第23話らいと&ダン!のち…みらい

圧倒的なファノタウルスの力!!魔法攻撃が効かなかったダンさんも肩で息をしながらファノタウルスを悔しがり睨みつけている。

「くそっ!!なんてやつなんだ…。師匠。」

僕もダンさんの気持ちが痛いほど分かる。誰だって自分の大切な人があんな目にあわされたら…。そう思うと僕の全身から怒りが込み上げてくる。でも今の僕達にこの状況を脱するすべが見つからない。するとダンさんが飛びかかる!!

「うおおおおぉっ!!これならどうだ!!」

ダンさんはファノタウルスに突進していく!ダンさんは天高く飛び上がると爪を構える!

「!!??ん!?ぐあああっ!!」

ダンさんは突然苦しみだしそのまま落下してしまう!

「フハハハ!!バカめ!!自分の限界も分からぬヤツめ!?」

ファノタウルスはダンさんを見て笑うとダンさんに炎の攻撃を加える!

「ぐあああっ!!」

落ちるダンさんをファノタウルスの炎が包みそのまま地面に叩きつけられる。ドカッ!!ダンさんの身体から衝撃で炎は消えたものの、そのダメージは強烈だ。

「ダンさん!?」

「おっさん!?」

僕達はダンさんに駆け寄るとダンさんはこちらに手のひらを向け僕達を制止する!

「だ、大丈夫だ…私は力を使いすぎたようだ。少し休めば…。」

ダンさんはそう言うと気を失ってしまった。

僕達はダンさんの無事を確認すると、ファノタウルスに向き合った。

「ファノタウルス!?お前の相手は僕達だ!!」

僕の身体は小刻みに震えていた。

「何だ?お前は震えてんじゃねえか?」

「そ、そんな事はない!!」

僕は身体の震えを何とか止めて構える!!僕の水魔法改の技があいつに通用するだろうか!やってみるしかない!僕は集中し魔力を集めていく。

水改夢魔法みずかいゆめまほう!!「水のウオーターエレファント!!」」

僕の手から放出された水は象の姿を形どりファノタウルスに向かい突進していく!パオオオオンとひと叫びした水の象が勢いよく体当たりする!

ドオオオオオオン!!凄まじい衝撃音と振動で辺りは揺れる。すると奴は爆煙から笑いながら現れる。

「ふははははは!!なんのこれしき!!」

ファノタウルスは水の象の体当たりをその巨体で受け止めると水の象を持ち上げていく。そして水の象はファノタウルスによって投げつけられる!ファノタウルスは倒れている水の象に向け手をかざす。

「ウシノキョウモン!!」

水の象のその巨体はファノタウルスの手に吸い込まれていく!

「そんな!やめろーーー!?」

僕の叫びも虚しく水の象はファノタウルスに吸い込まれ消えていった。

「う…ぅぅぅぅ。」

僕は力なく両膝をつく。するとらいとが飛び出していく。

「じゃあこれならどうだ!!」

らいとの身体は緑色に輝き光っていく!

「うおおおおぉ!!『風手裏剣!!』」

らいとは魔力で作り出した剣程の大きさの風の手裏剣をファノタウルスに向けて放つ!!

「なにっ!!うおっ!!」

ファノタウルスは身動ぎ声を上げる!ファノタウルスに手裏剣が到達しかける!するとファノタウルスはニヤリと笑う。

「なんてな…ウシノキョウモンっ!!」

らいとの放った魔法の手裏剣までもがファノタウルスによって吸い尽くされ、こともあろうにファノタウルスは全身光り輝き力に満ち溢れている。

「ハッハッハッハー!俺様の能力は元からこんなに凄い能力だったがフレアースの力をも得た事で更に強くなったのだ!これで分かった!!俺様は魔幻獣十二魔人の中でもトップクラスの力を得たのだ!!」

「つまり…この世界最強だ!!」

僕はファノタウルスに問いかける。

「魔幻獣十二魔人?」

「そうだ。そういやこないだお前らが倒したのは我々の仲間の一人で子の魔人ねのまじんキューズ、あいつはまだまだヒヨっ子の一人、魔幻獣十二魔人とは俺様含め十二人の魔人により構成された闇の組織なのだ。」

僕は驚愕する。この世界にこんな恐ろしい奴らの組織が存在するなんて…。しかもあのキューズが下っ端的な存在だったなんて…。ダンさんの力もらいとの力も僕の力も効かないなんて、魔法が通じないということはサイリスさんもレイオールでもファノタウルスには適わないののかも知れない…。僕がそんな事を考えてしまう。するとらいとが飛び出す!!

「くそっ!!これならどうだ!!?」

らいとの身体が黄色に光る!!手には黄色に光り輝く雷撃の銃が握られている。

「雷撃ショット!!」

ドガーーーンンン!!!爆音と共にファノタウルスの身体に落雷し電撃が奴の身体を捉える!!だがしかし…爆風が止んだ先から見えたものは両手を構えたファノタウルスだった。

「ふふ…ふはははは!!アーッハッハッハー!!笑わせてくれるわ!!」

「なにっ!!俺の雷も効かねえのか!?…。」

らいとが震えながら呟くとファノタウルスは笑ってみている。

「俺様の能力はいかなる魔法も吸い尽くす『ウシノキョウモン』魔法使い共など俺様の敵ではないわ!!」

「お前ら…これで分かったな。俺様はこの世界最強のファノタウルス様だ!!」

ファノタウルスはそう叫ぶとらいとに襲いかかっていく!!構えるらいと!そんならいとの防御も虚しくファノタウルスの炎を纏わせた斧の連続攻撃はらいとの身体を切り傷を刻んでいく!

ドカッ!!バキッ!!グシャッ!!

「うっ!?が!ぐはっ!!??」

ファノタウルスの猛攻撃で吹き飛ばされるらいと。

「らいと!?」

壁に叩きつけられたらいとはドサッと地面に倒れ込む。僕はらいとの元へ走りよる。彼を抱き抱えるとらいとは震えながら、か細く言葉にする。

「みら…ちょっとだけ待ってろ…。」

「らいと…!?」

「少し…休憩…する。」

そう言ってらいとは気を失ってしまった。ダンさんもらいともファノタウルスには手も足も出なかった…僕はらいとを寝かせファノタウルスに振り返る。

「僕が…僕が相手だ!ファノタウルス!!」

お読みいただきありがとうございました。

倒れるダンさんとらいと…二人が倒れた今みらいはファノタウルスとどう戦うのか!?



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