第44話風雅三魔獣、鉞狸

僕達は風雅の特殊部隊『風雅三魔獣』との戦いになる。そして暴れ出す狸獣人、剛力の『鉞狸まさかり』食い止める為ダンさんの新必殺技が炸裂する!!

ダンさんの新必殺技『炎龍爆砕滅改(ほうりゅうばくさいめつかい)!!』ダンさんの斧の炎を纏わせた技は辺りを炎の熱で灼熱化させる。辺りからはジューっという焼けた音がしてきな臭い匂いが立ち込める。

「うおおおおぉっ!!!」

ダンさんの振るう大斧から炎が吹き上がる!!

炎は龍に変化し鉞狸目掛け飛んでいく!!

ゴーーーーーーッ!!!

鉞狸は鎖鎌を構えるとニヤリと笑い振り回し始める!!次第に鎖鎌は風を帯びていく!!次の瞬間竜巻が起こっていく!!竜巻は炎の龍を飲み込んでいき炎を消し去ってしまう!

「さすが風雅の親衛隊ってとこか…」

ダンさんが一言呟くと鉞狸もニヤリと微笑み口を開く。

「お前も中々やるがさっきの技だけが俺の技ではないのでな…。」

鉞狸はそう言うと鎖鎌を振りあげる!鎖が最高点まで上がり落ちていくと鉞狸の背中にガシッと合体したかのようだ。そして鉞狸は叫ぶ!

「さっきの技では甘すぎたようだ、お前らを全滅させるにはここまでしないといかんようだな…」

鉞狸が背中から鎖鎌の持ち手をガシッと掴むと力を込める!!

「唸れ!!鎖鎌、そして飛べ!!『グツグツ茶鎌ちゃがま』!!」

鉞狸が叫ぶと背中にあったと思われる大鎌はまるで巨大な手裏剣のようにこちらに向かい飛んでくる!!その大きさは巨大な鉞狸の身体分の大きさだ!!

「や!やばいっ!!」

僕が叫ぶとその武器は鉞狸の身体の周りを回転しながら徐々にその範囲を広げていく!!ダンさんは構えると魔力を貯めていく。ダンさんの身体が茶色に鈍く光る!

「行くぞ、ゴーレム!!」

ダンさんが叫ぶと彼の目の前の地面がモコモコ盛り上がってくる!すると土で出来た何かが姿を見せる。

「あれは、、、巨大な土の人形だ!!」

「凄いわね、兄さんの技。」

僕とサイリスさんがダンさんの技に唖然とする。ところが沖田さんが冷静に見ていた。

「ダン殿の技も確かにもの凄い、だがあの鉞狸の武器のあの技には何かある気がしてならない…」

ダンさんのゴーレムは構えると鉞狸目掛け走りかけていく!!ゴーレムが思い切り右腕を引きつける、そしてその右腕は光り輝いていく!

「いけ!!ゴーレム!!」

ダンさんの声掛けにゴーレムの目が輝くと鉞狸目掛け右腕が振り下ろされる!!

ドガーーーーーーン!!!

その凄まじいパワーで爆風が巻き起こる!!鉞狸の巨大な身体がふらっとぐらつく。

「ぐっ!!おのれ…」

ゴーレムのパワーに押されその脚で耐える鉞狸!後方に引いていた右脚は徐々に地面に突き刺さっていくのはゴーレムの破壊力を物語っていた。するとズブズブ刺さっていた鉞狸の足はピタリと止まる!

「どうやらこの人形のパワーもこれまでのようだな…」

「ここまでが作戦のうちだ!?くらえ!?」

鉞狸の頭上高く飛び上がったダンさんが巨大な斧を構えていた!!

「うおおおおぉ!!唸れ!爆炎の斧!!」

ダンさんが振るう斧は爆炎を纏い鉞狸を頭上から捉える!!

ズバババババッ!!

斧の旋風が辺りに舞いダンさんは着地する。

「やったか!?」

沖田さんのその声に僕は鉞狸の方をみると鉞狸は首手足がなくそこには巨大な茶釜だけが残っている。茶釜は鉞狸のいた所にどっしりと構えている。すると茶釜の中より聞き覚えのある声がする!

「クク…フフ…あーーーっハッハッハッハー!!」

鉞狸の声がすると茶釜から手足が生え、すくっと立ち上がると最後に頭が生え揃い鉞狸が豪快に笑っていたんだ。

「なにっ!!??あれは攻防一体型の武器って事か…」

ダンさんはそういうと身構える!!すると鉞狸は首をならす。ボキッボキッとその巨体からしても音も大きい。

「さて、お前の技は大体見せてもらったようだが…今度は俺様の番だな!!」

鉞狸はそう言うと茶釜に鎖をガチャりと固定し振り回し始める。どんどん回転を上げ風圧は増していく!

「くっ!!さっきより早い!!皆下がれ!!」

ダンさんはそう言うと魔力を貯めていく!すると茶釜は徐々に回転を弱めていく。鉞狸は疑問の表情を浮かべ言い放つ。

「何者だ、俺様の邪魔をするとはな…」

いつの間にか僕達の前に出て魔法…いや…忍術と呼ばれるものを発動しようとしている飛鳥さんの姿があったんだ。

「お前か…邪魔をするガキは!?」

飛鳥さんを睨みつけ怒号を浴びせる鉞狸。

「忍術…影縛り!拙者がいる限り何度もその技は出させない!?」

鉞狸は飛鳥さんの術に抗うように身体をギリギリと向けていく!

するとその瞬間ダンさんが後ろから鉞狸目掛け飛びかかる!?

「今なら避けれまい!うおおおおぉ!!」

ダンさんの技が鉞狸の頭上より襲いかかる!?

『炎龍爆砕滅改(ほうりゅうばくさいめつかい)!!』

ズガガガーーーーーーーーーーーーーッ!?

爆炎を纏ったダンさんの斧は鉞狸の頭上から爆音を立て炸裂する!?今度は動かせない鉞狸の頭にクリーンヒットしている!!??

「やったよ!!凄いよ!ダンさん!飛鳥さん!」

僕は思わず叫んでしまう。鉞狸は白目をむきその巨体はゆっくりと地面に向かい一直線、ズシーーーーーーンと辺りに衝撃を与え沈んでいったんだ。

「鉞狸が…」

「倒れた!?」

僕とサイリスさんは顔を見合わせ口にする。ダンさんと飛鳥さんの協力攻撃で鉞狸を倒す事ができたんだ。

すると二人目の魔道士がそのマントを脱ぎ捨て僕達の前に出てくる。すかさず飛鳥さんの影は移動し今度は魔道士を拘束しようとする!!

「拙者の技でお前も拘束する!!」

飛鳥さんが叫ぶ!

「我にそんな術が効くとでも?」

魔道士が一言を残したかと思った瞬間の事だった。

「ぐああああっ!?」

「きゃあああああっ!?」

ダンさんと飛鳥さんは僕達の目の前で突然苦しみだし倒れたんだ…。

風雅三魔獣の一人鉞狸は倒れた。だが二人目に登場したこの男によってダンさんと飛鳥さんは傷つき倒れてしまう。この後の展開をお楽しみに。

お読み下さりありがとうございました。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る