第15話火の街ファンガイア

僕達がファンガイアを目指し砂漠を歩いていると突然目の前に巨大な蟻地獄が現れたんだ。急な出来事に足をとられる!!

「うおっ!?これは!?サンドヘルだ!!」

ダンさんが砂にその身体を流されながらも叫ぶとレイオールも流されながらブツブツ魔法を詠唱している。するとレイオールの身体は青く光り輝く。

「ウオーターウォール!!」

レイオールの両手から放出された大量の水は巨大な水の壁になりサンドヘルの元へ流れ落ちる砂を固めていく!

「さすがマリオン様の魔法継者マジックサクセッサー!やるな!」

ダンさんは思わず口にする。そしてらいとは穴へと飛び降りながら構えるとらいとの体は黄色にそして緑色に変化し光っていく。

「行くぜ!ウインド!」

「なにっ!風だと!?サンドヘルは土属性だ!土属性の弱点に風属性を選ぶとは!さすがらいと君!?」

ダンさんは驚き叫ぶ!らいとの手から風が発現される。彼の起こした風は次第に形を変化させていく。みるみるうちに風は緑に光る銃へと変化する。らいとはその銃を手にし構える。

「粉々に切り刻まれろ化け物!!ウインドショット!!」

らいとの緑に光る銃から発せられた風はサンドヘルを捉えズシャッという音と共に切り刻んでいく、すると敵は砂にたまらず身を隠していく。

「逃がさない!僕がいくよ!生活魔法夢モード。アイスモール!!」

僕の青く変化した魔力は氷に変化し形を形成しもぐらの形に変化する。

「いっくよーーー!たあああっ!!」

魔法で出現した氷のもぐらは僕の合図で地中に潜っていく!暴れる蟻地獄と氷のもぐらの地中での闘い!!数分の格闘の末に地中が静まり返る。するとボコっと地面から巨大蟻地獄は下から突き上げられ姿を現す!下から氷のもぐらはピクピク虫の息の蟻地獄を突き上げ空中へほおり投げる。

「私がトドメを刺そう!!」

ダンさんが巨大な炎を纏う。

炎龍爆砕滅ほうりゅうばくさいめつ!!」

ダンさんの手から放たれた爆炎はサンドヘルを焼き尽くしあっという間にその姿は塵へと化したんだ。

「ふぅ〜。終わったな。」

「さすが炎龍のダン…凄い炎だ。」

レイオールは驚いている。するとダンさんはこちらに声をかけてくる。

「さすがレイオール!マリオンの一番弟子。」

「いや、ダンさんこそオイラの想像をはるかに超えてたぞ。」

そんな凄い二人はこちらに視線を変える。

「みらい君もらいと君も驚く成長だ。」

「やっぱりオイラの修行の賜物だな…!!」

僕達には二人の声よりも自分達の力の増幅に驚いていたんだ。

「みら!氷魔法までいつの間に使えるようになってたんだ!?」

「僕は使えた水魔法を冷却しただけだよ!らいとは風属性なんて別属性も使えるって凄いよ!」

「俺は風神雷神っていうくらいだから使えるんじゃね?って思って練習しただけだ!」

僕達はそんな話をしているとレイオールとダンさんがやってきた。

「二人とも成長したな!?」

「オイラの修行も役にはたったみたいだな?」

「ありがとうございます!」

僕がダンさん達と話したいるとらいとは砂漠の先を見ていた。僕はらいとに近づく。

「どうしたのさらいと!?」

質問に返事をせずに時は過ぎる。すると砂漠の先に揺らいでいた陽炎は止みその先に火山が見えてきたんだ。

「あの山の麓にファンガイアがある。行ってみよう!」

ダンさんがそう言うと僕達は後を着いていく。

こうして僕達四人は先を目指し歩いていくのだった。

しばらく歩くと砂漠の辺りには緑の植物が増えていく。足元の砂は固くなっていき歩きやすくなってくる。そして僕達の目の前には巨大な火山がそびえ立っていたんだ。

「ここから山に向かい少し進めばファンガイアがある。」

ダンさんを先頭に僕達は再び歩き出す。すっかり辺りは木々が増え森の中を進むとまた砂漠が見えたかと思うと街が見えてきたんだ。

「みろ!?あそこが火の街ファンガイアだ。」

「おお!結構でかい街だな!?」

レイオールはそう言うとダンさんは笑う。

「あっはっは!あんな砂漠に囲まれた街ではあるがそれなりに発展はしてる街ではあるんだよ。」

ファンガイアを見ると機械で作られた街だ。あらゆる所でカタカタと歯車が回りそれにより自動で井戸から水がひかれたりその動力を利用して発電やらあらゆる物が動かされてるようだ。

「すげえな!ファンガイア!?」

らいとはこの街の文明に驚いているようだ。

「でもな、らいと君!まだファンガイアはこの世界では中規模の街なのだ。」

「へえー!面白いな、この世界も!」

らいとはまだまだ先にあるまだ見ぬ世界にワクワクしてるようだ。そして街の門をくぐるとそこには僕達の街では中々見かけない種族がいた。

「あれは!?」

「あれはサラマンダー(ヒトカゲ)だ!この街では暮らしやすい種族がある程度決まっていてな…暑さにも耐えれなければ過ごせんのだ…。」

ダンさんはそう言うと少し俯きながら歩いていく…。先程までとは雰囲気が変わっているダンさんだった。僕達に案内をしながら前を歩くダンさん。僕はやっぱりどこかおかしいと思いつつ後ろを着いていく。周りの街の人達にはダンさんを見て頭を下げる者がやっぱり多い。僕達はダンさんの後を着いていくと街の最奥へと到着する。そこには煙突のある、大きな御屋敷があり僕達は入り口の扉の前に立っている。ダンさんは振り向く。

「さあ!着いたぞ!この屋敷が依頼者の住む家だ。その依頼者はこのファンガイアの長であり私の父親なのだ…。」

僕達は見上げる。その大きな御屋敷を……。



お読みいただきありがとうございました。

ついに依頼者の元へたどり着いた一向、だがその依頼者はダンさんの父親だと言う事だ。

果たしてどうなる!?

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