7

 地下六階に俺はいるどうやら目新しいモンスターはいないようだレベルも6になったがこれからさらに下を目指す。


 道中でなにやら宝箱を発見した開けてみると中に薬草が三個が入ってた。

 なんとも微妙な品だ、助かるけど。


 ここからは更に暗いのか蝋燭が通路に設置されている。

 俺は少しだけ不安になった。


 そしてヒタヒタと水滴が落ちる通路を俺は一人で通っていく。

 よく考えたら俺は今一人なんだなとあらためて思った。

 そうなのだ一人なんだこのダンジョンで。


 そんなことは考えてもしょうがないので俺は一人で進むことにした。

 うおっモンスターが出てきたか。またゴブリンか。


 レベルは5だがたいして強くない。俺は余裕の一撃でゴブリンを倒せない。

 さすがに一撃では死なない。よってもう一回攻撃だ。

 なんとか倒せた。さて道を進みますか。


 スルスルとダンジョンの通路を進む当潜。

 このあたりで休憩したいなと思い。

 俺は通路に腰を置く。


 そして持ってきたおにぎりを食べた。

 なかなか美味しい。このツナマヨが絶品だ。

 こっちのたらこもうまいけどな。


 飯を食べ終えたら気を取り直して進むことにした。

 地下七階の階段が見つかったので進む。


 地下七階もどんよりとした薄暗い空間が続いている。

 絶妙に気分が悪くなりそうな空間だ。


 探索を続けた結果この階層には特に何もないようだとわかった。

 さっさと地下八階に行くか。


 地下八階に到達。そろそろ帰りたくなってきた。

 いったい地下何階まであるんだろうか?

 コツコツ行くしかないのだろうか。


 少し行ったところの曲がり角から何やら音が聞こえる。

 どうも誰かと誰かが戦っている音のようだと感じられる。


 俺はそっと静かに曲がり角を覗いて見ることにした。

 するとどうだ……冒険者らしき男とモンスターが戦闘をしている。

 ついに他の冒険者に出会うことに成功したようだ。

 見たところなんだが苦戦しているみたいだ。

 これは加勢したほうがいいのかな?展開的に……

 しかしそんなことを考えている隙に勝敗が決した。


「うわああああああああああ!」


 男は倒れた。そして腹部からは大量の血液が流れだしている。

 体もボロボロだ。服は裂け、ところどころ切り傷だらけだ。


 俺は男に近づいた。


「大丈夫ですか?薬草をお貸ししますから今すぐ使ってください!」


「君は……僕と同じ冒険者かな……でも無駄なんだ僕はもうじき死ぬ……」


「そんな死ぬなんて簡単に言わないでくださいよ!薬草を使えば!」


「薬草ではね……この大量の出血を止めることは出来ないんだよ……ヘモスロンが必要なんだ」


「ヘモスロン?」


「止血剤のことだよ……これが無いと大量出血は止まらない」


「でも……そんな……」


「冒険者さん……ここの階層は危険だ……ブレスト・モンスターがうようよ湧いてくるぞ……だから僕みたいな目に遭いたくないなら引き返すといいよ」


 そう言って男は息を引き取った。そして少しばかり時が経ったら体が光に包まれて跡形も無く消えてしまった。


 俺は初めてのダンジョンで初めて人が死ぬところを見た。

 ショックだったこの世界でも死ぬことがあるんだとそんなこと夢にも思わなかった。

 自分の甘さがこの人を死なせた。もっと早く助けに入っていたら。

 俺は絶対死なない様に進むことにした。もう誰も死なせたりしない。

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