第4話

そこは普通のビルだった。

もっと薄暗い場所を想像していたが全くそんなことはなく、普通の建物だった。


私は名刺に書いてある通り7階を押した。

エレーベーターのドアが開くと、そこには受付の女性らしき人が立っていた。


「ようこそ。リザルトへ。」

「リザルト?」私は聞き慣れない単語を耳にし、聞き返した。

「ええ、ここの会社名です。」


てっきり怪しい宗教団体か何かかと思っていたが、会社ときたか。

「ここは何をするところなんだ?」


「お客様にリアルを提供する会社です。」彼女は微笑んで言った。


「リアル?リアルを提供するってどう言うことなんだ?」


「そうですね...では見せて差し上げましょう。」

「ですが、口外は禁止ですよ。」


「口外が禁止?何かやばいことでもするのか?」


「....」彼女は黙ったままだった。


今ならまだ引き返せる、そう本能が言っていたが好奇心を抑えることはできなかった。



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