週末はデート
毎週末、私は夫とデートする。
結婚しているのにデートというのはちょっと違和感があるかもしれないが、一緒に住んでいないので問題ない。
デートとは男女が約束して会うことなのだから。
どちらの家で過ごすかはその時によるが、私が夫の住む家に行くことの方が多いだろうか。
夫の住む街は、食べ物がものすごく美味しい。
近所をふらふらと歩いているだけで、ミシュランの星がついているお店が何軒もある。
一人暮らしなら、いや、夫婦とかカップル程度ならば、下手に家で料理するよりも外食したほうが安くて美味しいものが食べられる。
なので、私たちは外に食事を食べに行くことが多い。
もし、食べに行かなくても食事を用意するのはその家の家主なので、夫の住む街に私が行く場合は、家事は夫がメイン、家で食事をするならば夫の手料理となる。
テイクアウトも美味しいので、本当に良い街だ。
外で夕飯を食べて、ちょっとほろ酔いになりながら夫と散歩しながら帰る。
そんなとき、結婚して良かったなと思う。
夫の手は大きくて、ぎゅっと手を繋ぎすぎると痛くなるけれど。
手を軽くつないでぶらぶらさせたり、時々ふざけておっとに寄りかかったりしながら、静かだけれど、街灯でちゃんと照らされた道をあるくと安心できる。
そんな道を二人で帰るのだ。
帰る時間を心配せずに、家に帰って二人でお茶をしながら好きなだけ一緒にいることができる。
結婚してよかった。
きっと、ただ付き合っているだけじゃ、この温かくて安心できる時間は味わえないだろう。
もちろん、付き合っていてお互いを大切にしながらドキドキする瞬間も特別だけど。
多くの人が結婚に焦るのは、きっとこの安心感をもとめているのだろう。
自分の体温でちょうどよく温まった布団のような、温かくて自分にぴったりと馴染んだ感覚。
結婚を否定したがる人もいるけれど、とりあえず、一度は結婚してみてもいいのではないだろうか。
結婚って……いいですよ。
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