第78話 高校とバカとデートの終わり
◆
・慎二視点
「あ、危なかった〜麗華先輩には要注意だね、何をしてくるかわかった物じゃないよ……あの後どうなったかは気になるけど聞かないでおこう、後が怖いから」
慎二は自分でそう言うと今日あったデート?の件を思い出しながらも帰路に着いた。
慎二が午後7時前に自分の家に着くと結菜が迎え入れてくれた。
「慎二君、お帰りなさい!今日の夜ご飯はハンバーグよ?スーパーで挽肉が安売りしていたから今日は奮発してみたの!」
「おっ!ハンバーグですか!結菜さん達が作るハンバーグ美味しいですから楽しみです、勿論ハンバーグ以外も美味しいですけどね」
「まあ、慎二君たらお上手ね!じゃあ………ん?」
結菜さんといつも通り話していたら慎二に近づいて来ていた結菜は怪訝な顔をしだした。
「どうしたんですか?」
「………クンクン………」
慎二が結菜にそう言っても臭いを嗅がれるだけで何も答えてくれなかった為慎二は困惑していたら……結菜の口からとんでもない言葉が出た。
「慎二君、臭うわ」
「えっ?僕何か臭いですか?」
慎二はそう言い自分の体臭を嗅ごうとしたが………
「違うわ、慎二君はいつも通りの匂いだけど、慎二君の洋服から発情した雌の臭いがプンプンするのよ……今日は男友達と遊ぶんじゃなかったの?…もしかしてウソ……を付いたとか?」
「なっ!?」
結菜は怖い顔に変えてそんな事を言ってきた。
何でわかるの!?それも雌って……ヤバイ何か言わないと……
「ち、違うんです!?僕は「嘘ついたら○す!」…はぃ!!……女性と遊んじゃいましたー!」
怖いわ!直接○す!は駄目だと思うよ……今結菜さんは包丁を持ってる状況だから刺激しない方がいいと思う……本当に。
慎二が素直に話したからか結菜は少し落ち着きを取り戻しいつもと同じ声で聞いてきた。
「今日は男友達と遊ぶと言う約束だったわよね?何で嘘をついたの?」
「嘘をついてごめんなさい!……その、以前相手の女性達に迷惑をかける事をしてしまい、今日はそれの埋め合わせをしていまして……その人達と会う為に結菜さん達に嘘をついてしまいました!」
「それならそうと最初に言ってくれれば良かったのに………」
結菜はそう言うと駄目な子を叱る様に呟いた。
そうだよ!何で僕は正直に言わなかったんだよ!それならこんな事には………
「………まあ、言ったとしても遊ぶなんて許さないけど」
「………‥」
(結局駄目じゃないか!?どうすれば良いのさ!)
どうしようも出来ない現状に心の中で嘆いていると。
「少し慎二君は外で反省していなさい!私は千夏さんと結衣ちゃんにこの事を話し合ってくるから」
「………はい」
ここは自分の家とか言える雰囲気では無いので結菜の言葉に従う事にした。
それから10分程っただろうか、全然結菜さん達が玄関に来てくれないので慎二は奥の手を使い結菜達の会話を「見て」見る事にした。
「気になるからしょうがない……「スイッチオン」!」
慎二がそう言い「見て」見たらこんな内容を結菜達が話していた。
『どうします?今回は初犯だから次やったら刑で良いんじゃない?』
『千夏さん、甘いですよ!そうやって甘やかすから慎二君は他の女性の所に行ってしまうのよ!』
そんな会話を結菜と千夏はしていた。
(初犯とか刑って普通の家庭で使わないでしょ!今回は許してよ!)
慎二はその会話を「見て」心の中で言っていた。
その後も「今回は許さない」や「野放しにすれば変な女を連れてくる」など話し合い全く終わりそうになかった。
そんな中今まで一言も喋っていなかった結衣がある提案を出した。
『お母さん、千夏さん、少し落ち着いてください!慎二さんも反省している様だし……今回は切断ぐらいでどうでしょう?』
(切断?……何か結衣ちゃんの口から物騒な言葉が出たんだけど、切断って冗談だよね?それに何処を切断するのさ)
『切断か〜それは最後の手段よ結衣ちゃん、今切ったら子供が出来なくなるじゃない?だからそれはまた今度ね?』
『………わかったよ、お母さん!』
『ふふっ、親と娘の会話って何か良いですよね〜』
結菜達はそんな会話をしていた。
(切断って僕の大事な息子のことだったのかよ!?それに何が「今度またねだ!」絶対やらせないからね……千夏さんもどうかしてるよ、何処らへんが親子の会話なのさ!)
その後も3人で話し合っていたが、今回は許す方向に行ってくれた様で今度お願いを1つ聞けば許すとの事になった。
慎二はようやくその言葉を結菜達から言われて我が家に入る事が出来、夜ご飯にありつけた、その時間はもう午後8時30分を過ぎていた。
慎二はもう今日は疲れた為お風呂に入り寝ようとしていた時雄二からメッセージが届いた、その内容は……
「ん?……何々?………「明日雄二の家で男だけの勉強会をしよう?」……また珍しいね〜「学力テスト」は近いけど雄二達はテスト勉強なんてやらないと思っていたよ、まあ女子がいないなら良いや」
慎二はそう思い了承のメッセージを送り少しスマホのアプリのスタミナ消化をしていたら気付いたら寝ていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます