第9話みらい&らいとVSキューズ
僕達とキューズの対峙。村人達が傷つき、すずねちゃん親子が悲しみ…そしてダンさんも敗れてしまった。僕達の負けられない戦いが始まる。
「キューズ!僕は滅多に人を憎まない性格だけどお前は許さないぞ!!」
「クク…クククッ!あーっはっはっはっ!」
キューズは笑いながら僕達に怒鳴りつけてくる。
「馬鹿めが!!そこのダンとか言う強そうな奴も俺様の攻撃で今や虫の息じゃねえか!?」
「笑わせるんじゃねえ!!?。」
確かにあんなに強いダンさんも歯がたたなかった。でも!僕は怒りが収まらない……。
「お前ら大した力も能力もない奴らがでかい顔するんじゃねえ!!」
「いいか!?この世は力と頭脳があればこんな簡単にのし上がれるんだよ!!」
キューズの口からは自分勝手な言葉しか出てこない事に僕は余計イライラしてしまう。
「うるさい!!僕の持つ力よ!皆を守る力になれ!!」
僕は腕輪に祈りを込め叫ぶ…。ところが何も起こらず時が流れる…。
「えっ!?どうして!?」
「はあ?威勢は良かったが何も起こらねえじゃねえか…。こっちからいくぞ!」
キューズは僕に向かってきた!
「やめろーーーっ!!」
僕が目を閉じ構える。
「あれ…?」僕は何も怒らない事に目をゆっくり開けると僕の前に身体を黄色く輝かせたらいとが立っていた。
「うおおおおぉ!!雷ぃぃぃ!!!」
バリバリと轟音をたてキューズの身体を捉える!!やったか!?キューズは雷に焼かれている。
「ぐうううっっっ!!」
キューズは身体をクネらせ焼かれながらもがき苦しんでいる。僕達はキューズを見ていると徐々にシューーっと音が消えていく。キューズの身体は黒く火傷を残しゆっくり立ち上がる。
「ケホッ!ケホッ!…ふぅ…あぶねえな…雷なんて俺も始めてみた魔法だな…だがあああああ!!??」
キューズの身体から巨大な黄色に光るネズミが現れらいとは見構える。
「くっ!雷もきかねえのか!?」
「違うぜえ!気が狂いそうになる程痛えんだよ!!自分でくらえっっっ!!!」
「窮鼠ネコカミーーーッッ!!!」
キューズの出した巨大な雷のネズミはその身体を無数なネズミに変えらいとにバリバリという音をさせ一匹は腕にまた一匹は足へと襲いかかった!!
「ぐっ!!くはっっっ!!!」
らいとは無数の雷のネズミに噛まれ身体にバリバリと電流をくらい跪き堪えている……。
「らいと!!?」
僕はらいとに近づこうとすると手で遮られる。
「だ…大丈夫だみら…もう少しだけ待ってろ…。くっ!」
らいとは苦しそうにもがき自分の雷に耐えている…。
僕は立ち上がりキューズを視界に捉えた。
「クククッ!なんだその目は!?そいつが雷なんて珍しい力を持ってる事はわかったが…」
「やっぱり俺様の敵じゃねえよ!!」
僕はその声に怒りを通り越し何かがキレた音がした…。その時…僕の意識は突然電源が落ちるように立ったままフッ…と気を失ったんだ…。周りの声が聞こえてる。村人達が叫んでいる。らいとが耐えている。すずねちゃん親子が震えている。そうだ…僕が…僕がやらなきゃ…。
僕の意識の中に語りかけてくる声がする…。
「ふぅ…危なかったな?」
「ねえ…僕に力をまた貸してくれないかな?」
「ああ…だが…私の力をコントロールして思うように使うには君はまだまだ修行が必要みたいだな…。」
「修行…わかったよ。僕はもっともっと強くなるから…。」
「君の相棒は私の兄の力を…今取り込んでいるようだ…」
「えっ!?らいとも力を?」
「ああ…もうじき立ち上がるだろう。まずは…これを。」
「これはなに…?」
「その力は僕が力を貸すことによって君が使える君だけの能力さ!」
「えっ?でも僕はどうしたらこの能力が使えるの?」
「起きたらきっと…。」
僕は目覚めハッと気がつくとキューズはヘラヘラ笑ってる。
「はっはっはっ!俺様の前ではどんな攻撃も効くわけないだろ!大人しくやられてろ!!」
「もう黙っていなよ…僕はもう我慢の限界なんだ。」
僕の身体中が青く光だし身体に青い魔力が広がっていく。
「夢魔法!!『水の猫!!』」
僕が両手をキューズに向けると掌から大量の水が吹き出し巨大な水の猫が現れる!!
「こ…これは…。」
僕は自分の力に驚いているとキューズは水の猫を見ながら驚き突然ブルブル震えだす…。
「が…あ…あれ…は……。」
キューズの目の前では僕が出した水の猫がキューズを睨みつけている。すると僕の横にいたらいとがゆっくり立ち上がって肩で息をしている。
「がっ…くそっ!俺の雷も効かなかったぜ…。だけどみら…すげえぞ!」
僕は一つ疑問に感じていた…あんなに凄い力のダンさんと、らいとの力が効かなくて僕のこの力が最適だったなんて…。僕は構えると水猫を操る!
「いけえええ!!水猫ーーーっ!!」
水猫はキューズに飛びかかり襲いかかった!キューズはブルブル震え出しながら逃げだす!
「うわっ!!や!やめろ!!??」
水猫はキューズの逃げた方向に飛び上がりキューズを捉えその巨大な口に咥える。
「くあ!!は!離しやがれ!!!」
僕の水猫はキューズを咥えたまま何故か立ちとまっている。すると…僕の脳に語りかけてくる声がした。
『きたぞ…兄がお前の親友に力を貸したようだ…。』
「えっ?」
僕が周りを見渡しても誰の姿も無い。僕はぼんやりらいとを見ていた…。らいとの身体に何かが宿ったみたいだ。静かにらいとの身体は黄色く光り輝く。
「すげえな…俺にもこんな力が使えるなんてな…。」
らいとはそう呟くと身体中に魔力が溢れてるみたいだ…。そしてキューズに叫ぶ。
「いくぞ…キューズ!!」
「ぐっ!!何をするつもりだ!?」
らいとの身体が黄色に光っていく…そして見構える。
「うおおおおぉ!!」
らいとの手にはいつの間にか山賊の落としていたナイフが握られていた…。
「俺の力よ!こいつに宿れ!敵を倒すぞ!!」
「雷千投!!!」
らいとの力は持っているナイフに宿り黄色に輝き出す…。そしてらいとの手を超スピードで離れキューズを目指す。魔力を帯びた輝くナイフは無数に分かれて向かっていく。
「な!何だこの技は!!?」
「ふぅ…お前はもう終わりだ…俺の能力は俺の操る武器に魔力を加え超攻撃力を増す事ができるらしい…。終わりだ…。」
僕の水猫に咥えられたキューズにらいとの放った超スピードの雷を纏ったナイフが無数に分かれ突き刺さっていく…。
ズガガガガガガーーーッッ!!!
「グギャーーーーーッッッ!!!」
キューズは僕とらいとの連携技によってバリバリという音を立てそして大声を上げ気絶して倒れていった。
「やった……のか?」
静まり返る中…村人の一人が呟く。僕は振り向き頷いた。
「わああああ!!」
「やったぞーーー!!」
「凄いぞ君達!?」
村人は次々と歓声を上げる。すると僕達の元にすずねちゃん親子がやってくる。
「お兄ちゃん達…ありがとう。」
すずねちゃんは次第に声をあげ泣き出した。僕達は彼女の側についている。すずねちゃんが今は嬉し泣きをしている事に僕達は胸を熱くさせ見守っていたんだ。
ユメカナッ第九話お読み下さりありがとうございました!村を何とか救う事が出来ました。続きますのでよろしくお願いします!
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