑うな!?僕達はこれからだ!!」
すると銃天は口を開く。
「フン、、、お前達に絶望がやって来たらしいぞ。」
僕達がそのセリフを聞いた瞬間。
突然僕の身体に感じる悪寒…そこには、何と今まで以上のヤバい悪の力を感じる。
僕の振り向く先には禍々しい巨大な魔力を秘めた一人の男と多勢の軍隊によってこの街は埋め尽くされていたのだった。
◇
◇
◇
お読み下さりありがとうございました!絶望の先に見えた光りは輝く光ではなく…。
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